hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

かも蔵〜神楽坂グルメ

2022-11-10 05:00:00 | グルメ
久しぶりの神楽坂、『てしことや霽月』は改装中、『酒ト壽』『季彩やひで』はなかなか予約が取れず、ついつい足が遠のいていた。そう言えば昔よく行った店はどうなったかととチェックしてみたら、ちゃんと今もある。

前回行ったのは銀行に籍があった頃だからもう10年以上前ということになる。店の名前は『かも蔵』。ひらがなで『かも』と書いたが、店の看板には『サンズイに醸』とある。全くの造語ならぬ造字だが、酒を醸すという意味であろう。



店は大久保通りと神楽坂通りの交差点から少し大久保寄りに歩いたビルの2階にある。大きくロゴが壁にあり、迷うことはない。
店に入りメニューを見るが、日本酒は150種。値段はほぼ均一価格で『0.7合(126cc)で590円』となっているため、あまり考えず注文できるのがありがたい。



まずは生ビールで乾杯。お通しはしめじと鶏ササミ和え、アボガドとカボチャの和え物の2つ。後者は甘いかなと食べると意外にサラッとした味付け。

メニューは通常メニューと季節メニューがある。まずは『いぶりがっこ入りポテサラ』『イカとしめじのバター炒め』から。ポテサラが美味い、隠し味に何が入っているかはわからないが、揚げワンタンの皮といぶりがっこの食感がいい。



お酒に移る。種類が多くて悩むが、まずは『羽根屋』(富山県)純米吟醸、米は雄町にしてみる。スルスルと入ってしまう美味い酒である。


次は野崎酒店グループに来た時にはいつもプライベートブランド『Mari』(長野県)を飲むこととしている。一見甘口だが、飲み干す時はスッキリ系である。因みにマリとは女性杜氏のまりこさんのお名前である。

『おまかせ刺身盛り』は甘エビ、ハマチ、カツオ叩き、ヒラメ、〆さばの5種盛。いずれも新鮮で美味かったが、甘エビとカツオ叩きが素晴らしい。これで1300円はお値打ちである。



酒は『流輝』(群馬県藤岡市)の純米吟醸で米は山田錦。果実味のあるサラッとしたお酒で刺身にもよく合う。同じ藤岡市には『巌』という美味い酒があったことを思い出した。

次のつまみは『鶏の唐揚げ』、定番だが肉が柔らかく、実に美味い。しかも量もそこそこあるのが嬉しい。

ただ、悲しいかな腹が膨れてきたので『エイヒレ』を注文。凝っていて粕漬けにしてから焼いたもので柔らかく香りもいい。少し焦げたところがいいのである。

さらに『さつま揚げ』、ネギと鰹節がたっぷりと載せてあり、醤油をひと回し。揚げたてでハフハフ言いながら頂く。



酒は『作』の純米吟醸、米は愛山である。愛山はどおしても甘くなるが、この酒はスッキリ、甘味が残らない存在感のある酒に仕上がっていた。(値段も少し高い)
まだまだ飲みたかったが、身体がそろそろという感じ。歳も歳だから無理せずにお開きとした。ちゃんと締めも用意はあるが、今回は食べずに帰りました。ご馳走さまでした。

かも蔵(かもぞう)
新宿区岩戸町1
0332684612

東京メトロ全駅スタンプラリー〜日比谷線②

2022-11-09 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その175。東京メトロ全駅スタンプラリー⑤〜日比谷線②。
東京メトロ日比谷線は東京オリンピックを見据えて1964年8月に全線開業したものだが、最初に開業したのは1961年3月の南千住〜仲御徒町である。まずは人形町駅からスタートして北千住駅を目指すことにして、前回は仲御徒町駅まで。

上野駅は銀座線と日比谷線が乗り入れており、この2つは結構離れている。そのため、スタンプを探すので苦労するかと思っていた。しかし、日比谷線の出口を出るとすぐ前に通路があり、その先に駅事務室、この手前でポスターを発見。



意匠はアメ横の看板であった。アメ横のイメージは御徒町駅なのだが、反対側の入口は上野駅の向かい側となる。蛇足ながら東京メトロ本社は上野駅と直結している。




入谷駅で下車するのは小野照崎神社、入谷鬼子母神にお参りする時くらいである。駅は小さいので出口を出てすぐ前に貼ってあるポスター発見。デザインはやはり朝顔市のアサガオの花であった。

三ノ輪駅だが、私は一番馴染みのない駅。私は鷲神社に行く際はお隣の入谷駅で降りるからかもしれない。ホームが湾曲しているからか、珍しくホームドアがない。



三ノ輪駅には鷲神社のポスターが貼ってあり、今年の酉の市は4日、16日、21日と金・水・月曜日、平日ばかりなのでいつ行くべきかを悩む。こちらも駅から降りてすぐのところにポスターを発見。樋口一葉記念館が描かれていた。



南千住駅からは地上に出る。丸の内線四ツ谷・後楽園・茗荷谷駅、千代田線綾瀬・北綾瀬駅は有名だが、南千住駅が地上駅であることはあまり知られていない。



前側のJR南千住駅との接続に便利な出口があるのは覚えていたが、それを出たところにポスターを発見。意匠は地下鉄の車両基地であった。



終点は北千住駅、ここは千代田線も乗り入れている(半蔵門線の車両は通っているが、押上駅の先は東武スカイツリー線)ので多少歩くことは覚悟していた。前側に降りて階段を降り、構内の連絡通路をテクテク歩くと千代田線ホームに入る階段が出てくる。



さらにホーム中央にある階段を登り、少し戻ったところに駅事務室がある。ここにポスター発見、デザインは千住宿の代表的な古民家である横山家であった。






とんかつ永太朗〜神田ランチグルメ

2022-11-08 05:00:00 | グルメ
大手町でランチタイム、しかしビルの地下食堂街はどれも長蛇の列。次のクライアントが神田ということもあり、神田橋を越えて神田駅西口商店街の方にぶらぶら歩く。

需要と供給の関係なのか、こちらの方は店の外まで列ができているのは弁当屋さんくらいである。しかも定食は700円くらいからある。小綺麗な2階にあるトンカツ屋を発見、名前は『とんかつ永太朗』。ランチタイムはロースカツ・ヒレカツ共に定食で税込1000円。試しに2階に上がってみるが、窓辺の席が2つちょうど空いていた。

座ると外が見える。向かいは喫茶店、斜め前はカレー専門店、さらに居酒屋と皆ランチをやっている。

麦茶を持ってきた店の人にロースカツ定食を注文する。12時半のため、帰る人もいるが、すぐまた埋まる。丁度良い流れのようである。

5分ほどしてロースカツ定食が到着。ソースを掛けて頂く。ソースはやや甘めのスッキリタイプ、多少かけ過ぎても辛くはならない。左から2切れ目に辛子を付けて食べるが、衣はソフト、肉も厚みはあるが、柔らかくて美味い。さすが北海道の四元豚『夢の大地』だけのことはある。



味噌汁は豚汁、豚肉はもちろん、大根・ニンジン・ネギなど根菜で具沢山、トンカツには相性が抜群である。もちろん、ご飯も美味しかった。



ロースカツを食べる際になぜ最初に2切れ目から食べるのかというとやはりロースカツの楽しみは脂身である。だから脂身の多い両端は最後に味わうことに決めている。

キャベツも千切りにしてあり、カツの合間に頂くが、ソースが辛くないので食べやすい。和幸のようにキャベツのおかわりが貰えれば際限なく食べてしまいそうである。

最後に端の部分にたっぷりと辛子を付けて頂くが、予想通り美味い、最後の一口を食べ終えた時こそ至福の時である。普段はあまり油物は食べないようにしているが、せっかく来た時くらいは存分に楽しみたいのである。ご馳走さまでした。

とんかつ永太朗
千代田区神田1ー11ー7コハラビル別館2階
0368117388

東京メトロ全駅スタンプリレー④〜日比谷線編①

2022-11-07 05:00:00 | 鉄道
『鉄道シリーズ』その174。東京メトロ全駅スタンプラリー④〜日比谷線①。半蔵門線を終えて意外な大変さが分かりつつも2路線目に突入。

東京メトロ日比谷線は東京オリンピックを見据えて1964年8月に全線開業したものだが、最初に開業したのは1961年3月の南千住〜仲御徒町である。まずは人形町駅からスタートして北千住駅を目指すことにした。

(人形町駅・都営線スタンプ)

人形町駅は毎日のように利用している駅で都営浅草線との乗換だけでなく、最近、地上経由だが水天宮前駅を介して半蔵門線にも乗換ることができるようになった。スタンプの意匠はからくり櫓、毎時時計の中の人形が動き、きやりを歌う仕組みである。ポスターは甘酒横丁に近い改札口を出た所にある。

小伝馬町駅はかつてオウム真理教が起こしたサリン事件で最も被害者が出た駅だが、普段は乗換もなく、静かな駅。ただ、べったら市の日はかなり賑やかになる。

ポスターは北千住方面の電車が停まる本町改札口を出た所に貼ってある。デザインは十思スクエアで1928年建築の旧十思小学校の建物を使っている。伝馬町牢屋敷跡にあり、中には当時の資料室がある。



秋葉原駅も乗換はなく、改札口を出てまっすぐ行った事務室前にポスターの掲示がある。

スタンプは青果市場跡を再開発したUDXあたりのビルが描かれているが、今ひとつ特徴がない。

仲御徒町駅は駅工事が終わり、出口が前、後ろ、真ん中と3つもある。中央口改札口にあるとネットに載っていたが、まさにこの改札口の手前にポスターは貼られていた。
デザインは地上に出ると並んでいる宝飾店で売られている宝石を表している。



ところで『御徒町』は現在地名には全くないにも関わらず、駅名には4つ、JRの御徒町駅、都営大江戸線の新御徒町、上野御徒町、そして日比谷線の仲御徒町である。実は銀座線の上野広小路駅も至近にあり、極めて便のよい場所である。(因みに御徒町の由来は江戸時代に下級武士で馬に乗れない御徒が居住していたものである。)
(以下、次回)

亀善〜三田ランチグルメ

2022-11-06 05:00:00 | グルメ
三田に来たのならばせっかくなので慶應仲通りで昼飯を食べることにする。

とはいえ昔と同じ杏花園やペナントなど古くからの店はかなり減り、リンガーハットやいきなりステーキのようなチェーン店が増えているし、あれだけあった(玉の入らない)パチンコ屋も無くなり、風景は一変している。


その中で焼き鳥丼で有名な鳥駒に入ろうとしたらまだ開店前、お隣を見ると『亀善』というお店。『支那酒飯』とあるが、メニューは和洋中全て揃った店のようである。



入口のメニューに手書きで『江戸前釣り鱚 キスフライ 限定990円』というのが妙に印象に残り、名物と言われているオムライスは無視してこちらをお願いしてしまう。

それにしてもメニューは多彩、壁の至る所に貼ってある。しかも店内は喫茶店のようだし、厨房の人はコックの衣装だし。テーブルの真ん中には大きな灰皿もある。すぐに店の奥さんと思われる人が冷たい麦茶とおしぼりをくれ、『寒くなりましたねえ』などと話しかけてくれる。

店内には私しかお客はいないのでびくびくしていたが、すぐに常連さんが来店。席に着く前に『ラーメン、半チャーハン』と注文。さらに若い人が来店、こちらは『オムライス』を頼む。

すぐに沢庵と小鉢(切り干し大根の煮物)が登場。次いでラーメンスープ、これに胡椒を振って飲むが、これがまた熱い。

次はご飯がやってくる。できたものから来るのかよく分からないが面白いシステムである。少し経って揚げたてのキスフライ登場。大きな皿に4枚の鱚、ポテサラ、刻みキャベツ、櫛形に切ったレモンが付いてきた。まずは中濃ソースで頂くが、これは美味い。ガブリとかぶりつくが、上品な白身。ただ、ソースでは強すぎる。

それを見ていた件のおばちゃんがやってきて、『ソースもいいけど、醤油もいいわよ。』と言ってくる。確かにテーブル上には調味料は豊富、但しマヨネーズはないが。

次は醤油を垂らす。ガブリといくが、これが美味い。あまりフライに醤油は掛けないが、キスフライは醤油、もしあればワサビが良さそうである。もちろん、頼むとややこしくなりそうなので自重する。
醤油だから白ご飯が進んでいけない。さらにマヨネーズたっぷりのポテサラもいい味付け、小鉢やラーメンスープも食べながら完食。素材もいいが、あまり揚げすぎない調理法もいい。

実は名店なのかもしれないが、大学時代には入った記憶はない。お隣の鳥駒には入ったことはあるが。老舗中華の美味いキスフライ、堪能しました。ご馳走さま。
亀喜
港区芝5ー26ー3
0334517673

第16回人形市に行ってみた

2022-11-05 05:00:00 | 日記
第16回人形市が11月3日〜5日の期間で行われている。人形町では夏のせともの市、暮れの歳の市と並ぶイベントで水天宮前交差点〜人形町交差点の歩道に43軒の露店が並ぶ。



43軒と言っても種々様々。大手の人形店も久月や吉徳大光などが出店、高い雛人形だけではなく三人官女や右大臣左大臣の片割れ、お姫様の頭(200円)など色々なものを販売している。



店により出しているものが違うが、多いのは手作り人形を作るクラブの様な会の出店でお客さんそっちのけで歓談しているお婆さんグループもある。



他にもポーチやカバン、小物などを毛糸で編んで作ったり、壁にかけるクリスマスツリー、何に使うのかよくわからない板で作ったうさぎのオブジェも並んでいる。



西洋アンティークの店が多く、ジュモー風の人形が所狭しと並べだり、懐かしいセルロイド製の人形やキューピー人形、ガラスの飾り皿や壺を商う店には店番がいないところもある。



一番目に付くのは来年の干支であるウサギの人形。オーソドクスな土鈴や木目込人形、ちりめんの人形など大きなものから小さいものまで揃っている。せともの市と違うのは売っている人がアマチュアの人が多いことであろう。



人形市はべったら市やせともの市が開催出来なかった昨年も開催された数少ないイベント。今年は有名人形作家の作品も並び(見るだけで販売はない)、結構な人の出であった。それこそコロナ禍が収束したと言い切れない中で、市が開けるだけでも有難いと思わなくてはならないと思う。






慶應義塾三田キャンパスを歩く

2022-11-04 05:00:00 | 日記
久しぶりに三田に行く機会があった。桜田通りを歩いていたら、慶應義塾の東門が見えたので入って見ることにした。前回来てから少なくとも10年は経過している。



東門のあった場所には建物が立ちはだかる。その外観は旧図書館を模したもので、エントランスをくぐるとかつての石畳が現れる。今は建物の敷地となっている所に私の学生時代には慶應義塾前郵便局があった(今は通りの反対側に移転)ことを思い出した。

昔と変わらない東門からキャンパスに入って行く。すぐ前には塾監局、この古い建物はそのままである。



塾監局の前を通り過ぎると旧図書館が姿を表す。建設を始めたのは慶應義塾50周年記念事業であり、3年を経て1912年に竣工。

重要文化財に指定されており、作られてからもう110周年にもなる。階段の踊り場には『Calamvs Gladio Fortior』と記されたステンドグラスが貼られて見事である。



お隣には古い校舎である第1校舎、比較的狭い教室が多く、ゼミの時によく使った。入口横にはいつのまにかメガ3行のATMが設置されている。

その前には図書館、確か1982年にできたもの。私の卒業と同時くらいで殆ど利用したことがない。



銀杏の木の横を歩くと前には大きな西校舎、大教室や階段教室が多かった。奥に行くと山食という古い食堂が確かあったはず、さらに購買があり、今はない田町ハイレーンの学生券を買ったものである。

隣にある南館は卒業後にできた新しい校舎である。元々手狭なキャンパスだったが、これだけ建てると歩くスペースが殆どない。



さらに歩くと演説館が出てくる。1875年に福沢諭吉が資金を出し、日本最初の演説会堂を建設した。こちらも重要文化財。年に何回も開かない建物であり、私も現役の時は一度しか中に入ったことがない。



前には福沢諭吉の胸像、確か学生の頃には旧図書館の前にあったものだが、こちらに移されていた。演説館の前から眺めると確かにここが『丘の上』であることを実感。



最後に建て替わった南校舎を通り、正面から外に出たのである。キャンパスの周りにあった店は随分と変わり、有名だった二郎ラーメンも場所を移り、ジャズ喫茶のローダックは閉店、古本屋やコピー屋も今はない。



せいぜい慶應仲通りに残る店くらいのものである。昼時になったので学生の多い町でランチをすることにした。

おばんざい三貴〜人形町ランチグルメ

2022-11-03 05:00:00 | 日記
歳を取ったせいなのか、ランチには魚が食べたくなる。ただ、昔から銀行の食堂で出てきた冷えた秋刀魚や味の濃い鯖の味噌煮を食べたい訳ではない。人形町では『田酔』のような焼き立ての魚が食べたいのである。

事務所の近くにおばんざいを中心に焼き魚を出す『三貴』という店を発見、お昼過ぎに行ってみた。店は10人も入れば一杯でおかみさんによるとまだ開店して2年、夜がメインのはずなんだけど昼メインにせざるを得ないとのこと。ランチはメインの魚など(鳥唐揚げ、ハンバーグもある)を選び、おばんざいを3品選べて1200円とのこと。


魚は塩鯖の焼き物、おばんざいは悩んだ上でマカロニサラダ、釜揚げしらす、茄子の揚げ浸しをチョイスした。おばんざいのラップを外し、準備万端、浅漬けも運ばれてくる。



10分弱待って魚、ご飯、味噌汁も到着、食べ始める。まず、レモンを搾り、たっぷりの大根おろしに醤油を垂らす。パリッと焼けた皮と共に魚を一箸、大根おろしと共に食べるが、脂が乗って美味い。檀一雄ではないが、焼き立ての魚ほど美味いものはない。魚を裏返して腹骨を外し、また身を一口。ご飯が進んでいけない。



味噌汁は赤だし、実はワカメと生海苔。しっかりとした味がいい。浅漬けも微かに糠の香りがする。



おばんざいも茄子が程よく味が染みて美味い。マカロニサラダも釜揚げしらすもご飯と共に頂く。あっさりはしているけど十分満腹になった。なんとなく胃も軽く、たまにはこんなランチもいいものである。



おかみさんは是非夜も来てくださいとセールスは忘れない。味がいいからだろう、テイクアウトの客は途切れなかった。ご馳走さまでした。

おばんざい三貴
中央区日本橋人形町3ー5ー6
0368794380

宿場町を歩く〜栗橋宿①

2022-11-02 05:00:00 | 宿場町
『宿場町を歩く』その15。栗橋宿①、前回の幸手宿のお隣にある栗橋宿を栗橋駅から歩く。栗橋駅は東武日光線とJR宇都宮(東北)線が乗入れているが、今回は湘南新宿ライン、宇都宮線を乗継、JR栗橋駅に降り立つ。



駅前には広大な野原が広がっている。宇都宮線栗橋駅は埼玉県最後の駅、隣の古河駅は茨城県、次の野木駅は群馬県と3駅で3県を跨ぐ珍しい駅でもある。

西口に向かうと駅前広場があり、タクシーが暇そうに止まっている。下調べで駅前の美容院がレンタサイクルを兼ねている情報を得て訝しながらも店に入ると確かに美容院兼自転車用の駐輪場を経営している。

300円を支払うと5台の様々な自転車があり、ここから選択する仕組み。1番大きな白い自転車を借りてスタート。因みにお金は払うが、名前を聞かれたのみ、連絡先も聞かず、身分証明書も見せず、終わったらここに返してと言われたのみであった。

スタートは駅近くにある静御前の墓から。案内板によると『静御前は源義経の妻(妾)であるが、1168年に生まれたとされ、15歳の頃、京都にいた際に大変な日照りとなった。後鳥羽上皇が、雨乞いの舞を100人の舞姫に舞わせたところ、最後の静が舞うと天が俄にかき曇り、3日雨が降ったと言われている。(その際に来ていた舞衣は隣の中田宿にある西方寺に残されている。)



その後、義経の寵愛を受けるも兄頼朝に不興を買い、東北に落ち延びてしまう。静御前もこれを追うが下総国で義経討伐の報を知り、京都に戻り、菩提を慰めようとしたが、病になり、1189年に栗橋で亡くなったと言われている。静御前の遺骸は侍女がこの地にあった高柳寺に埋葬したが、墓を示すものすらなかったことを関東郡代中川忠秀が不憫に思い、1803年に『静女之墳』の墓碑を建立したものが残されている』とある。



静御前は今NHKの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の中にも出てくるらしいのだが、それほど人がいる訳でもなかった。静御前の墓に手を合わせ、再び自転車に乗る。

栗橋小学校の横を通過して旧日光道中に到着、少し右手に走ると焙烙地蔵がお祀りされている。『焙烙』とは素焼きの平たい鍋のことで祠の中には地蔵様と焙烙が祀られている。



この地蔵は宝永7年(1710年)の銘があるとのこと。焙烙地蔵は江戸時代に関所があり、関所破りをした者は火炙りの刑に処せられたが、この御霊を供養するために建立されたものと伝わっている。



旧日光道中には昔ながらの商家が幾つも並んでいるが、他の宿場町と違いあまり解説板も設置されていない。殆どの家の戸が閉まっていて今も使われているのかすらわからない。



殆ど車も通らない旧街道を気持ちよく自転車に乗る。左右に浄信寺、顕正寺と立派なお寺が出現。何も栗橋八福神を祀っていて浄信寺には寿老人、顕正寺には毘沙門天が祀ってある。(以下、次回)

そば処 おか田〜小伝馬町ランチグルメ

2022-11-01 05:00:00 | グルメ
日本橋本町にあった立食い蕎麦の『おか田』が小伝馬町駅近くに移り、しばらくの休業を経てようやく10月に再オープンした。小伝馬町駅は人形町駅のお隣で歩いて10分はかからない。

到着したのが12時10分前、席はほぼ埋まっていたが、元から席は10席程度しかないやや狭い店となっていた。店内には券売機があり、1番人気の『かき揚げそば』(600円)と『いなり寿司2コ』(160円)の食券を購入、カウンターに出す。

店の人は前の店と同様に愛想が良く、『茹でますので3分お待ちくださいね。』と言われ、お冷を汲んで席で待つ。

暇なので券売機を見ていると『春菊天』『紅生姜天』『まいたけ天』『ちくわ天』『コロッケ』などネタも豊富、海老天を除けば同じような値段である。

カウンターから『かき揚げ蕎麦といなり寿司の方、出来ました』と呼ばれて取りに行く。相変わらずどんぶりからはみ出すのかき揚げ、ネギが乗った蕎麦と丸々太ったいなり寿司が乗っている。

まずはかき揚げを崩してガブリ、薄く広げて揚げてあり、バリっと言う音がするほどカリカリである。

蕎麦を頂くが生蕎麦を茹でたてで食べるからかなり美味い。茹でそばを使う立食いのレベルより遥かに高い。七味唐辛子を掛けて頂く。ツユはしっかり鯖節の出汁が効いてやや甘めの味、だんだんかき揚げがツユに浸されて柔らかくなる。かき揚げの具は玉ねぎ、ニンジン、春菊がメインであった。

合間に頂くいなり寿司は油揚げがほっくりと甘く煮てあり、中には酢飯がたっぷりと詰まっている。そばに加えていなり寿司を2つも食べるともう満腹。贅沢を言わせてもらえれば紅生姜が欲しい。移転前の店となんら変わらない旨さで迎えてくれるご主人に感謝、やはり『おか田』のかき揚げ蕎麦は美味い。

丼を下げに行くと『有難うございました、また次のご来店をお待ちしています。』との声は嬉しいものです。ご馳走さまでした。

なお、店の場所は小伝馬町バス停の前となっています。

おか田
中央区日本橋小伝馬町13ー6