チャレンジ

楽しく、自然体で生活しながら、チャレンジし、感じ続ける記録です。

カナダと日本の壁

2005-12-07 23:13:07 | 身近な出来事
 私には組織の二つ上にカナダ人のボスがいる。年は私と同じ、背たけもあまり変わらないということもあってか、彼とは話をすればポジションに関係なく気軽に話せる。

 でも、私はあまり良い部下ではない。

 そのボスよりもさらに上、またさらに上の日本人エグゼクティブのボスの了解を短時間で得ることが必要な仕事の場合、しばしばカナダ人のボスには報告をせずに仕事を進めることがある。ここ2年ほど慣習的にそのような仕事の進め方をしてきたことから、組織として仕事を進める上でも特に問題にはならない。

 彼のことを仲間はずれにしようなんていう気持は微塵もないが、彼に相談をするためには英語の資料を作ることが必要な一方で、その上のボスへの報告は日本語の資料が必要となる。カナダ人のボスに報告をして意見をもらえばそれを無視するわけにもいかなくなるし、かといって英語資料作成対応を含め、ここに時間をかけていると仕事が進まなくなる。

 結果として彼のことが気になりながらも、彼のことを尊重していない自分の姿勢が気になりながらも、見てみぬふりをしていた。

 今日そのことをすごく反省した。

 忘年会の二次会、三次会で彼とゆっくり話す時間をもてた。彼には私を非難する権利があると思う。でも彼は私を非難するようなことは一言も言わなかった。

 逆に自分自身の思いを語ってくれた。自分はチームプレイヤーで、チームで仕事をすることに喜びを感じていること、我々の組織には素晴らしい人々がいて、そこで働くことをとても嬉しくおもっていること、そしてチームをもっと素晴らしいものにしたいこと、日本がとても好きなこと...こんな話を熱く語ってくれた。

 彼の口から出た言葉は作り物ではなく、うそはないと感じた。彼はもともとそんな人かも知れない、ただ、何か彼に変化があったようにも思う。

 私は一生懸命な人、一生懸命やろうとしているが好きだ。心から語る人が好きだ。そして私ができることを彼に対してやりたいと感じた時、彼との距離が急に縮まったように感じた。彼との間にある壁が壁でなくなりつつあるように感じた。