昨夜、ブログを更新した後、床に入って夏目漱石の『草枕』を読んでいました。「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を張れば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」の冒頭が印象的です。
漱石が『草枕』を発表したのは1906年(明治39)、39歳のときでした。すでに明治の人も「人の世は住みにくい」と思っていたことに驚かされます。少なくとも今の世よりは明治時代のほうが随分ましだろう、などと私は思ってしまいますが、明治と平成を簡単に比較すると危ういですし、そのころにはそのころなりの住みにくさがあったのでしょう。そういえば、江戸時代に住んでいた人たちは「人の世は住みにくい」なんて考えたことはあったのでしょうか。あったでしょうね。人間を常に「住みにくさ」を感じながら、歴史を積み重ねてきたのかもしれません。
さて、冒頭の言葉があまりにも心にとどまっているために、なんだか先に進む気にもならず、昨夜はいつの間にか本を開いたまま眠ってしまいました。本を開いたまま寝ると、カバーが変にめくれあがったりして、少し悲しくなります。今日は少し先に進んで、『草枕』の世界に入ってみたいと思います。
漱石が『草枕』を発表したのは1906年(明治39)、39歳のときでした。すでに明治の人も「人の世は住みにくい」と思っていたことに驚かされます。少なくとも今の世よりは明治時代のほうが随分ましだろう、などと私は思ってしまいますが、明治と平成を簡単に比較すると危ういですし、そのころにはそのころなりの住みにくさがあったのでしょう。そういえば、江戸時代に住んでいた人たちは「人の世は住みにくい」なんて考えたことはあったのでしょうか。あったでしょうね。人間を常に「住みにくさ」を感じながら、歴史を積み重ねてきたのかもしれません。
さて、冒頭の言葉があまりにも心にとどまっているために、なんだか先に進む気にもならず、昨夜はいつの間にか本を開いたまま眠ってしまいました。本を開いたまま寝ると、カバーが変にめくれあがったりして、少し悲しくなります。今日は少し先に進んで、『草枕』の世界に入ってみたいと思います。