鏡面界 - 魚食系女子の気まぐれ雑記帖

お魚料理を中心に、呑気にまったり、寄り道・迷い道の日々。。

アヤメカサゴのアクアパッツァ

2013年05月21日 | 料理 魚類


アヤメカサゴ ( 文目瘡魚 )
- Sebastiscus albofasciatus ( Lacepede,1802 ) -



手持ちに筍が大量に有るので、これを使って東北の郷土料理「筍メバル」を造ろうと思い立ったの。
北国では寒くて長い冬が終わり、春になると海ではメバル漁が盛んになり、野山では筍がにょきにょき芽吹いて来る。
そんな季節の食材を合わせて煮物にして祝う 春の風物詩 が「筍メバル」なのね。

ここのところ毎年「筍メバル」を造っていて、昨年はキツネメバルで造ったのですが
クロソイより黒い漆黒のキツネメバルがお皿に鎮座して、不気味な事この上ないお料理になってしまいました....。
その名も「タケノコメバル」という種類もいるのですが、こちらも不気味な面構えで少し気が引けます。

そんな反省もあって、黒いクロメバルを使うと、去年の二の舞になってしまうので、
赤く軽やかな色合いのウスメバルの25センチくらいの小型のものを買って来ようと思ってました。

魚屋さんでウスメバルのお腹を突っついたり、エラを捲り鮮度確認していると、
オヤジさんが、「煮物にするなら、今日は、剛力彩芽ちゃんが遊びにきているよ~」って、言うのね。
「あらぁ~、武井咲ちゃんはいないのかしら ? 」 なんて事言ってたら、
艶やかなオレンジ、黄色の紋が混じる奇麗なお魚が出て来ました。

アヤメカサゴでした。

余り流通が無くて珍しいカサゴなの。
でも、昔わたしは、このお魚を釣った事もあるんですよ。(ちょっと自慢しとこ。)
時々、カサゴに混じってお店に並ぶけど、黒っぽいカサゴの中にこの黄色味を帯びたオレンジはとても目立ちます。

ちっこいウスメバルと同じ値段でOKという事なので、迷わずゲットしました。
ウスメバルなら何時でも買えますからね。





カサゴは、どの種類もとても美味しいし大好きなお魚なの。
アヤメカサゴは、なかでもトップクラスの美味という評判の種類なんです。

本カサゴやウッカリカサゴみたいに大きくはならなくて、最大で30センチくらい迄のようです。
今回のは、体長で28.2センチ、全長は31センチくらいなので、ほぼ最大サイズに近いでしょうか。

それで、買ってきて写真を撮ってから気付いたんですよね。
カサゴじゃあ、「筍メバル」にならないじゃないかぁ。。! !

カサゴもメバルも従妹同士と拡大解釈しても、
このカラフルな衣装を纏った彩芽ちゃんでは、醤油ベースの渋い郷土料理は造り辛いという事ね。

やっぱりカサゴといえば、コートダジュール。
南仏地中海の陽光を浴びたカラフルなお料理が良く似合う。

ちょっと前、NHKで、マルセイユのカサゴ料理の番組があったけど、やっぱりあれが良いわ。
オニカサゴに近い種類のカサゴだったけど、オープンで焼いてからオリーブオイル煮にしてた。



アヤメカサゴのアクアパッツァ



と言う事で、「筍メバル」は先送りして、アヤメちゃんのアクアパッツァを造りました。

今回は、盛り付けた時のビジュアルを重視して、お魚を立てて盛り付けてみたの。
お腹を下にして背中が上というスタイルね。

普通は、横向きにゴロっと転がしてしまうけど、立てた方が生き生きとして綺麗でしょう ?





お魚を立てて調理するのも、盛り付けるのもかなり難しいの。

お腹にセロリをたっぷり詰めて、見えない様に櫛打ちして何とか立ててます。

当然のことながら、立てると背中側に火が通り辛いので、
フライパンでは無く深さのある鍋を使い、蓋をして半蒸焼き状態にして火を通しました。





さほど大きく無いし、身の丈は短いのですが、
カサゴはかなり身が厚いので見た目以上にボリュームがあり食べ応えがあります。

魚肉はやっぱり素晴らしく、必要以上に火を通し過ぎ無ければパサつくこともなく、しっとりジューシーね。





今回は、しっかりグリーンオリーブ、イエローオリーブ、ケイパーも使ってます。

グリーンオリーブ、イエローオリーブは、煮込んだら殆ど同じ色合いになってしまいました....。

その他使ったのは、シシリアンルージュ(加熱用ミニトマト)、セロリ、ピーマン、玉葱、大蒜、ベビーリーフ。





アクアパッツァは、何と言っても、このスープが絶品 ! !

お魚が、カサゴやメバルなどだと、もう文句のつけようの無いほど抜群な相性ですね。

わたしのアクアパッツァの造り方は、毎度書いているので今回は省略。
興味ある方は、 ユメカサゴのアクアパッッア 、 サクラマスのアクアパッツァ あたりを参照下さい。


ユメカサゴのアクアパッツァ
http://blog.goo.ne.jp/hitaki99/e/75816ad76b9ee91b01f584565a9f222d
スズキとムール貝のアクアパッツァ
http://blog.goo.ne.jp/hitaki99/e/d9bee8e2190fd2d59578a9051b14be92
サクラマスのアクアパッツァ
http://blog.goo.ne.jp/hitaki99/e/da69795a4a9bf27dd6e5dd4e3ff8814c
カワハギのアクアパッツァ
http://blog.goo.ne.jp/hitaki99/e/1b9c43459ee85ae2ae466459883ab214






今回は、フランスパン。

これに、絶品スープを含ませて味わうのが美味しいのよね~。
はるさんも、そんな事を言ってましたね。

スープをフランスパンに含ませて、魚肉を乗せてたっぷり味わったわ。





立派な頬肉と、目玉周辺のコラーゲン質の部分も大好物。

明日は、お肌がつるつるよ~。(^。^)/






御馳走さま~

美味しかったわ。 骨までは愛せませんでしたけど 。。


でも、この兜と、中骨は明日の味噌汁の出汁取りに使います。
たっぷりアクアパッツァに高品位の出汁を供給したと言うのに、もう一度出汁取りができるんですよ。

この二番出汁の方がクセがなくまろやかで、逆に味わい深いくらいなの。
二人前くらいの味噌汁には充分くらいの出汁がでますよ~。


ここまで骨まで残すところなく味わってあげれば、彩芽ちゃんも怨んだりしないでしょう。(^_^)

次回は、武井咲ちゃんが登場します。 ( 誰だろ ?? )









オマケ。。鯛の鯛。。「 アヤメカサゴのアヤメカサゴ 」


このヒレの付け根の骨は、何故かその魚に良く似たカタチが多いんですよね。
今回のも、じっくり見ると、カサゴみたいに見えてくるから不思議です。

興味ある方は、このブログにも遊びに来て頂いてる fishinfish2010さんの 魚のサカナ(鯛のタイ)図鑑 を参照ください。




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シシリアンルージュ



最近、欧州では一般的な加熱用のミニトマトが国内でも多数生産されるようになってきました。
楕円形のシシリアンルージュは、中でも沢山流通があり、国内市場の主役的な存在になってきました。

生食も美味しいですが、やはり加熱すると更に美味しいです。
「生でたべちゃうなんて、もったいない」などというキャッチコピーが付いてました。

価格もとても安価なので、トマトスープなどにはとても使い易くお気に入りです。

以前は、トマトスープには、ホールトマト缶を使う事が多かったけど、
これが沢山出回る様になったら、もうこればかり使ってます。
やっぱり生トマトの方が良いですからね。




ふぅ。疲れた。
今日のアップは大作でしたね。

写真も15枚。気合が入ってます !

彩芽ちゃんは、美人だから写真を撮っていても楽しかったわ。
そして、何より美味しくて幸せ満開 !

御馳走様でした。(^_^)/~







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ハチビキの味噌漬け焼

2013年05月21日 | 料理 魚類


ハチビキの味噌漬け焼


今回入手のハチビキは、52センチで、体高は低いけど厚い身なので、食べ応えがありました。
兜が小さく身が長いので歩留りが良いという感じですね。



今日は分厚く切った切身を2枚と、ハラモ2枚を味噌漬けにしてみました。

使った味噌は、仙台味噌、粗挽きの田舎風というタイプかな?
なんとなく、ハチビキの魚肉に合いそうに思ったの。

仙台味噌は、カリっと辛口の赤味噌でわたし好みのタイプね。





今回の漬けは一晩(18時間くらい)ドブ漬けにしてます。
そして、味噌を綺麗に拭き取らず、かなり魚肉に味噌を漬けたまま焼いてみました。

味噌漬けなのでもう少しコゲるかな、と想定していたけど、さほどでも無く丁度良い感じに焼けました。
魚肉の脂が強いので、焦げ辛いのかもしれないですね。

分厚い皮と、その下の旨味成分がトロトロに溶けていて、とても美味しいです。
皮の美味しさは、ハチビキ最大のセールスポイントですね !









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