ひきた小児科クリニック(群馬県桐生市 疋田小児科医院)

小児科専門医が群馬県桐生市やみどり市で流行している病気や,予防接種,アレルギーなどこどもの健康に関する情報を提供します.

群馬県の感染症発生動向をみると

2009-01-06 22:38:45 | 流行状況
群馬県の感染症発生動向をみると

 年末年始でインフルエンザの報告は少し減少したとのことですが、これは医療機関が正月の休診で報告数が減ったためかも知れないようです。流行しているのはA型のインフルエンザです。意外なのはAソ連型とA香港型の両方が検出されているようです。1シーズンにA型に2度かかる可能性があります。現実にそのような患者様を経験します。もちろん、B型のシーズンになれば、再度インフルエンザになる可能性があります。
 感染性腸炎に関しては桐生地区で未だに多く発生していますが、12月に比べると相当減ったようです。

また、当クリニックに限った話ですが、高熱で比較的元気な咽頭炎が流行中です。インフルエンザの検査は陰性なのでインフルエンザ以外のウィルスによるものです。初期に発熱のみで徐々に咳や下痢などの症状が出てくる方がおります。

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水痘ワクチン(水疱瘡みずぼうそう予防接種)について

2009-01-06 21:09:29 | 予防接種(ワクチン)
水痘ワクチン(水疱瘡、みずぼうそう予防接種)について
 
 水痘ワクチンはした方が良いですかと尋ねられることがあります。

私は接種した方が良いですと答えています。接種したがらない理由の一つは値段が高いことだと思います。そしてもう一つは、水痘ワクチンは接種しても水痘にかかってしまうことが比較的多いワクチンです。そのような友達が近くにいると受けたくなくなるかも知れません。もちろん、日本では任意接種ですから接種しないというのも一つの選択肢であると思います。しかし、実際は水痘に罹患すれば医療費がかかりますし、乳児医療が受けられたとしても母親が働いていたら子どもは集団生活が7~10日間出来なくなって休むことになるので経済的には罹患しない方が良いと考えられます。個人的には、なにより子どもがかわいそうだと思います。

中には、ワクチンより罹患した方が良いのですよね? と聞かれることもあります。もちろん、予防接種は万能ではありませんし副作用もあります。しかし、こどものことと経済的なことを考えればワクチン接種した方が良いと思います。

水痘ウィルス感染では珍しいですが脳炎になることがあります。なれば重篤な後遺症の残る可能性があります。また、水痘感染後に帯状疱疹になることが知られていますが、帯状疱疹の発現頻度は1/100程度になるというメリットもあります。また妊娠後期に水痘に罹患して赤ちゃんに感染すると重篤になります。このようなことを避けるためにワクチンは有効です。

米国では水痘ワクチンは定期接種として採用されています。お隣の韓国でも定期接種になっており、定期接種になっている国では、水痘による入院患者数や死亡数が著しく減少しています。

 歴史的なことを書くと世界で使われている水痘ワクチンは日本で開発されました。海外では定期接種になっておりますが開発した日本では定期接種になっていないのは、やはり日本は予防接種に抵抗があるのかも知れません。

ひきた小児科クリニックでは、水痘ワクチン、おたふくワクチン、三種混合ワクチン、麻疹・風疹ワクチン、日本脳炎ワクチン、二種混合ワクチン、インフルエンザワクチン、ヒブワクチン(アクトヒブ)、他などが接種可能です。

 一歳を過ぎて麻疹・風疹ワクチンを接種したら28日以降におたふくワクチン、おたふくワクチンの28日以降後に水痘ワクチンを接種することをお勧めしております。


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