細越麟太郎 MOVIE DIARY

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雨の日のDVD

2005年02月16日 | Weblog
2月16日(水)東京は雨。
ベン・アフレックの新作は評判悪いし、「バタフライ・エフェクト」は全くの未知数。こんな雨の日にわざわざ出かけるにはリスクが大きい。だから雨の日は試写もお休みだ。こんな日には溜め込んでいるDVDを見るのが賢明だ。年金生活の映画評論家は身勝手なお天気屋。
●ジョン・フォード監督「コレヒドール戦記」は傑作だ。50年ぶりにDVDで見て、さすが45年のアカデミー作品賞にノミネートされた作品だけに堅実な仕上がりの戦争映画。しかしユニークなのは、アメリカ軍の撤退を描いているところ。当時はアメリカ連合軍は太平洋戦線でも勝利していたのだから、この敗色の戦記映画というのは異色である。
ミンダナオ諸島のコレヒドールやバターンは、日本軍の猛攻でマッカーサー司令官も撤退した屈辱の戦場。この映画のラスト・シーンでも、海軍司令官とその副官のジョン・ウェインは軍用機で脱出するが、「我々は逃げ出すのではない。この戦線に戻るために一時的に撤退するのだ」。そしてエンド・マークではなく「WE SHALL BE RETURN」と大きな文字で終わる。マッカーサーの名台詞だ。
ジョン・ウェインはあくまで助演というのも珍しい。
そして彼の役名は「ラスティー・ライアン」。聞いた名前だなー、と思ったら「オーシャンズ12」のブラッド・ピットの名前と同じ。役もサポート役でそっくりだから、もしかしたら、この忠実な副官の名前を頂いたのかもしれない。
ジョン・ウェインとブラッド・ピットが、50年ぶりに同じ名前の役を演じたのも、面白い発見だ。
雨の日は、DVDに限る。


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