川崎駅から5分ほど歩くと川崎市役所がある。前の道路は横浜の日本大通りを思わせる広い通りである。この道はJR川崎駅から第一京浜まで伸びる幹線道路で車の通行量が多い。その川崎市役所向いあたりに立喰そばの店『新八』がある。
(川崎市役所前から臨む)
駅そばだが、京急川崎駅には京急のやっている『えきめんや』、JR川崎駅構内には『いろり庵きらく』、他にも富士そばやゆで太郎はある。
ただ、地元の味ということになると川崎市役所前の『新八』さんということになる。
川崎市役所から向かい側を見ると大きな看板が目に飛び込んでくる。
店内は懐かしい雰囲気、メニューもかけそば350円、たぬきそば・ちくわ天そば400円、かき揚げそば・山菜そば450円の安さ。さらに丼セットはかつ丼・カレー丼・とろろ丼・肉丼・小エビ天丼とそば・うどんでなんと600円である。
この店は券売機などなく、カウンターでおばちゃんに『かき揚げそば』というと『450円』と言われ、450円支払う方式。するとすぐ隣のご主人がそばを温め、ツユをかけ、かき揚げとネギを足して出してくれる。
まず、ツユを一口。関東風やや辛め、とにかく熱い。七味唐辛子を振って蕎麦を一箸、太くもなく細くもない麺は思ったより喉越しがいい。かき揚げは玉ねぎメインだが、干しエビの味も微かにする。パリパリで薄く平べったいのであんまりゆっくり食べるとふやけてしまう。
周りを見ると市役所に勤める人か、常連は必ず丼セットを注文している様子である。市役所の食堂と勝負するにはこの価格の維持が必要なのかもなどと勝手に考えた。
店内はカウンターのみ、椅子は高い簡易椅子が3脚、私は3番目に入店したため、座れたが立って食べるのが通常の様子。私は13時過ぎに入ったが、12時台はかなり混むだろう。
男女2名、会話を聞くとどうもご夫婦のようで、『あんた、かき揚げを揚げる?』『もうないのか』『夜は持たないよ』と言ってご主人はかき揚げをあげ始めた。いい味を出している店である。
(川崎市役所)
新八
川崎市川崎区東田町6ー1
0442220650