日本橋に勤務しているからか証券取引所がある兜町を通ることが多い。かつては証券会社の本社が立ち並んでいたのだが、中小証券会社の廃業や合従連衡、ネット証券の台頭などで風景も変わってきた。特に昨年完成した『KABUTO ONE』などはその象徴のようである。
証券会社がいなくなり、さらにコロナ禍は周囲の飲食店への影響も大きく、有名鰻店が廃業するなど変化も大きい。そのなかで証券取引所の向かいのビルB1にある『亀鶴庵』は健闘している一軒だろう。
以前にお邪魔した際にも気になったのだが、普通は『鶴亀』の順番。しかし、この店は『亀鶴』、不思議に頭に残るネーミングである。
ちょうど昼前(12時10分前)になったので暖簾をくぐると店のフロア係の女性が『奥の座敷ならば空いてます』と言われ、店の奥に向かう。細長い部屋に2人用と4人用の掘り炬燵の席が4つずつ並ぶ。まだ、この部屋には先客はいないが、奥の2人用の席に座る。
メニューを見るが、季節のそば『鱚天せいろ』(1000円)をお願いする。ボリュームを追及するならば丼+そばのセット『親子丼+もり・かけそば』(980円)あたりが狙い目であろう。ランチサービスでは大盛り無料なので余計である。
フロア係の女性はお茶とおしぼりを持ってきてくれてサービスも悪くない。揚げたて天ぷらが提供される割には7、8分で到着。
まず天つゆと蕎麦つゆが別になっていることに感動。天ぷらの鱚は2尾、小ぶりだが、他にししとう、椎茸天も乗っている。
蕎麦は二八蕎麦、角もあり、ツユもそれほど辛すぎない。まずは一箸、喉越しが最高。鱚は小さめではあるが、2尾。揚げたてで海老と違ったさっぱりとした風味であり、香り高い。ししとう、椎茸も言うに及ばず美味い。
予想通り蕎麦の量はやや少なめだが、茹でたてであり、天ぷらも揚げたて、言うことなし。あっという間に完食、頂いた蕎麦湯をゆっくり頂きました。
帰る頃には座敷もいっぱい、店は地下にあるが階段を超えて地上まで列が伸びていた。ご馳走さまでした。
亀鶴庵
中央区日本橋茅場町1ー6ー17
0366675506
中央区日本橋茅場町1ー6ー17
0366675506