またまた野球ネタ。今回のテーマは『投手戦』。野球は点が入るから面白いという人が多いが、最初から1点の重さ、1ヒットの難しさを2時間以上見るのも楽しい。
まずは4月27日日曜日の広島vs巨人の試合、とにかく巨人・内海、広島・前田健の投げ合いはすごかった。ランナーは出すもののとにかく粘る。特に前田健は前回右肘に違和感があり、打ち込まれたことが嘘のような躍動感溢れる投球を見せた。特に9回表の1アウト3塁のピンチも代打高橋由伸を強い当たりのピッチャーゴロに仕留め、本塁でアウトにし、7安打は打たれたが、気魄で抑えた。
一方、巨人・内海も今まで勝ち星がないのが不思議なぐらい好投でピンチは5回裏2アウト1、3塁くらい。7回を3安打は素晴らしい出来だった。最後は巨人・山口がエルドレッドにサヨナラHRを浴びて広島が勝ったが、素晴らしい投手戦であった。
さらにこれを上回る投手戦が、29日広島vs阪神の試合、広島・バリントン、阪神・メッセンジャーが先発。この日のバリントンはすごかった。これは前田健と違い、気魄ばかりでなく、とにかく球のキレが素晴らしい。好調、阪神打線にカットすらさせない投球で特に一巡目は内野ゴロと三振の山。コントロールもよく、7回裏に鳥谷が2塁打を打つまで完全試合ペース。正直、行っちゃうかなと思ったくらいである。
一方、メッセンジャーも四球は幾つかあったが、危なげなく、100球あたりで急にコースが甘くなることが多いが、それもなく、13三振と素晴らしい出来栄え。最後は阪神・福留のHRで決着がつき、阪神の勝利となった。そして、バリントンが(HRを打たれた球は)失投ではないと言ったが、そのとおりである。
この2試合を見て勝敗はともかく、ここ数カードは両チームの得点合計が10点を超える試合ばかりみてきた中、投手戦の緊張感の素晴らしさ、投手の技術の高さを見る感動を改めて実感することができた。両チーム、両投手には大きな賛辞を送りたい。