立食い蕎麦屋にも色々なカテゴリーがあり、①立食い蕎麦専門のチェーン店、②鉄道系のチェーン店、③こだわりの立食い蕎麦屋、④昔からある立食い蕎麦屋の4つに勝手に分類すると①②はまだまだら増殖中、③は多くはないが特色を持って頑張っている。しかし、④に関しては家族経営の店は加齢などで数が減りつつある。
今日お邪魔したのは東武東上線成増駅前③と④の中間に当たる店。というのも成増駅は立食い系のなかなかの激戦区で改札内には②、改札外には①のラーメン店があり、わざわざ駅から出ないとこの店にたどり着けない。店の名前は『どん亭』、れっきとした立食い蕎麦屋である。
しかし、特徴とボリュームを出すために看板は焼肉ライスになりつつあり、券売機のボタンも大きい。先客は3人、うち2人は焼肉ライスである。ただ、私はあくまで麺類にこだわり、『ゴボ天うどん』(400円)を選択した。
食券を受け取ったおばさんは一瞬不思議な顔をしたが、すぐうどんを作ってくれる。うどんを温め、ゴボ天をザルから取り出して載せ、ツユをかけ、ネギを振る。しかし、私は夏の暑さを甘くみていた。出汁は関東風でやや辛いが、うどんはあまり腰のない茹でうどん。天ぷらも出汁に浸すといい感じ、ただ、すごく熱い。丼が持ち上げられないほど熱く、やむなく机に置いてうどんをすする。味は好きだが、熱くていっぺんにたくさん食べられない。さらに額からは汗がダラダラ。
タオルで顔を拭きながら、机に置いたうどんをすするなんて格好もかなり悪い。それでもようやく器を持てるようになり、完食。きがつくと私より後に来たおじさんも焼肉ライスは食べ終わっていた、大盛なのに。夏とうどんのあつさを甘くみてはいけない。
どん亭
板橋区成増2ー14ー5
0339393639