『夏旅2024』③、道の駅宇陀路室生を出て国道165号を走り、左手室生寺に向かう道が、分かれている。このやまなみロードと付けられた道は室生トンネルを抜けていく快適な道、以前は狭い道をうねうねしながら対向車に気をつけながら走ったことが嘘のようである。
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室生寺には14時に到着、先ほどの雨はトンネルを抜ける頃には止んだが、遠くでゴロゴロと雷の音。あまり気にしても仕方ないのでお寺に入る。駐車場からいく途中は以前と殆ど変わらない風景、土門拳が撮影のため逗留した橋本屋旅館も全く変わっていない。
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太鼓橋を渡ると『女人高野 室生寺』と書かれた石柱、その奥の門からは入れないので右の方に歩く。ここに受付があり、中に入る。授与所を通り、仁王門を抜けると鐙坂という階段がある。この横にはたくさんの芍薬が植えられていて春はさぞかし綺麗であろう。
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登り切ると左に弥勒堂、こちらには弥勒菩薩像(重文)が安置されている。前回に来た頃には釈迦如来坐像(国宝)も並べられていたが、宝物館に移されていた。
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(弥勒堂)
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(金堂)
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右に金堂。金堂は平安前期の建物で国宝。中には釈迦如来像(国宝)、薬師如来・文殊菩薩像(重文)を始め、多くの仏様が並んでいる。その中で左奥、右奥にはそれぞれ地蔵菩薩像、蔵王権現像が横を向いて並べられている。なぜよく見えないところにあるのかを聞くといずれも安置されていた建物が倒壊し、金堂に客仏として置かれているとのことであった。
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(本堂)
階段を登ると本堂(灌頂堂、国宝)。こちらは鎌倉時代後期の建立で中央には如意輪観音像(重文)が安置されている。
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さらに階段を登ると可愛らしい五重塔(国宝)がだんだん見えてくる。私が関西にいた頃、1998年9月の台風で隣に立っていた大木が倒れ、茅葺き屋根が損傷したが、修復工事が行われて見事に復活していた。ただ、修理には1億5千万円がかかったとのこと。以前見た塔に比べて壁などが確かに綺麗になっているように思えた。蝉の声はうるさいが、静寂の中に配置されているお堂を一つずつお参りし、仏像にお会いできるのは何とも有難い気がした。
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入口まで戻り、宝物館に入る。こちらには釈迦如来坐像(国宝)、十一面観音像(国宝)、地蔵菩薩立像(重文)、十二神将(重文)などが飾られていた。
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(十一面観世音)
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(釈迦如来坐像)
自然豊かな中にこれだけの仏教文化、修行の地が平安時代から残されているのは大変なこと、しかも雷がゴロゴロ言い始めたので中には殆ど人がおらずゆっくり見ることができた。(以下、次回)