ひきた小児科クリニック(群馬県桐生市 疋田小児科医院)

小児科専門医が群馬県桐生市やみどり市で流行している病気や,予防接種,アレルギーなどこどもの健康に関する情報を提供します.

ヒブワクチン(アクトヒブ)に副作用はあるのでしょうか?

2009-01-19 21:16:04 | 予防接種(ワクチン)
ヒブワクチン(アクトヒブ)に副作用はあるのでしょうか?

コメントでヒブワクチンに副作用があるのでしょうかとご質問を頂きました。
ヒブワクチンは生後2か月以上で5歳未満のおこさんは絶対に接種した方が良いワクチンです。このワクチンは殆どの国で10年以上前から三種混合のよう全員に定期接種されています。日本でも2007年に認可され2008年12月から接種できるようになりましたが、定期接種(公費で受けられる)ではなく任意接種(自費です)です。
ヒブワクチンに副作用があるかとのことのご質問に対する答えは簡単で「副作用はあります」となります。
これはヒブワクチンに限らず、全てのワクチンで副作用があります。ヒブワクチンで多いのは三種混合ワクチンやインフルエンザワクチンと同様に接種部位が腫れることです。他にもアレルギー反応が起きたり、熱が出たりといった一般的な副作用があります。
ヒブワクチンにだけに起こる可能性のある副作用が一つあります。
この副作用は世界中で使われていても起こったことは過去に無いので、副作用と言って良いのかどうか分かりません。しかし、一応説明することになっているので接種前には説明しています。ヒブワクチン(アクトヒブ)がフランスから輸入されており、製造過程でウシの成分を使っているため伝達性海綿状脳症伝播のリスクが理論的に存在します。ただし、世界100カ国で過去14年間に1億5000万回接種されていますが、1例もこの副作用は報告されていません。起こらないと考えて全く差し支えないでしょう。たとえばこの伝達性海綿状脳症伝播は日本の牛肉を食べたりミルクや牛乳を飲んだりしても可能性はあるわけですし、私自身、ヨーロッパ産のチーズを食べることがありますが、チーズの方が危険性は高いでしょう。
副作用があるから三種混合やBCG、ポリオ、麻疹ワクチンを受けないということでなければ、同等以下の副作用しか考えられませんので接種することを強くお勧めします。基本的に小さなお子さまほど早く接種したほうがよいので対象年齢のお子さまのいるご両親は早めに御連絡ください。私個人的にはヒブ感染で亡くなられた方の診療をしたこともありますし、後遺症で苦しんでいる方の診療をしているため、可能であれば、お子さま全員に接種したいと考えています。
ワクチンに関して、ご不明な点がございましたらスケジュールなどは電話で、詳しいことは予防接種外来にご来院いただければ説明させていただきます。

ひきた小児科クリニックでは、三種混合ワクチン、麻疹・風疹ワクチン、おたふくワクチン、水痘ワクチン、日本脳炎ワクチン、二種混合ワクチン、インフルエンザワクチン、ヒブワクチン(アクトヒブ)、他などが接種可能です。基本的に診療時間内であればいつでも、接種いたしますが小さなお子さまであれば2時~3時の予防接種・乳児健診・育児相談の予約外来では風邪の患者さんは来院しないため安心して来院いただけます。

ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
http://www014.upp.so-net.ne.jp/hikita/

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする