学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

ある種の衝撃

2008-02-08 17:34:17 | 展覧会感想
休暇を利用して、知り合いの方の個展を見に出かけました。正直な話、せっかくご案内をいただいたのだから、と半ば義理のようなかたちで出かけたわけですが、作品を見て、あっと驚かされました。

展示してある作品はどれも木版画です。画題は自分が暮らした横浜や京都、パリなどの風景。パステル調のとてもすばらしい絵でした。なんと申しますか、とても言葉に出来ない良さがそこにありました。私は趣味で木版画を作りますが、もっぱら静物画です。今年は風景画をやってみたいと考えていたときに、これらの絵を見たので、その衝撃は大きいものがありました。かつて油絵を学ぶために上京していた棟方志功は、川上澄生の《初夏の風》を見て、板画の道を志すようになったわけですが、棟方ほどではないにしろ、私にとってはそれくらいの衝撃があったのです。この方のような風景を描いてみたい!と。

とても有意義で素晴らしい休暇でした。