ひのっき

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明治初期東北の庶民の貧しさと強さ ふしぎの国のバード

2017年01月24日 | 絵日記
ふしぎの国のバード 1巻 (ビームコミックス(ハルタ))
佐々 大河
KADOKAWA / エンターブレイン

佐々大河先生の「ふしぎの国のバード」を読みました。

いや、面白かったです。勉強になりました。

本作品は19世紀の女性探検家、イザベラ・バードが著した「日本紀行」を底本にしています。

イザベラ・バードは明治11年に東北地方を旅しており、その旅で見た当時の日本の風土や文化、日本人の気質や暮らしなどを詳細に記しています。

これまで何となく江戸~明治の日本ってなんとなく「清潔で高文化」とのイメージがありました。

しかしそれは江戸など大都市だけの話で、地方に行くと不衛生と低栄養による皮膚病や眼病に悩まされる人々で溢れていたことがきっちり描写されます。

反面、貧しさや病気に苦しみながらも、正直に明るく子煩悩に生きる日本人の姿も生き生きと描かれており、こんな暮らしだったんだと目から鱗がポロポロこぼれました。

明治初期東北の庶民と暮らしを厳しく温かく描ききる傑作です。