城郭 長谷川博美 基本記録

城郭遺跡見学講師 信長公記講師 お城イベント案内 民俗学講師  神道思想史講師 などの情報を発信して行きます。

城郭呉越同舟。探訪と見学の価値観の違い。

2021-03-18 05:28:16 | 社会観察
城郭ビイスタ理論上文字クリック。

城郭呉越同舟。探訪組と見学組の価値観の違い。

城に訪れる事を目的とする探訪組と
城を見学する事を目的とする見学組

探訪集団をA組とする。
見学集団をB組とする。

双方とも同じ登山服を着て城址に行きながら
同じ趣味に見えるが、全く目的や価値観や会
の趣旨が根本的に驚くほど異なる。

ある同じ城に行くと仮定する。
探訪集団のA組は以下の如く城址を通過する。
言わば「くしざし見学」「串刺見学」である。
これは城址を通過しているだけで見ていない。
行楽や探訪やハイキングとしては100点満点
だ。しかし城址そのものの形状を見学する
城郭見学を実施していないのが現実である。
城郭は食品「串物」に例えるならば巨大な
具材であり食品なら食品の食感味覚を味わ
う行為「吟味」が串物の本道であろう。
彼等の城址探訪所要時間は約60分である。
この会は訪れる回数を目標とする会なので
一日2城訪れて2城探訪したと豪語満足する。
『目標達成型心理』の探訪集団と言える。
その特徴として探訪する城をリストアップ
している特徴が上げられる。探訪目標を
設定し訪れる事を成し遂行する『目標達成
型心理』と言える。目標達成心理は朱印帳
〇〇集、城カード、御城印、等も含まれる。

A組は10年で100城見学して城郭見学の手練れ
超ベテランと自他ともに豪語し一般社会評価は
A組が場数を多く踏んだ優れた会と評価するが
時にA組を探訪会系やウサギ組と揶揄する人も、

しかし世の中は様々な城址見学集団が存在する。
同じ城を見学したのにBグループは200分以上も
費やして城郭遺跡を見学している城郭遺跡見学
組織がある。城郭遺跡見学者ともカメ組と呼ば
れる社会からみると少数参加の弱小組織である。
『城郭遺跡。城郭遺構完璧パーフエクト達成型』
もうお解りだろう。

探訪集団をA組とする。俗に言うウサギ組。行く事がテーマ
見学見学をB組とする。俗に言うカメ組だ。見る事がテーマ

両者は同じ城郭なのに全く評価と次元の異なる
遺跡解釈の認識と価値観を持っている事が明白
である。城をこんな城だと認識しているA組と
こんな城郭構造の城だと現地認識したB組と
物凄い城郭価値観の呉越同舟感覚が発生する。
同じ城を見学したのに全く異なる遺跡見学の
論評を互いに展開して自己正統性を主張する
事や相互が半目し合い舌戦を展開する事も。
冷静に評価するなら城郭遺跡構造を追求する
組織見学集団のB組こそが。俗に言うカメ組
で城郭構造をより正確詳細に把握しうる優秀
な組織として評価される。城を見る事に関し
て軍配が上がるのはやはりB組の亀組だろう。

しかし一般社会から見れば人間と言うものは
一日2城も見学し500城1000城見学したと豪語
する人を師匠とも先生とも先輩とも崇敬する。
50城丁寧に見学した会を社会は城郭見学奥義
を知る集団とは誰も思わないのが社会の常だ。

城郭呉越同舟つまり
探訪集団をA組とする。俗に言うウサギ組。行く事
見学見学をB組とする。俗に言うカメ組だ。見る事
の両組織が同じ城を同じ日にバスに乗り見学した時
大変な価値観や城郭評価の違いから口論に発展する
場合もある。両者とは根本的に趣旨や分野が異なる。

A組は社会主流でありメジヤー大手といえる組織だ
当然多数の城郭見学数を誇り我らの会こそ城郭構造
をよく知るベテランであり手練れた集団と自我自尊
する傾向は否めない。1日2城攻略した功績をを誇る
傾向にもある。つまり貴重な遠征費を2城陥落させ
る事と参加した人々の戦勝に酔い凱歌を上げる傾向。

賎ケ岳合戦における秀吉の城郭心理策戦
人とは見学城郭数に拘る人間もいる。かの賎ケ岳
合戦でも秀吉は大岩山砦岩崎山城に堀切を設定せ
ず先陣と後陣の連絡用砦として偽装させて築塁を
させている。これ彼の策謀する完全なフエイク囮
である。敵を罠に引き寄せて打ち取る引付策戦だ。
秀吉とは人間心理学の天才で北国の佐久間玄蕃が
猪突猛進型の心理の持ち主だと、知りぬいている。
城郭見学で言うならば、心がはやる一日2城の拙速
探訪型で自分の衝動を抑制できない同じく2城攻略
したいタイプといえる佐久間玄蕃は賎ケ岳城をも
攻略して戦功を誇りたい「はやる心の持ち主」だ。
ところが賎ケ岳城の現実は事のほか堅固で複雑だ。
この城の攻略を佐久間玄蕃が柴田勝家の命令を無視
して対陣したからこれは秀吉の思うツボだ。頑強な
柴田佐久間の軍隊を勝家と盛政に、2分して2/1の
軍隊になった所にスポット攻撃したら秀吉軍勝利は
必定とも言える。一方勝家は蝶の様に舞い蜂の如く
刺す熟練ボクサーの如く本当は極めて慎重王道の人。
玄蕃尾城を一目みれば勝家の重厚さ一目瞭然である。
元余呉城郭研究会会長の田畑会長は気象の変化あらば
凍結結露の危険あらば全軍に下山の指事の采配を下す
優れた人だ。私が城址見学に熱心な人の気持ちを取り
入れ過ぎた場合私は佐久間玄蕃の様な深入りのミステ
イクを犯す事になる戦場の駆け引き進退を差配するの
は将器である。打ちよせる波の如く進軍し素早く退く
進退の妙は会長の器量で大将の器量に関わる事なのだ。

見学の趣旨のB組とする。俗に言うカメ組は、見る事
に集中する城郭見学組織で2城陥落させて凱歌を上げる
事よりも城郭の真の先生たる城郭遺跡を驕らず誇らず
寡黙に城郭遺跡を見学学習するストイックなストア派
とも言える学際的な組織ともいえる。この様な組織は
残念な事に社会の注目や日の目をみないのが通例だ!

ある時あるA組のある人が若い人にワシから城郭学べと
と言われていた事を目撃した事がある。無口な彼は閉口
し困惑していた時に私は突然口火を切った。貴方は彼と
比べたら城郭遺跡を見学する事において全く初心者以前
のまるでこの図の様な一時停止無視の通過型の人ですと。
貴方は悔い改め、むしろこの若い青年に再度弟子入りし
てもう一度城郭遺跡見学を根本からやり直す気概と勇気
を持って下さいと言ったら、この人は烈火の如く怒った
事を記憶している。ばらと言う漢字を薔薇と書く青年に
バラと書くのだと、諭しても当然熟練は困惑するもの。

またある人は言われました。私は遠方から高い旅費を
費やして、城郭見学するのであれば見逃してばかりの
39点の城址見学を2城するのではなく95点の城郭遺跡
見学を「キッチリ」と体験したいと言われた事がある。
遺構を見学したい!私の城郭見学とは城郭遺構を見逃す
39点探訪ではない探訪に限りなく違和感を感じる、私は
100点へ近ずく事に意義や趣旨や目的があると述べられた。

またある老夫婦が巨大城郭の本丸の石柱に到着して
即刻全部の郭を見る事なく下山された私は最初全く
この御夫婦を理解できなかったが私は冷静に考えた
世の中には様々な事情や目標や趣味の方がおられて
様々な人々の考え方があるまさに城郭100人100色だ。

見学見学をB組とする。俗に言うカメ組の人は
私は城郭を見逃して、現実にはこんな城なのに
こんな城だと高圧的にお仕着せで解説する人がイヤです。
あるがままの城郭遺跡を素直な純心な心で見学したい!

探訪集団をA組とする。俗に言うウサギ組。行く事で
イヤイヤ違う城郭見学ってのはこれが正統なんだと!

長谷川
すみません双方様各自仲良くする事こそ一番大切です!
長谷川
人は先入観にとらわれて大切な城郭遺跡を見過ごす!
こんな素晴らしい城址があるのに通り過ぎてしまう!


◆城郭フオーラム御案内
日時 令和3年3月20日土曜午前10時10分
場所 JR北陸線余呉駅集合 堂木山城見学
主催 余呉城郭研究会 長浜 生月茂新会長
講師 元滋賀県中世城郭分布調査員
   滋賀民俗学会理事
   長谷川博美
参加費 2500円
予約先 ウッデイパル余呉城郭係
    ☎0749-86ー4145
コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 令和3年3月13日 ウッデイパ... | トップ | 日本のミステリーサークル滋... »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2021-03-19 14:42:46
以前、某ハイキングで虎御前山に行ったことを思い出しました。石碑を見て一直線に通過するだけでした。折角城跡に行ったんだから、遺構をちゃんと見ないともったいないと思いました。まあ価値観は人それぞれですから否定はしませんが。
返信する

社会観察」カテゴリの最新記事