城郭 長谷川博美 基本記録

城郭遺跡見学講師 信長公記講師 お城イベント案内 民俗学講師  神道思想史講師 などの情報を発信して行きます。

悲惨非情!近江戦国騙し打ち、箕浦から神照寺、

2021-10-05 17:34:24 | 小説

悲惨非情!近江戦国騙し打ち、箕浦から神照寺

衝撃城郭ビイスタ論 上文字クリック

歩く歩く誰の為?箕浦から神照寺へ。

◆以下は現実です。
2018/11/12私は午前8時20分から長浜の神照寺
に徒歩で向かった、先ず箕浦八日市市場に到着
した。京極氏筆頭根本被官今井氏の経営する
市場の跡が往昔の雰囲気を今もよく伝えてくれ
かって室町期には坂田郡南部の有数の商業基点
であった場所であった所だ。私はなおも小谷道
とよばれる中世の北国道を北上した車ではない
徒歩である。11時頃長浜の総持寺に到着して、
暫し休憩をした。目指す神照寺は更に遠くもう
12時を過ぎて到着した。距離は徒歩で約15キロ
であつた。不思議な事にあまり疲労していない。
ここ神照寺に箕浦城領主が殺害された事を思い
出した私は鉄道賃もなく箕浦市場まで徒歩で帰っ
た、なんとその歩数四万歩。距離積算30キロに
及んだ米原の自宅に帰着したのは夕刻5時だった。
私は何と無茶をした事だろうか?しかし意外にも
足のケイレンも足に豆もできず夜中に足ケイレン
も起きなかった。翌朝も軽い運動をした。しかし
無茶な遠足であったと深く今は反省しております。
◆以下は私がこの徒歩旅の最中に空想した
架空小説。小説ですから宜しく御理解を。

◆今井秀俊「箕浦城殿様」京極家筆頭家臣
さて京極の殿から神照寺で茶会を催すとの
書状が参った。御屋形様に臣下の節を通す。

嶋氏「今井家家老格」
殿!ただ今、八日市市場に10名全員参着
致しました。我等は殿の護衛を致します。
今井秀俊「箕浦の殿様」
はっははあ。茶会に行くのに警護などいるもの
か5名で充分じや。なんなら嶋も自身も家の子
5人でも連れて茶会にでも参いるか?

嶋氏「今井家家老格」
しかし古来より、茶会、朝飯、登城の際に敵に
誘殺される例は数多あり御自重召されませい!

今井秀俊「箕浦の殿様」
 嶋よ!お主は戦場に出ては、豪胆な武功を重ねて
おるが平素は気が痛く気が小さいのう?おじくそ、
で今井の大人が務まるか?さあさあ、のんびりと
神照寺の茶会へでも参ろうぞ!

※坂田郡南部の長閑な街道を主従が行く。

◆嶋氏「今井家家老格」
おいそこな農夫のもの、坂田郡の領主今井の殿
に蹲踞して一礼をば致せ!無礼ではないのか?

◆今井秀俊「箕浦の殿様」
挨拶など良いではないか?農夫には気にせず
長閑に、ゆるりと街道を神照寺へと参ろうぞ!

◆嶋氏「今井家家老格」
殿様!時々見かけます農夫は我々の坂田訛では
なく、明らかに浅井郡の訛に御座る。これ浅井
の間諜つまり見張りに御座います!今日の茶会
は御屋形京極殿の名をかたる浅井の罠や策略に
違いありませんぬぞ、箕浦城へと即刻帰還致し
ましょうぞ!

◆今井秀俊「箕浦城の殿様」
馬鹿を申すな。今箕浦へ引き返せば、我等今井一門
には京極殿からの謀反の嫌疑がかるわ!のんびりと
京極殿の茶会に参列するのが京極殿への臣下として
の節義であろうが?嶋よ!御前は戦場で豪胆で兵法
や軍書に通じておる。しかし今日は茶会じや風流な
数寄を楽しむ時節である。時と場合いをよくわきま
えよ!なんなら嶋!おじくそは箕浦城へと引き返せ!

おじくそ=臆病者と言う意味

◆嶋氏「今井家家老格」
殿の御下命なら今より箕浦城に引き返し早々に
箕浦城の守備と警護の準備を厳重に致します。

◆今井秀俊「箕浦の殿様」
いい加減にせんかい!おじくその臆病者めが、
それにしても神照寺まで四里半そろそろ体が
疲れた、喉も渇いた茶が美味い事であろうな。

※神照寺の門前には陣幕が張られて巨体の武将
が具足を着けて待機している。

◆今井秀俊「箕浦城の殿様」
さては茶事には無粋な事よ!甲冑を付けての出迎
真に無粋な歓迎の仕方じや?狼藉でもいたす気か?

◆浅井亮政
笑止千万!今井殿!貴殿の六角殿への内通と京極の
御屋形様への謀反既に明確に露見しておるわ!京極
の殿から御貴殿を打てとの御下命を受けて神照寺に
陣取り此処に浅井備前が参って御座る。問答は無用
貴殿の天運はこれで尽きた。早々に武士らしく潔く
御自害し腹を早急に召されよ!

◆今井秀俊「箕浦の殿様」
計りおったな浅井めが!その方等の魂胆は京極殿を
あやつり、上平寺市場それに、我が箕浦市場の利権
を簒奪せんとする、小谷市場、小谷馬借、それに後
ろで糸引く、越前朝倉金吾教景の商圏を伸長させん
と企てる私利私欲に走りたる私的行為であろうが!?

浅井亮政
貴殿は、聡明じやのう?お主は智恵者じや!そこま
で解りながらもこの神照寺のこのこ参る愚行は乱世
に生きる武人としは失格じや!なまぬるい寝言は申
さず。神妙に自害するがよい。我が手の物ども参道
に真っ直ぐ來たる馬上の今井をば射て!側面に潜む
横槍の者ども、すわ,今井の脇腹に槍を突き立てい!
参道の入り口に潜む者今井が退路塞げ!袋の鼠をば
取り逃すな!

◆今井秀俊「箕浦の殿様」
おのれ浅井め!この恥辱は冥途に持っていくぞ。必ず
や浅井一族全員の末路をば地獄から呪詛してやるわ!

◆浅井配下
問答無用!今井殿の首級!はや打ち取ったり!即刻我ら
坂田郡の箕浦城に一機に攻め込み箕浦城取りましょう!

◆浅井備前守亮政
あほうか、お前らは!察せい!気付けい!
箕浦城の四面に篝火が見える、今箕浦城
を攻め取る事能わぬわ!城を固めておる!
それに古今城主を失った城は自ずと自洛
するは必定ぞ!余計な軽挙は厳に慎め!

※一方今井館の老臣達は
◆今井家老臣達
嶋殿!お前は殿を見捨て、神照寺からのこのこ
箕浦に逃げ帰ったか?日頃のお主の剛勇と武辺
は何処に行った卑怯な態度ではないか?真に情
けけなき今井家の大人じやそれで今井の家臣か?

◆嶋氏「今井家家老格」
慌わてめさるな!今は城の四面に篝火を焚いて
我らの軍勢六角より後詰め多くある事を見せか
け!我の殿の生害真に無念至極ながら今は詮方
なし。天の川流域の今井家中はそれぞれ在所に
帰り身を隠されい。我等は遺児の今井尺夜叉丸
殿を連申し六角殿を頼み落ち南郡に延びる以外
に手立ては御座らんわ!

◆蔵屋「浅井本宗家宗女」浅井亮政の正妻
亮政殿なにゆえ京極家筆頭の今井様を騙し
打ちにされ小谷城表門脇に首置かれました?
我ら浅井の武門の面目は、まるつぶれです
この様な謀略は我等浅井のする所業では決
してありません。浅井の恥です。末代まで
の浅井の恥です。必ずや因果応報浅井家に
神罰仏罰が降りますよ!

◆浅井亮政
心配すな蔵屋!本願寺殿には布施は惜しまず
しておるわ、領内の門徒衆も安心しておられ
る。今は乱世の策略で我等、浅井家を伸ばさ
んが為の方策、生きる為の術である。言って
おくが蔵屋!俺の正妻は御前じやしかし犬上
郡尼子で縁を得た尼子の姫は儂の元来の本妻!
乱世の奸雄、魏の曹操は2僑と呼ばれる姉妹を
妻に迎えんとした。昔中国の伝説の王は帝王
の養子に入り2人の姫を先代王より賜りうまく
両人差別なく妻として治め国を保ったと言う
今は戦国の世!儂は乱世の奸雄ぞ!

◆蔵屋「浅井本宗家」浅井亮政の正妻
そのような事は、私には嫌に御座います。
浅井とは水清く、心清く、浅井姫の命の
魂を古来より引き継ぐ家風に御座います。

◆浅井亮政
解っておるわ。しかしのう。儂はかって犬
上郡で暮らして浅井に婿養子に来た者じや。
尼子の姫の御陰で山陰の出雲の守護代尼子
殿や遠く琉球との交易ができ越前朝倉殿と
の海産物や我々内陸の塩の供給もつつなが
なくできておる。上平寺の市場箕浦の市場、
大原の市場などを我が傘下の手中に取り込
み戦国大名として体面と盤石の経営をして
いかねば ならんのじゃ!竹生島弁財天や
小嶋神社の復興は一体だれがしたのじや?
尼子の姫が出雲尼子殿に勧進寄進を頼んだ
からこそ我らの祖神竹生島弁財天の再興が
図れた訳じゃぞ。今後も我等浅井の血を引
く者は弁財天を頼み竹生島を庇護琵琶湖水運
を安定する事が肝要じや小谷の馬借の棟梁
とは実質は儂じやわい。馬借は土倉つまり
蔵が必要じや。古くは浅井の鞍作りなる先
人もいた。何故浅井蔵人なる先祖が居た?
何故?浅井宗家の跡取り娘「宗女」の御前
が「蔵屋」なんじや?我等馬借の者は日
枝山王神を信仰しておる、つまり日吉神社
そして、比叡山山門との連携は無視できん。

◆蔵屋「浅井本宗家宗女」浅井亮政の正妻
亮政殿は一体武士ですか?商人なのですか?
馬借なのですが?犬上の尼子の姫はまるで
商人の生まれ変わりの様にも感じまするわ。

◆浅井亮政
俺は守護代でも何でもない野人!戦国乱世
の世を生きぬき経営する戦国大名なのじや!
これからは守護職、守護代、小守護代など
肩書きなどは一切通用せん!実力の世界よ!
下剋上がまかり通る乱世そのものが現世よ!

◆蔵屋「浅井本宗家宗女」浅井亮政の正妻
丁野館を廃止し何故小谷山に築城された?

◆尼子氏「亮政側室」
考えてもごらんなさい。当時畿内管領代六角様
と越前の百選百勝の朝倉金吾様の二つの大敵を
亮政殿は敵に回して八カ月も大永5年に籠城され
ました。どうしても大嶽城。つまり大津具城が
落城しないと思案された朝倉金吾様の格別のお
計らでいで亮政殿は遂に朝倉金吾殿の預かりと
なられました。これは大嶽城に籠もり浅井家に
集合された方、皆々様一騎当千の兵「つわもの」
であられた武編の証拠です。今、浅井御殿に参集
された方々の顔を御覧ください。顔は向かい傷だ
らけではありませんか?私など亮政殿の妻ではな
くて家臣同然です。尼子の姫とは「女の臣」書い
て姫なのです。

◆浅井家家臣達
これは尼子の姫様、我等は土豪の二男三男坊じや。
普段お屋敷には昇殿は許されず庭にて待つ身それ
が我らの殿、新九郎亮政殿は我々を浅井御殿では
我等は立派な家臣あっかいじや。みよや俺の甲冑
を!亮政殿が儂に拝領して頂いた琉球頭成兜じや!
この小谷城では我々は立派な武士にて、その武勇
も他所の武士には劣らぬわ!大嶽城それに小谷城
の要害の堅固さは天下無双にしてあの六角と朝倉
も退けたる鉄壁の城じやぞ。此度今井殿打たれた
るは京極家筆頭家老家格の慢心から来る驕り油断!
慢心じや!時代の流れというもので御座るわ!今
は乱世にて下剋上の時節と言う当世で御座るわ!

◆浅井備前亮政
お前達は儂に付いて来い!この小谷の城に大嶽の
城、更に、山王丸、弁天丸の鉄壁の要害を普請し
戦国一の鉄壁堅固なる城に仕上げる!お前達の中
で武勇知略に優れたる者坂田犬上の境目なる磯山
城や佐和山城の城主に取り立ててやるぞ!よいか!
伊香郡の者には磯山北山麓の伊香小屋を普請して
て磯山に駐屯在番いたせ!大橋安芸、赤尾駿河は
即刻横山城の番手から磯山城築城に出向を命じる!
よいか!磯山の本丸は横山城の米蔵と同じく堀を
二重にほり厳重に備え適宜要領を得たる築城せよ!


◆浅井亮政
磯山城北嶺には赤尾駿河、南嶺には大橋安芸が陣を取れ!

◆浅井家臣団
しかし磯山の様な巨大な城を普請するのにはやはり
兵糧工費人足を準備する必要があり軍資金が何処に?
あると言えまするか?このような巨大陣城そう簡単
には出来申さぬ!それに軍法、兵学につぶさに通じ
た城造りの者も城取りや縄張には絶対必要で御座る。

◆尼子氏「亮政側室」
 私の里の尼子の近郷に藤堂虎高なる武田信虎殿
に奉公していた武士がおります。先祖も公家に仕
えていた家柄で城取りを心得ておられます。この
仁を磯山城築城の助言者として是非とも召し抱え
その才覚を御使いなされ。

◆浅井亮政
委細承知!合点した磯山北嶺の縄張は虎高に任せる。
ほほう!虎高にちなみ「トラカシロ」とでも呼ぶが
良いわ!

◆浅井亮政
お主ら今日坂田郡の雄、京極家筆頭被官を生害させ
たるは何の為の策略じや?箕浦庄八日市市場の地税
坂田郡穀倉地帯を我等浅井が統治支配する為の先鞭!
よ!詰り磯山築城資金兵糧調達資金とは坂田郡蚕食
し確保する事の手始めよ!物ども一言わば十察せい!

◆浅井備前亮政
皆の者!天下の要衝佐和山の城をば取りたる者は天下
に号令可能じや!よいか今より浅井備前を見くびるな!

◆浅井家臣団
おいおい天下に号令できる枢機の城が佐和山城かい?
我らが殿の新九郎殿はさても豪気聡明な方じやわい!

※天文二年(1533)のとき、事件が起きた。
京極氏の家臣の中でも有力武将だった
坂田郡箕浦の国人領主・今井秀信(秀俊
)は、神照寺庭園で催された茶会「京極氏」
浅井亮政から呼び出され無念にも謀殺された。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 首里城、座喜味城、今帰仁城... | トップ | 越中上百山砦の幾何学縄張の考察 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

小説」カテゴリの最新記事