四
柳州に停車したころ、一通の広告メールが入った。
「ようこそ、中国歴史文化名城柳州にいらっしゃいました。」とあった。彼は鉄路沿い長屋から、近くに静まっている長い石油運送列車のタンクまで見回していた。
ホームには手押し車を押す雑貨売りもあれば、看板でもある赤いパラソルの下に饅頭や米粉(南国でよく食用する春雨のようなもの))を販売する駅員らしい方もあった。
彼はまた折座席に腰をかけ、細長きテーブルに手を顎に支え、何かの思いに落ちてしまったようだった。暖房の強い熱気が彼の思いを暖めるように、テーブルの下から流れてきた。その時はちょうど二時過ぎで、気持ちのいい午後であった。日差しがなかったけれど…
汽車はまた走り始めた。
その走っていた熱気の十分な車内にいて、彼は時間の長さを直に感じた。