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バンコクに非常事態宣言 数千人衝突、1人死亡

2008-09-02 16:53:50 | Weblog
バンコクに非常事態宣言 数千人衝突、1人死亡 2008年9月2日
朝日夕刊 http://www.asahi.com/international/update/0902/TKY200809020043.html
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080902NTE2INK0102092008.html
毎日夕刊 http://mainichi.jp/select/world/news/20080902k0000e030015000c.html
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/world/asia/080902/asi0809021004004-n1.htm
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080902-OYT1T00282.htm
 タイの反政府団体・民主主義市民連合(PAD)と政府支持派の群衆数千人が2日未明、バンコク中心部で激しくぶつかり合い、多数の死傷者が出た。サマック首相は午前7時(日本時間同9時)、首都に非常事態を宣言した。
 非常事態宣言下では、アヌポン陸軍司令官に事態収拾の指揮権が委任され、5人以上の集会が禁止されるほか、政府の建物の保全やマスコミ報道の検閲が認められる。政権退陣を求めるPADが首相府を占拠してから1週間で初めて集会などが禁止され、軍が展開する事態となった。
 しかしPADは首相府の占拠を解かない構え。南部の空港に支持者が再び押しかけ、3日に予定していた政府系企業労組による一斉ストを2日午後に繰り上げた。軍が排除に乗り出せばさらに大きな流血につながる恐れもある。
 王宮前広場に集結していた数千人の政府支持派は午前0時ごろ、打倒PADを叫びながら、約2キロ北東の首相府へ向けて行進。約1万人が座り込みを続けるPAD側が外に出て、ラチャダムノン通りで迎え撃つ形となり、午前1時半ごろ、どちらかが発砲。配備されていた約600人の警察は制止できず乱闘となった。男性1人が撲殺され、銃で撃たれるなどで約40人が重軽傷を負った。PADの占拠以来、死者が出たのは初めて。
 この後、政府支持派は「勝利」だとして王宮前広場に引き揚げた。PADは「徹底抗戦」を表明。約4千人の軍・警官が周辺に展開し、中心部の学校が休校となるなど、首都は騒然としている。
 バンコクには首都としては世界最大の邦人社会があり、約3万2千人が住む。日本大使館は首相府などに近づかないよう呼びかけている。



 非常事態宣言が出たと聞くと、『おいおいこの国は大丈夫か?』と心配される方も少なくないと思いますが、外出禁止令まで出たわけではありませんし、今回は軍事クーデターのような大掛かりなものではなく、いわば民間人同士の衝突。
 とはいえ、数千人レベルの衝突になっていますし、もし軍や警官隊が介入するようだと、少し心配ですね。
 ただ、この国の場合、昔から軍による軍事クーデターが何度も発生し、1昨年などは当時のタクシン首相を辞めさせるために、政府庁舎を戦車隊で囲むなど、結構無茶をするお国柄なのですが、その後の国民生活が著しく制限されたということもありませんし、周辺のアジア諸国としては、冷静にその後の推移がどうなるかを見守っているというのが実態ではないでしょうか…。

2日の日経平均は午後に急落 224円安の1万2609円で終了

2008-09-02 15:51:42 | Weblog
日経平均大幅安、終値224円安の1万2609円 2008年9月2日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080902NTE2INK0802092008.html
 2日の東京株式市場で、日経平均株価は連日で大幅安。終値は前日比224円71銭(1.75%)安の1万2609円47銭で3月31」日以来の安値を付けた。2日連続で下げ幅が200円を超えたのは3月7―10日(2日連続)以来。一時は心理的な節目の1万2500円を割り込み、下げ幅が300円を超えた。株価指数先物にまとまった売りが断続的に出て、銀行やハイテクなど主力株にバスケット売りが膨らんだ。
 先物売りついては、きょうのアジア株安をきっかけに、普段から売買が活発な一部欧州系証券による仕掛け的な動きとの指摘があった。福田康夫首相の辞任表明による政治空白への懸念から海外の参加者にとって売りを仕掛けやすかったとの見方もあった。
 東証1部の売買代金は概算で1兆9618億円(速報ベース)だった。



 福田総理の突然の辞任を受けて、2日の日経平均がどう推移するか気になっていたのですが、開始直後こそ50円程度安い水準でスタートしたものの午前中は麻生氏が次期総理になるとの期待から12900円付近まで上昇して午前は63円高で終了。
 ところが、午後に入ると、アジア株式市場が大幅下落でスタートしたことを受け、株価指数先物にまとまった売りものが断続的に出たようで、日経平均が急落。14時過ぎには一時12491円と340円を超える下落幅を記録し、その後100円以上回復したものの、結局前日比224円71銭安い1万2609円47銭で終了。前日の238円安とあわせると、わずか2営業日で460円を超える下げ幅を記録しました。
 1日はレイバーデイでNY市場はお休みでしたが、主要市場の1つである日本株式市場の急落はNYにも影響するのでしょうか。
 大型ハリケーンのグスタフはかなり勢力を弱めたと聞いているので原油相場が急騰する可能性は減りましたが、NY株式については他にも地方銀行の破綻など不安材料があるだけに、今晩の値動きが心配です。

民主:社民公認の2氏推薦 次期衆院選

2008-09-02 11:40:50 | Weblog
民主:社民公認の2氏推薦 次期衆院選 2008年9月2日 毎日
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080902k0000m010044000c.html
 民主党は1日の常任幹事会で、次期衆院選に社民党公認で出馬する▽大阪10区、現職で党女性青年委員長、辻元清美(48)▽福岡11区、新人で党県連副代表、山口はるな(32)--の2氏の推薦を決めた。


 昨日は、福田総理の夜9時30分からの突然の辞任会見があり、随分驚かされましたが、そうなると気になってくるのが総選挙の実施時期と政党間協力の有無ですが、民主党は社民党の候補2人を推薦することを決めたようです。
 まあ辻元氏については、知名度も高く、前回の選挙でも民主系候補よりも辻元氏の獲得票数が多かったことから、『自民系候補(前回の選挙では松浪健太氏が当選)を倒すためには知名度のある辻元氏に協力した方が得策』ということなのだと思いますが、福岡11区でも民主党が社民候補を推薦してくることは少し意外でしたね…。
 もっとも、前回の衆議院選挙での福岡11区は、78747票を獲得した与党系無所属の武田良太氏が選挙区当選し、78308票を獲得した自民の山本幸三氏が比例復活当選したのに対して、民主の稲富修二氏は32231票(得票率16.17%)に留まり、11選挙区の中では一番苦戦している選挙区ですし、候補を出しても勝つことが難しい選挙区を、数合わせも兼ねて社民党に譲ったに過ぎないというのが真相ではないかと思います。
 ちなみに、福岡3区は、あの渦中の人物となっている大田誠一現農相。民主は意地でも議席を奪還したいところですが、この地区で民主系候補に他の野党各党が協力するかどうかも注目されそうですね。

麻生氏、総裁選出馬の意向 福田首相辞任表明

2008-09-02 11:33:18 | Weblog
麻生氏、総裁選出馬の意向 福田首相辞任表明 2008年9月2日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080902AT3S0103N01092008.html
 福田康夫首相の突然の退陣表明を受け、政局の焦点は自民党の後継総裁選びと衆院解散・総選挙の時期に移る。麻生太郎幹事長は2日未明、都内で記者団に「(後継首相に)適任かなと思わないわけではない」と述べ、総裁選出馬の意向を表明した。
 自民党は2日に総裁選挙管理委員会を開いて日程を決める。5日に告示し、15日に投開票する案が浮上している。景気情勢が不透明感を増すなど課題が山積する中、長期の政治空白を避けるため今月中旬までに次期首相を選出する方向で調整する。


 で、9月や10月に総選挙に突入するのか、とりあえずは内閣総理大臣の首だけすげ替えて誤魔化すのかは別にして、自民党としてはまずは新総裁を決めなければなりませんが、大本命の麻生氏の出馬は当然としても、他に誰が出馬するかが注目されそうですね。
 普通に考えれば、本命麻生・対抗は小泉氏閥の小池元防衛大臣だと思いますが、小池氏では保守的な自民党のお偉いさんをまとめ切れないと見る向きもある一方で、麻生氏では次の総選挙では民主党に勝てないと予測する政治評論家もいますし、個人的にはもう1人か2人(素直に考えれば与謝野さんあたりでしょうか…??? )は出馬して、党として麻生氏を選んだという大義名分は必要だと思いますし、伊吹氏など影で福田氏を仕切っていた黒幕がどう動いてくるかが非常に注目されそうですね。

福田総理辞任 海外・市場・野党・市民の反応は…。

2008-09-02 11:27:15 | Weblog
首相退陣表明:海外メディアも一斉に報道 2008年9月2日 毎日
http://mainichi.jp/select/world/news/20080902k0000m030145000c.html
 福田康夫首相が1日夜、辞任を表明すると、海外メディアは一斉に速報した。突然の辞任は一様に驚きをもって受け止められた。

◇中国◇
 中国の胡錦濤指導部は福田首相の突然の辞任に当惑している模様だ。首脳交流を通じて日本との長期的な関係構築の基礎固めを進めてきた中国は、相次ぐ日本の首相辞任に対日戦略の見直しを迫られる可能性もある。
 中国国営・新華社通信は辞任を速報した。
 胡指導部は今月下旬に日本で開かれる日中韓首脳会談など年末まで毎月予定されるアジア・太平洋地域の首脳級会合で、福田首相との個人的な信頼関係を築き、対日関係の安定化を図る思惑だった。
 中国の楊潔※外相は8月17日の高村正彦外相との会談で「日中の戦略的互恵関係は着実に具体化している。秋以降、たくさんの首脳往来の機会があるので信頼醸成に努めていきたい」と関係発展への期待を表明していた。
 懸案の中国製冷凍ギョーザの中毒事件では、中国国内での類似事件の発生を日本政府に伝え、捜査協力を加速していこうとした直後だった。また、東シナ海のガス田開発問題も解決まであと一歩までこぎ着けていた。日中間の外交交渉は福田首相辞任で停滞を余儀なくされそうだ。
 ※は竹かんむりに褫のつくり

◇米国◇
 米政府は、安倍晋三前首相に続き、福田政権も「短命」に終わったことで、不安定化を深める日本の政局に懸念を深めている。今後は最大野党・民主党の政権奪取も視野に入れた「同盟」管理を迫られそうだ。
 米政府は、福田政権が世界規模の対テロ戦争を進める米国を下支えしてきたと評価していた。また、小泉政権下でこじれた日中関係の改善に努めた点でも「アジアでの日本の影響力強化につながる」と歓迎していた。
 しかし、衆院と参院との「ねじれ国会」の出現は日本の政権の推進力を著しく低下させたと判断。いずれ総辞職か衆院解散・総選挙があるとみていただけに、首相退陣は織り込み済みともいえる。
 米政府は、強固な同盟国・日本が強い指導力と存在感を国際社会で示すことで、米国が国際政治で影響力を維持するとの戦略を描いている。米政府が懸念する「政権のたらい回し」が現実化していることに憂慮を深めるのは確実だ。

◇韓国◇
 韓国の聯合ニュースは、福田首相が辞意表明をする直前の1日午後9時20分すぎ、「福田首相、辞任を決断」と速報を流した。KBSテレビも同9時半すぎに福田首相の会見映像を報じるなど、「アジア重視派」首相の突然の辞任に高い関心を示している。
 ただ、韓国政府は「日本国内問題であり、コメントしない。次期首相の選出を見守る」(外交通商省当局者)と慎重な姿勢を見せている。韓国政府内には、朝鮮人が日本名を望んだという「創氏改名発言」(03年5月)で韓国で批判を浴びた麻生太郎自民党幹事長が次期首相に有力視されているだけに、「竹島問題で緊迫する中、日本は強硬姿勢に転じるのでは」(韓国政府高官)と警戒心も出ているようだ。
 韓国政府は現在、竹島問題で日本の善処が見られない中、9月下旬に日本で開催される日中韓首脳会談の出欠の回答を留保しているが、福田首相辞任により開催は困難になったとの見方が強まっている。


首相退陣表明:拉致被害者家族も戸惑い 今後を案じる声 2008年9月2日 毎日
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080902k0000e040001000c.html
 北朝鮮による拉致被害者家族の間では、「私の手で解決したい」と述べていた福田首相の突然の辞意表明に戸惑いが広がり、今後の拉致問題の進展を案じる声が上がった。
 家族会の飯塚繁雄代表(70)は「しょっちゅう首相が代わっていて、まともに他国に対応できるのかと思う」と不安を示す。政府の対応に再三期待を寄せていた横田滋前代表(75)も「この時期になぜ辞めるのかと疑問に思う。就任時の言葉を貫いてほしかった。首相が誰であっても政府には今まで通りの姿勢を引き継いでほしい」と語った。


首相辞任、欧は関心薄 英紙「日本の政治、深く混迷」 2008年9月2日 朝日
http://www.asahi.com/special/08014/TKY200809020046.html
 福田首相の辞任表明があった際、欧州連合(EU、25カ国)の首脳はブリュッセルでグルジア情勢などを議論中。このためか、日本の首相辞任というニュースにもメディアの反応は鈍く、関心の薄さを示した。
 英BBCの国際ニュース専門番組は、辞任発表後数時間たっても報じることはなく、電子版で短く「12カ月持たずに辞めた」などと触れただけだった。
 英タイムズ紙は電子版で速報し、福田首相の辞任は、同様に不人気だった安倍前首相の辞任からちょうど1年後であることを指摘、「(小泉政権退陣後の)06年から日本の政治は深く混迷している」と評した。
 一方、ドイツのメディアは1日、福田首相の辞任について、「国会のねじれで政権運営で混乱した」などと一斉に報じた。フランクフルター・アルゲマイネ紙(電子版)は、福田氏の辞任をトップページに写真入りで掲示。在任期間は前任の安倍氏とほぼ同じで、背景として「ねじれ国会」による政権運営の混乱があったなどと分析するとともに、後任として麻生自民党幹事長を写真入りで紹介した。
 南ドイツ新聞や経済紙のハンデルスブラットは、内閣の支持率が30%以下に落ち込み、低迷していた状況を紹介した。


「福田首相は無責任」野党が一斉に批判 2008年9月2日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080901-OYT1T00754.htm
 福田首相が1日夜、辞任の意向を突然表明し、与野党に衝撃が走った。
 自民党の尾辻参院議員会長は「納得できないし、理解もできない。全力でぶち当たって、討ち死にしてほしかった」とぶぜん。笹川総務会長は「自分の理想通り国会を運営したかったのだろうが、国会日程にしても思うようにはいかなかった」と唇をかんだ。
 公明党の太田代表は「突然で驚いている。熟慮した判断の結果だと思っている。政治空白を作らない。新しい体制で課題にしっかり応えると言っていたから、首相の発言を重く受け止め、明日から対処したい」と述べた。
 首相辞任で衆院解散・総選挙が年内に行われる可能性が高まったとの見方も出ている。
 自民党関係者は「総裁選をやって、新総裁の鮮度が落ちないうちに、衆院解散・総選挙だ」という見通しを示した。
 一方、野党各党は一斉に批判した。
 民主党の菅代表代行は「安倍前首相に続く二代続けての政権放り出しによって、自公政権そのものが国民に責任を持てないことを自ら証明した。一日も早く国民に責任を持てる政権を作るため、衆院解散・総選挙を行って、民主党中心の政権を作っていきたい」と強調した。
 鳩山幹事長は「1年の間に2度も自民党が政権を投げ出した。信じられない。国会召集日まで決めておいて投げ出すのは極めて無責任だ。責任を民主党に向けているが、実際は公明党と自民党の間がぎくしゃくしていたからだろう」と述べた。
 渡部恒三最高顧問は「政策を決めたから、これで辞めますというのは、全く無責任極まりない辞め方だ。我々も批評しようがない。こんなことで、この国の政治がどうなるのか、本当に心配だ」と語った。
 共産党の志位委員長は「極めて無責任な政権の投げ出しだ。安倍前首相と二人続けて政権投げだしは、自公政治の行き詰まりが行き着くところまできた」と述べた。
 社民党の福島党首は「選挙のために福田首相を辞めさせる自民党、投げ出す首相。どちらも国民のことを考えていない。『国民投げ捨て内閣』だ」と批判。
 国民新党の亀井久興幹事長は「政権が思うようにいかなくなり、辞めるのは議会にも国民にも無責任だ。もはや自民党は政権政党としての資格や能力を失った」と語気を強めた。
 江田参院議長は「参院での問責決議を受けて、80日程度で行き詰まった。あまりにも唐突だ」と驚いた。
 一方、民主党は小沢代表が1日の記者会見で、代表選(8日告示)への立候補を正式に表明したばかり。民主党内には、自民党が総裁選で新総裁を選出し、衆院解散・総選挙に打って出ることへの警戒感も出ている。
 小沢氏周辺は「代表選が無投票になったから、自民党は開かれた総裁選をやるつもりなのだろう。自民党は危機感を持っているから、小池百合子元防衛相ら意外な人間が出てくる可能性がある。新総裁が選ばれれば、すぐに解散総選挙だろう。福田首相相手なら勝てる可能性は高いと見ていたが、これで分からなくなった」と警戒感を示した。


首相退陣表明:財界に批判と失望の声相次ぐ  2008年9月2日 毎日
http://mainichi.jp/select/photo/archive/news/2008/09/02/20080902k0000m020168000c.html
 福田康夫首相が1日夜、辞任を表明したことに対し、経済界からは批判や失望の声が相次いだ。日本経済の先行きに「閉塞(へいそく)感が広がっている」(日本経団連の御手洗冨士夫会長)との危機感が強まっている時期だけに、政治空白への懸念が強まっている。
 日本商工会議所の岡村正会頭は「突然の辞任に驚きを禁じえない。諸改革の実行がこれからというときだけに残念だ」とコメント。「自民党は挙党態勢を組み、山積している課題解決に全力をあげるべきだ」と注文した。
 経団連の幹部は「何のために内閣改造をしたのか。無責任はもちろんだが、情けない。経済対策をまとめるだけでは区切りにならず、法案を通す義務がある」と語り、首相の突然の「政権投げ出し」を強く批判した。そして「早く総選挙を行い、新しい政治の秩序をつくったほうがいい」と抜本的な刷新を求めた。


首相退陣表明:「トリプル安も」市場関係者に懸念広がる 2008年9月2日 読売
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080902k0000m020131000c.html
 福田康夫首相が1日夜、突然、辞任を表明したことを受けて、市場関係者の間では、「財政再建路線が後退し、株、円、債券が同時に売られるトリプル安もあり得る」といった懸念が広がっている。
 野村証券金融経済研究所の木内登英チーフエコノミストは、「定額減税を主張した公明党の関係で財政再建路線が貫けなくなったということで、見切りを付けた、あるいは辞めさせられたのだろう」と背景を分析。その上で、「(市場参加者から)財政再建路線、改革路線の後退とみなされ、『トリプル安』になりやすくなる」と予測した。BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストも「目先の選挙のことを考え、バラマキの政治になってしまわないか心配だ」と先行きへの不安を隠さない。
 リーマン・ブラザーズ証券の川崎研一チーフエコノミストは、後継者の最有力候補とされる自民党の麻生太郎幹事長について、「景気対策で財政出動をバンバンするようなことを言っているが、海外投資家には、更なるバラマキと映り、いいイメージではない」と市場への悪影響を懸念している。
 一方、クレディ・スイス証券の市川真一チーフストラテジストは「もともと現政権で選挙は戦えないと思われていたので、市場への大きなインパクトはない」と見ている。次期首相については「若くて、民間活力を十分に活用できる人材がいい」と希望を語った。


首相退陣表明:「またか」「無責任」市民あきれ、怒り 2008年9月2日 毎日
http://mainichi.jp/select/seiji/fukuda/news/20080902k0000m040132000c.html
 「またか」「あまりに無責任」。安倍晋三前首相に続く突然の政権投げ出しに、市民たちはあきれ、怒りをあらわにした。一方、次期首相との声もある麻生太郎幹事長への期待の声も聞かれた。
 夜のにぎわいが続くJR池袋駅前。「携帯サイトで知り、またか、と思った」。港区でIT企業を営む小林正臣さん(32)はあきれ顔だ。「政策で何かをしたという印象はないですね」
 横浜市中区で客待ちをしていたタクシー運転手、服部民雄さん(67)は「もう少し我慢してほしかった。このままでは外国から責任を取れない国だと思われてしまう」
 JR中央線阿佐ケ谷駅。帰宅途中の杉並区の派遣社員、佐藤健さん(55)は「物価が高騰しただけで具体的な対策もなく、生活は好転しなかった」
 帰宅客でごった返す東京都練馬区の小竹向原駅前。同区の会社員、臼井毅さん(32)は「安倍前首相と同じ投げ出し。責任を持った人にやってもらわないと困る。選挙をして国民の声を聞かないといけない」と怒りをあらわにした。
 上りの東京メトロ東西線の車中。「首相の在任期間が短すぎてどうにもならない」と、神奈川県藤沢市の男性会社員(54)は驚いた表情で言った。「小泉さん(純一郎元総理)には強力なリーダーシップがあった」
 西新宿のオフィス街で、帰宅途中の会社員、金山早希さん(23)は「前首相以上に無責任。安倍がだめ、福田もだめなら、大見えを切って実行してくれそうなのは麻生さんぐらいだ。いま解散総選挙すべきだ」。川崎市の自宅へ帰る途中の会社員、海老根義則さん(45)は「泥にまみれる覚悟でやってほしかった。後に残される国民のことも考えてほしい」
 酔客でにぎわう福岡市中央区天神。「何かしたこともない。やり遂げたこともない。しょうがない」と、男性会社員(37)はあきれた。女性会社員(67)は「気骨を感じなかった。退陣表明ですぐ逃げるなんて前首相と同じでひきょうだと思う」。麻生幹事長が後継と目されていることについて、40代の女性会社員は「外交経験もあり、同じ県民として期待したい」と期待感をにじませた。
 一方で同情論も。JR大阪駅で帰宅途中の神戸市西区、会社員、横浜義則さん(44)は「問題山積のまま首相を引き継ぎ、ある意味気の毒。もうちょっと長くやっても良かった。残念だ」と話した。





 福田総理辞任に対する各国や周囲の反応ですが、アメリカや中国・韓国は懸念を表明するも、まるで辞任することを前もって予測していたかのような、テキストを読み上げたようなコメント。
 他には拉致家族被害者家族がその後の交渉の進展に真剣な懸念を示したのと、野党が猛反発したことまでは予想通りでしたが、ヨーロッパはグルジア情勢のことでそれどころではないのか、実にあっさりしたコメントしか残していませんし、他のアジア諸国もタイの非常事態宣言やパキスタンのムシャラフ大統領の突然の辞任の余波などで、他国の政治問題に関心を持つ余裕もないのか、こちらもとりわけ目立ったコメントはなし。
 まあ、そのアメリカも大型ハリケーンのグスタフの問題に専念しなければならないのに『なんでこのクソ忙しい時に、同盟国の首相の辞任問題が…』とホンネではかなり迷惑していると思うのですが、こういった世界の国々の反応を見ていると、つくづく日本の政治的プレゼンスの低下というものをつくづく感じてしまいますね…。
 一方、財界は不満と失望の声が相次ぎ、市場関係者はトリプル安につながりかねないと懸念を表明。そして国民は『あ~またか』と無関心状態…。先進国に上り詰めてから、これ程までに辞任会見に内外から注目を集めなかった内閣総理大臣はこれまでいたでしょうか…。

 まあ、5年間の長期政権を担った小泉元総理とリリーフ前提の福田総理を比較すること自体酷な話ですし、在任中にも年金不信問題など想定外のトラブルが続出したといった同情する面もなかったわけではありませんが、だからといって今のタイミングで政権を放り投げるというのはどうかと思いますし、二代続けて改造内閣がほとんど機能しないまま再びメンバーが入れ替わることで、各省庁の現場の最前線も更なる混乱を招きかねないように思います。
 まあ、辞任してしまったものは仕方がありませんが、少なくとも他国にも迷惑をかけて、日本発世界経済恐慌を起こすことだけは勘弁してもらいたいものだと思いますね。

福田総理の辞任会見

2008-09-02 11:17:06 | Weblog
首相会見〈1〉「政治空白つくることは許されない」 2008年9月2日 朝日
http://www.asahi.com/politics/update/0901/TKY200809010291.html
 1日夜の福田首相の記者会見の主な内容は、次の通り。
 昨年、私は安倍前総理からバトンを引き継ぎました。9月26日に総理に就任以来、1年近くたったわけでございます。正直申しまして、最初から、政治資金の問題、年金記録問題、C型肝炎問題、防衛省の不祥事など、次から次へと積年の問題が顕在化し、遭遇をいたしました。その処理に忙殺されました。
 将来を見据えながら、目立たなかったかもしれないが、これまで誰も手をつけなかったような国民目線での改革に着手いたしました。例えば、道路特定財源の一般財源化、消費者庁設置の取りまとめ、国民会議を通じて社会保障制度の抜本見直しをするといったようなことです。最終決着はしていませんけれども、方向性は打ち出せた。
 さらに今年に入ってガソリンや食糧の高騰に国民や中小零細企業と農家が苦しむ中、強力な布陣のもとで総合的な対策をとりまとめることができた。臨時国会では、(その)対策のための補正予算、消費者庁設置などの重要案件を審査する。
 国民生活のことを考えるのであれば、政治の空白をつくり、政策の実行を止めることは許されない。新しい布陣のもとに政策の実現を図らなければならないと判断し、辞任することを決意した。国会の実質審議を前にしたタイミングで、国民にも迷惑がかからないと判断した。

首相会見〈2〉「小沢代表と胸襟開き話したかった」 2008年9月2日 朝日
http://www.asahi.com/politics/update/0901/TKY200809010306.html
 ――いつの段階で辞任を決意したのか。政権を投げ出した形になるが、政治不信が高まるのではないか。
 私は、これからの政治がどうあるべきかということを考えてきた。(辞任は)先週末に最終的な決断をした。
 ――消費者庁の成果は道半ば。仕上げる責任はだれにあるのか。(首相を)辞めること自体が混乱を招く。
 消費者庁は大体、法案は決まった。ここまでまとまれば、国会で野党とどういう話し合いをしていくかはお任せするしかない。私が続け、国会が順調にいけばいい。そういうことはさせないと野党が言っている限り、私の場合、困難を伴うのではないかと思う。政治空白を作らないためには今がいい時期。私が、いろいろ考えて判断した結果、新しい人に託した方が、よりよいという判断をした。
 ――(1日)夕方に(自民党の)麻生太郎幹事長と何の話をしたか。自ら幹事長にした麻生氏を引き続き支持するのか。
 今日は麻生幹事長と町村官房長官に来ていただいて、説明を申し上げた。いろいろなやりとりがあった。その後のことは自民党の党内でどうするということだが、総裁選の日取りを決めていただきたいと麻生幹事長にお願いをした。
 ――民主党との間で国会(運営)は難航したが、民主党の小沢代表に言いたいことは。
 ねじれ国会で苦労させられた。話し合いができないことがあった。重要法案に限って聞く耳を持たずということが何回もあった。小沢代表には「国のために胸襟を開いて話し合う機会を持ちたかった」と申し上げたい。
 ――総理は1カ月前に自身の手で内閣改造、かなり大幅な改造をしたばかり。国会も迎えないうちに自ら辞職という形をとったことへの見解は。
 私が1カ月前に内閣改造したということ、なぜ1カ月後に総理自身やめるのかということで、これは、もっともなお話だと思います。私も内閣改造をしたときには少なくとも、重要な案件について何とかしたいという意欲を持っておりました。特に経済については特に重視しなければいけないという思いがございました。しかし、それが先週末に一応の決着を見たということであります。じゃあ、いま現在、どうして組閣当時と考え方が変わったのかと申しますと、そのあとのいろいろな政治の状況がありますので、そういうことを勘案して、この臨時国会が少しでも順調にいくようにと考えましてね。また野党は、解散、解散とあおるわけですね。解散ということがありますとね、それは議員心理というものは、いろいろございますので、そういう議員心理の結果ですね、また政治情勢が不安定になってはいけない。そういうことになった場合には、国会だけの話じゃない。国会議員だけの話ではない。国民全体にご迷惑をおかけする。これが一番いい時期だと思っています。
 ――総理の会見がひとごとに聞こえるという話があった。自民党を中心とする政権への影響は。
 順調にいけばいいですよ。それに越したことはない。私の先を見通す目の中には、順調でない可能性がある。その状況の中で不測の事態に陥ってはいけない。ひとごとのようにとあなたはおっしゃっているが、私は自分自身を客観的に見ることができる。あなたと違う。そういうことです。



 このタイミングでの内閣総理大臣辞任が適当なのかどうなのかは別の問題として、昨日の夜9時30分からの福田総理の突然の辞任会見には心底驚かされましたね…。
 それにしても総理の辞任会見を直接聞いていて気になったのは、やたらと自画自賛していることと、『ねじれ国会のせいで野党(民主党)に苦しめられた』といった、最後の最後でまで野党に恨み節を連ねていたということ。
 自画自賛については、道路特定財源の一般財源化だって、そういう話になったというだけで具体的な話が進まないまま次の総理に代わることで、この問題が再び一からの議論になってしまう可能性だってありますし、消費者庁だって具体的にどんな組織にするか、何をするのかの詳細はこれから決めていくところ。C型肝炎問題だって、では他の肝炎患者の問題は…ということになると全てが中途半端なまま投げ出したという印象をどうしてももってしまいます。
 さすがに日銀総裁や副総裁選びでの民主党の異常なまでの抵抗は『いくらなんでもどうなん?』と思ったこともありましたが、暫定税率が1ヶ月間だけなくなったことについては、そもそも与党連合で過半数を占めていることをいつしか当たり前の事と捉え、必要?な税源を暫定税率のままいつまでも放置していた歴代自民党の政治家達の責任ですし、暫定税率のうち本当に必要な分はいくらなのかを野党とロクに議論することもなく、一切の妥協を行わないで復活させたことで、国民の生活はガソリンスタンド業界も巻き込んで大混乱。果たしてこの問題の主犯は本当に民主党でしょうか???
 それにしても、安部政権の数日に続いて、福田政権も内閣改造からわずか1ヶ月で内閣総理大臣が辞任…。ここまできたら、単なるトップの頭だけ取り替えるのではなく、解散総選挙に移行して、国民の声を聞いて欲しいものだと思いますが、経済に関して未だに重大な影響を受けるアメリカが大型ハリケーンのグスタフの上陸問題で揺れていて、タイでも政権打倒を巡ってバンコク市内で非常事態宣言が発令されているような時期に、自民党のタイミングしか考えずに総理辞任の決断を行う福田総理はやはり『KY(空気が読めない)』人だと思います。