学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

地域ならではの展示

2006-10-31 19:44:57 | Weblog
 今日は天気が良い上、休暇が取れましたので、
 大変幸せな一日でした(笑)

 久し振りに栃木県は宇都宮市にある県立美術館と
 博物館に行ってきました。
 
 栃木県立美術館「とちぎ美術来訪」
 栃木県内にある各美術館の名品を紹介する展覧会です。
 県立美術館でないと中々できない展示ですよね。
 日本画、洋画、版画など様々なジャンルの作品がありましたが、
 歌川広重の《鞠子名物茶屋》に注目しました。
 この作品、画面右側に茶屋があって、そこで旅人が
 名物とろろ汁を食している場面を描いています。
 よく観ると、茶屋の脇には鍬(くわ)が立てかけられています。
 私は、それを観ていたらしみじみとしてきました(笑)
 妙に生活感があるな、と・・・。
 他にも高橋由一や小林清親、五百城文哉(いおき ぶんさい)などの
 作品に出会うことができました。
 ワークシートや栃木探訪のスタンプも沢山あって、
 誰と来ても楽しめる面白い展覧会になっています。

 栃木県立博物館「名城宇都宮城」
 名城と言われながら宇都宮城ほど遺構が現存していない城も無いでしょう。
 城好きの私にとっては、なんだか淋しい気がします。
 この展覧会では、模型を使うなどして宇都宮城の歴史を紹介しています。
 キャプションの表示もわかりやすく、自分なりに新しい発見ができたので
 とても良かったです。

 両方とも魅力的な展示ですので、オススメです。
 今日はそんな一日でした。