ひきた小児科クリニック(群馬県桐生市 疋田小児科医院)

小児科専門医が群馬県桐生市やみどり市で流行している病気や,予防接種,アレルギーなどこどもの健康に関する情報を提供します.

休日当番医でのインフルエンザの検査

2009-08-31 19:10:38 | 流行状況
休日当番医でのインフルエンザの検査

 昨日は休日当番医をしていて初診の患者さんがたくさん来ました。そして、多くの方は熱があって、「インフルエンザが心配なので検査をしてください」とインフルエンザを心配していました。
 もちろん、希望があれば検査をするのですが、結果は1人も陽性になりませんでした。桐生のインフルエンザの流行は始まりつつありますが、まだまだのようです。このまま流行しなければよいのですが、他の県の情勢を見ていると安心もしていられないと思います。
 そして、40℃以上で受診される患者さんも多くて、インフルエンザの検査は陰性なのでインフルエンザ以外で高熱になる感染症が流行しているようです。

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台風11号がきました。

2009-08-31 19:09:52 | 新聞記事など
台風11号がきました。

台風が近づいてきました。記事はコチラ <台風11号>房総半島に接近、関東、東北、北海道で大雨 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090831-00000029-maiall-soci)

記事によると「関東地方南部には台風を取り巻く発達した雨雲がかかっており、関東地方では31日夕にかけて、非常に激しい雨の降るおそれがある。」そうです。

 台風が近づくと気管支喘息が心配ですが、雨が降ってしまうと湿度が上がって喘息も少し楽になることがあります。週末から喘息の方がパラパラいましたが、本日は少なかったように思います。

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新型インフルエンザのワクチンについて

2009-08-30 10:44:12 | 予防接種(ワクチン)
新型インフルエンザのワクチンについて

新型インフルエンザのワクチンについて報道がありました。(6000万~7000万人分ワクチン確保へhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090830-00000078-yom-soci)

 記事によると「厚生労働相は遊説先で、「6000万人から7000万人分のワクチンは確保できると思う。安心してほしい」と述べ、海外からワクチンを輸入することで、国民のほぼ半数に接種できる見通しであることを明らかにした。」

 厚生労働省は、国内で必要なワクチンの量を5300万人分と試算しているため6000万本であれば十分に供給されるでしょう。

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本日は日曜日当番医です。そして第45回衆議院議員選挙の投票日です。

2009-08-30 10:42:56 | 日記・メモ (Weblog)
本日は日曜日当番医です。そして第45回衆議院議員選挙の投票日です。
  
本日、ひきた小児科クリニックは桐生市の休日当番医です。そして、第45回衆議院議員選挙と最高裁裁判官国民審査ですね。私は本日診療なので事前に期日前投票しました。

 小児医療とは直接は関係ありませんが、報道によると今後の政界が大きく変わるそうです。今後日本がどのような方向に舵取りをするのか興味深いですね。

このブログは政治、宗教はあまり関係ないものにしたいと思っていますが選挙自体は国民の権利です。 清き一票を!

 桐生市の日曜日当番医自体は暇です。まだ、インフルエンザが大流行していないためでしょう。熱のある方で インフルエンザの抗原の検査を希望された方で、検査をしていますが、インフルエンザは陽性に出ません。インフルエンザ以外の熱が出るウイルスの方が流行しているようです。

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花粉症、アレルギー性鼻炎

2009-08-28 22:54:33 | 流行状況
花粉症、アレルギー性鼻炎

 いわゆるスギ花粉症は今ごろ悪化することはないのですが、何か、別の雑草かイネ科の植物などによるアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎が悪化しています。そして、何となくですがコントロールできていたアトピー性皮膚炎の患者さんもわるくなっている気がします。
 これに関連してか、喘息患者さんも少し不安定になっています。
 今週末にかけて天気が崩れるようなので、喘息が悪くならなければよいなと思っています。

 鼻が出る、皮膚が痒い、少し咳が出て苦しいなど、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、喘息などが考えられる方で、改善しない方は早めにひきた小児科クリニックに受診してください。

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インフルエンザ脳症が心配で心配で・・・

2009-08-28 22:42:42 | 日記・メモ (Weblog)
インフルエンザ脳症が心配で心配で・・・

 インフルエンザ脳症がとても心配というコメントを頂きました。

私の書いたことを読んで不安になってしまったのであれば、申しわけ有りません。

インフルエンザ脳症は交通事故よりまれなので、できる対策だけして恐れすぎないようにしましょう。例えば、交通事故が心配だから車にも自転車にも乗らない、車の通る道は歩かないといほど心配している人はいません。その程度と思ってください。

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新型インフルエンザワクチン、厚生労働省検討 妊婦・小児優先へ

2009-08-27 10:04:30 | 予防接種(ワクチン)
新型インフルエンザワクチン、厚生労働省検討 妊婦・小児優先へ

 新聞記事に、厚生労働省の発言として新型インフルエンザについて、ワクチンの接種優性対象に妊婦や小児と書いてありました。10月にも接種体制を整える予定で、それまでに優先順位を決めるとのことです。

「検討」とあるので確定ではないのかも知れませんが、小児に関しては優先的に接種できそうなので少し安心しました。

 一方、日本小児科学会は、小児の中でも1)小児がんや重症の喘息など持病のある子ども。2)1~6歳の就学前の子ども全員。3)一歳未満の子の保護者を優先させることを要望し、経済的理由で不公平が出ないように、無料化が必要と指摘したそうです。

 日本小児科学会の意見は通ってほしいですが、通るかどうか分かりません。少なくともワクチンが十分供給されることを願います。

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今週末は衆議院議員選挙、そして休日当番医

2009-08-26 14:23:23 | 日記・メモ (Weblog)
今週末は衆議院議員選挙、そして休日当番医

 今週末の8月30日は第45回衆議院議員選挙と最高裁裁判官国民審査ですね。そして、ひきた小児科クリニックは桐生市の休日当番医です。
 小児医療とは関係ありませんが、選挙は重要です。このブログは政治、宗教はあまり関係ないものにしたいと思っていますが選挙自体は国民の権利です。なるべく多くの方が情報を集めて、日本のためになる政治が行われるように、投票して欲しいなと思っています。
 私自身は8月30日は休日当番医で診療するため投票するのは無理なので、事前に期日前投票することになります。
 清き一票を!

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群馬県の感染症発生動向(週報)

2009-08-25 19:12:30 | 流行状況
群馬県の感染症発生動向(週報)

 群馬県のインフルエンザの患者報告数は少し増加しています。桐生市で特別多いわけではありませんが、今後も注意が必要と思います。

 桐生地区では特別流行している感染症はありません。

 高熱でインフルエンザを疑って検査をしていますが、インフルエンザは検出されません。インフルエンザ以外でも高熱になる感染症が流行しているようです。

ひきた小児科クリニックでは、三種混合ワクチン、BCGワクチン、ヒブワクチン(アクトヒブ)、BCGワクチン、麻疹・風疹ワクチン、おたふくワクチン、水痘(水ぼうそう)ワクチン、日本脳炎ワクチン、二種混合ワクチン、インフルエンザワクチン、他などの予防接種ができます。


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新型インフルエンザワクチンの不足分の輸入に関して

2009-08-25 13:21:45 | 新聞記事など
新型インフルエンザワクチンの不足分の輸入に関して

新型インフルエンザワクチンに関して記事が出ていました「新型インフル 本格流行に対応 ワクチン不足分、輸入へhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090824-00000029-fsi-bus_all」

 記事によると「政府は24日、秋以降の新型インフルエンザの本格的流行に備え、不足分のワクチンを輸入する方針を固めた。」そうです。

 問題点としては「国際的にワクチンの調達競争が起こっており、高度の医療態勢を持つ日本の大量輸入は、各国から批判が出る可能性がある。」そうです。まあ、本来であれば高度の医療体制を持つ日本で、高度な技術を駆使してたくさんのワクチンを作って高度な技術のない国に供与できる方が良いと思いますが、悲しいかな日本はワクチン後進国なのですね。

 また、安全性に関しても議論されており、輸入するとなれば、国内と同程度の基準を満たすワクチンをとなるはずですが、緊急事態と言うことで安全性の不確かなワクチンが輸入される可能性もあるそうです (http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090825-00000044-san-pol)。しかし、この場合はきちんと国が適応を考えて、分配することになるのでしょうね。国立感染研の専門家が様々なことを考えてくれているようです。

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インフルエンザワクチンと抗インフルエンザ薬は足りなくなるの?

2009-08-24 23:15:14 | 日記・メモ (Weblog)
インフルエンザワクチンと抗インフルエンザ薬は足りなくなるの?

インフルエンザワクチンと抗インフルエンザ薬は足りなくなるのでしょうかという質問を頂きました。

型ワクチンは感染によるリスクの高い妊婦さんや基礎疾患のある方以外は殆ど手に入らない可能性が高いと思います。そして、通常の季節性インフルエンザに関しても、少なくなる可能性があります。
 この理由として

1) 新型インフルエンザワクチンを作成するにあたり、通常の季節性インフルエンザ様に確保してあったワクチン製造ラインを、新型に一部振り分けたからです。過去の報告ですと例年に比較して2割程度少なくなるはずです。しかし、毎年ワクチンが全て売り切れている訳ではないので、例年通りの接種者数であれば、それほど足りなくなることはないと思います。
2) しかし、この新型インフルエンザ騒ぎで今まで接種していなかった方も接種すると言うことになると足りなくなると思います。インフルエンザワクチンの摂取率が上がることはよいことですが、製造が追いつかないのは問題ですね。

 また、インフルエンザ薬に関しては相当数備蓄しているので大丈夫だと思いますが、買い占めやらが起こると足りなくなる可能性もあります。むしろ検査キットやマスクなどの方が無くなるかもしれませんね。

 このようなことでパニックになる可能性があるため、新型インフルエンザワクチンに関しては国が全て買い上げて、危険性の高い方を優先に公平にわたるようにしたのだと思います。

 一応、インフルエンザなど感染症のプロが必要なところに、必要なワクチンと薬を分配すると思いますので、あまり心配しないでよいと思います。

 ワクチンも治療薬もあった方が良いですが、例年ワクチンを受けるのはごく一部の方だけですし、10年前には抗インフルエンザ薬など無かったのですから、無くなったから、大変に困ると言うことにはならないと思います(まあ、少しは困りますけど・・・・)。

 鳥インフルエンザのような強毒型が流行すれば、広範囲な学級閉鎖、外出自粛などの措置がとられると思いますが、現在の季節性インフルエンザと新型(ブタ)インフルエンザでは、そこまで心配する必要はなさそうです。

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何となくインフルエンザに関する記事が続きますが

2009-08-23 10:43:51 | 新聞記事など
何となくインフルエンザに関する記事が続きますが

何となくインフルエンザに関する記事が続きますが、不安をあおるばかりではいけないので、別の見方をしてみます。

(新型インフル、5月当時と警戒態勢変わり 「どうしたら」戸惑い http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090823-00000040-san-soci)

 新型インフルエンザは当初は、強毒性を前提にしており、厳戒態勢を引いていましたが、この頃の恐ろしいという印象が未だ浸透し居てるようです。もちろん、強毒型でなくても恐ろしいのですが、恐れすぎても行けないという記事です。

 上記の記事によると「国は流行初期段階だった5~6月当時、感染が疑われる人に「病院に直接行くのではなく、発熱相談センター(保健所)に連絡を」と呼びかけていた。しかし、ウイルスの弱毒性を前提にした新対応方針が出された6月末以降は、「必ず受診しなければならないわけではない」「かかりつけ医がいる人は直接の問い合わせや受診も可能」とした。だが、一般への浸透はまだまだのようだ。」とのことです。

この弱毒と言うことを受けて「学級閉鎖基準も緩和されています。
学級閉鎖に関しては当初「1人でも感染者が出たら、地域全体の学校を閉鎖する」という対応策がとられたが、現在では大幅に緩和されている。追加の緩和指針を出した所もある。従来は感染者が2人以上いれば7日間の閉鎖としていたものを、症状がある人が10~15%に達した場合、当該クラスを4日間程度閉鎖することにした。」とのことです。あまり強力に制限しすぎると生活だ成り立たなくなってしまうのと、強力に制限するほど危険性が高くないと判断されたと言えます。

 ここに、様々な情報を書いていますが、恐れすぎずに、できる予防をして冷静に普通の生活を送るのがよいと思います。

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インフルエンザ脳症の後遺症に関する新聞記事がありました。

2009-08-23 09:50:47 | 新聞記事など
インフルエンザ脳症の後遺症に関する新聞記事がありました。

インフルエンザ脳症の後遺症に関する新聞記事がありました。(記事はコチラ <新型インフル>脳症対策を強化…小児科学会「早期受診を」http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090822-00000060-mai-soci)

記事によると「日本小児科学会は、新型インフルエンザで急性脳症の小児患者発生が続いているとして、「意識障害」などの疑わしい症状があれば医療機関で速やかに受診するよう国民に呼びかけを始めた。」そうです。

 記事によると「厚生労働省研究班代表によると、例年の患者は年間約100人で、約25%に脳性まひなどの後遺症が残る。死亡率は、10%弱だという。」とのことです。

 厚生労働省研究班代表の先生が間違えるわけはないので、記事にするときに新聞社の方が間違えたのだと思いますが、後遺症として「脳性まひ」をあげるのは、上げ足取りのような気もしますが絶対に間違えです。インフルエンザによる急性脳症で「脳性まひ」が無いとは言いませんが、この書き方では「脳性まひ」になる方が多いように思えてしまいます。
 この研究がどのような方法で行われたか分かりませんが、全国規模で行われているので結果自体は正しいと思います。ただ、急性脳症に関して死亡例は必ず数字に上がりますし、後遺症が残った症例数も数字に上がりますが、軽症例は数字に挙がらないため年間100例というのが正確かどうかわかりません。もし不正確だと死亡率10%弱というのも正確ではなくなってしまいます。
 ちなみに、100名で死亡率10%とすると、年間の死亡人数は10名と言うことになります。この数値を見ると交通事故よりまれであると考えられます。車に乗ったり道路を歩いていたりする方が危険であると言うことになります。少なくともインフルエンザより、チャイルドシートをしないことの方が余程危険です。

 この記事によれば「日本小児科学会が保護者らに注意を呼びかけているのは、発熱やせきなどのインフルエンザ症状に加え、脳症を疑う症状があれば医療機関で早く受診してほしいという点だ。」「 具体的には、呼びかけに答えないなどの意識レベルの低下(意識障害)▽けいれんが続いたり、けいれん後の意識障害▽意味不明の言動--などに気をつけてほしいとしている。」まあ、このようなことになれば大抵のお母様は救急車を呼ぶと思います。
また「一部の強い解熱剤は脳症を重症化させる要因になるとして、自宅の置き薬を勝手に服用したりせず、必ずかかりつけの医師に相談するよう求めた。」とのことです。実際に私は数年前に、小児に本来使うべきではない解熱剤がかかりつけで処方されていて、このために重症なインフルエンザ脳症となり死亡した症例を経験しています。当時は、「何でこんな危険な薬使うんだろうな」と驚きました。まあ、最近は処方されることはないと思いますが、注意は必要でしょう。

 厚生労働省研究班代表は「新型インフルエンザによる脳症患者の割合が季節性に比べ大きいかどうかは分からないが、流行規模によっては患者が数倍に増える可能性がある。」と話している。」そうです。

 あまり恐れすぎずに、できる防御と準備はするべきと言うことでしょうね。

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新型インフルエンザワクチンについて

2009-08-22 08:05:59 | 日記・メモ (Weblog)
新型インフルエンザワクチンについて

新型インフルエンザの予防接種に関して記事がありました。「記事はコチラ <新型インフル>国がワクチンを一括買い上げへhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090821-00000119-mai-soci」

 記事によると「厚生労働省は21日、ワクチンメーカーから新型インフルエンザワクチンを一括購入する方針を固めた。」そうです。
この理由としては「国は現在、妊婦など重症化の恐れが高い人への優先接種を検討しているためで、リスクの高い人に確実に接種するには国による管理が必要と判断したようです。接種時に国民が負担するかどうかは今後詰める。」とのことです。
公平を期すと言うことでしょうね。もちろん、公平を期すことは大変重要なことで誰でも理解できることです。しかし、問題はワクチンが足りないであろうと言うことですね。十分に供給できるのであればこのようなことをする必要はありません。
毎年流行する季節性インフルエンザワクチンに使用する、製造ラインを減らして新型ワクチンの製造ラインにしているのに間に合わないのは残念ですね。以前前橋医師会でインフルエンザワクチンを中止したのが響いていると言えば響いているのでしょう。日本はワクチン嫌いで国内にワクチン製造インフラを十分整備していなかった影響でもあると思います。なんとか、公平かつ多くの人にワクチンが接種されることを願います。

 毎年流行する季節性インフルエンザのワクチンは、例年通り医療機関が購入して接種することになりそうです。

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インフルエンザワクチン、脳症による後遺症の発生率

2009-08-21 19:45:48 | 日記・メモ (Weblog)
インフルエンザワクチン、脳症による後遺症の発生率

 コメントで、インフルエンザワクチンの発売時期と、脳症による後遺症の発生率に関してご質問を頂きました。

質問1) ワクチンの発売が10月ごろとのことですが、遅いのではないか?

 ワクチンに関しては10月まで待たないとなら無いのは、単に作ることができないのです。ワクチンを作成するためにはウイルスを増やす必要があるのですが、ウイルスが簡単にウイルスが増えないために、ワクチン製造に時間がかかっているとお考えください。それと、ウイルスを増やすためにニワトリの卵を使っているのですが、卵の供給も増やそうとしても簡単に増えないので、やはり多く作ることが困難になっています。

質問2) ワクチンを接種したら脳症にならないか?

 どんなワクチンでも接種したら安心と言うことはありません。麻疹風疹ワクチンも以前は1回接種だったのが2回接種になりました。インフルエンザワクチンは接種しても罹患する可能性の高いワクチンです。しかし、ワクチンである程度は防ぐことが出来ますので、接種した方が良いです。

質問3) インフルエンザ脳症によって後遺症の残る確率は?

 インフルエンザ脳症で後遺症が残る確率は、正確な統計結果は出ていません。
何故かというと、インフルエンザ脳症の診断が難しいからです。
何故難しいかというと熱性けいれん(複雑型)という病気があって、インフルエンザ脳症との区別が難しいのです。他にも熱せんもうなども区別が難しいことがあります。熱性けいれんは通常は後遺症を残しませんので、熱性けいれんが計算に多く含まれると、統計上は脳症で後遺症が発生する確率は低くなり、重症例ばかりを脳症とすると、後遺症発生率が高くなります。(注:熱性けいれんは単純型と複雑型があり、単純型は軽症で脳症と間違われることはありません。)
私もインフルエンザ脳症の研究をして検査で脳症と熱性けいれんを区別したり、治療法を検討したりして論文を書きましたが(http://shoni-iji.com/papers/0811.html)、特殊な検査は誰でも出来ることではないため全国から情報を集めて後遺症の発生率を調べることが困難なのです。私が診療したインフルエンザ脳症の患者さんには特異的治療法を12名に行って後遺症が残ったのは1名でした。しかし、1/12が多いのか少ないのか分かりません。治療による効果なのか、軽症の脳症の患者さんは後遺症が無くて、重症の患者さんに後遺症が残っただけという可能性もあります。このような統計を取るのは本当に難しいのです。
ただ、現在も様々な研究が行われていますから今後明らかになると思います。
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