なりたけ派も中本派も、立石のシメはケン暴で
せんべろの聖地・葛飾区立石へ。戦前から町工場の労働者向けに呑み屋が集まり、葛飾の中心として隆盛を誇った。立石の象徴とも言えるのが、駅北側の「呑んべ横丁」と、南側の「立石仲見世」だろう。どちらも昭和が色濃く残る貴重な場所だが、再開発により「呑んべ横丁」は姿を消そうとしている。
ここ数年話題になっているのだが、京成押上線の高架化、そして木造家屋密集地の防災という観点から再開発が進められているのだ。駅前には「街壊し再開発は反対」と書かれた幟がはためくが、既に線路沿いにあった店などが空き地へと変わっている。この秋には高架化の工事が本格化し、いずれ横丁も…という話である。
さて北側で呑んだ後、踏み切りを南へ渡り、立石仲見世商店街を抜け「麺将ケン暴」へ。こちらは背脂たっぷりのラーメンと、蒙古タンメン中本を彷彿とさせる激辛麺の2枚看板が魅力なのだ。入口脇には「いざ変態の領域へどうぞ喰らっちゃって下さい!!」の文字。しかも深夜営業、宅配も可能という気合の入りようだ。
券売機だとメニューの全容が把握しづらいのだが、醤油と味噌の背脂らーめん、真っ赤なスープの「辛激らーめん」、激辛麻婆豆腐の乗った「炎麻」といったところが主軸である。辛いスープには背脂は入らない。もし背脂も激辛も楽しみたい場合は、らーめんに炎麻、辛肉、辛ホルモンなどをトッピングするのがオススメだ。
今回は激辛麻婆豆腐を中太麺に絡めて食べる「超炎麻麺」をオーダー。若干酸味のある麻婆にネギ、モヤシ、チャーシューを混ぜ込み、滴る汗をぬぐいながら一気に啜る。卓上のニンニクを変態レベルまで投入し恍惚の元気注入。なお辛過ぎるという方のために割りスープも用意されているので安心して挑戦を。
<店舗データ>
【店名】 麺将 ケン暴
【住所】 東京都葛飾区立石1-20-1
【最寄】 京成押上線「京成立石駅」徒歩2分
★2022年1月には閉店していた。残念…