取材拒否の人気店。地元民に愛されるジャンクな一杯
墨田区鐘ケ淵。いまは下町の静かな住宅地だが、かつてはカネボウ創業の地として栄えた町だ。関東大震災と東京空襲で壊滅状態となった際も復活を遂げてきた鐘淵紡績。しかし、多角経営の末のバブル崩壊には耐えられなかったようだ。
また、防火壁と住宅を兼ねる「白髭東アパート」があるのもこの辺りだ。隅田川沿いにそそり立つ全長1.1キロの団地群。木造住宅の多いこのエリアで火事が起きた際、延焼を防ぐため団地が体を張って火を止めるのだ。この団地群の近くに「ミンミン」はある。
黄色い看板と、ガレージ風の外観が目印。かつては団地の敷地内にあったのだが、2008年に今の場所に移転。元々あったガレージを駐輪場とテラス席に転用。更にその奥に店舗がある。少し入りづらい雰囲気もあるが、スタッフは非常に丁寧な接客で迎えてくれる。
名物「パーコーメン」は昼営業のみ。いつも夜に訪れる私はチャーシュー麺専門で小ライスを追加することが多い。ホロホロの豚の肉塊がゴロンゴロンとスープに浮いている。これを独占できるという幸福感で、ついついニヤけてしまう。
スープは醤油清湯。表面には油の層が出来ているが決して重くはない。醤油も控えめで、あっさりした飲み口。しかも中細ストレート麺でさっくりと食べられるので罪悪感も30%OFF。肉塊をライスにオンして掻き込めば、もう至福の時。肉に飢えた皆様、ぜひ一度。
<店舗データ>
【店名】 ラーメン ミンミン ※ミンは「王へんに民」
【住所】 東京都墨田区墨田2-5-4
【最寄】 東武スカイツリー線「鐘ヶ淵駅」徒歩6分