肥宝館 -貧すれば丼する-

【神田】 郭政良 味仙「台湾ラーメン(800円)」

台湾ラーメン元祖の味が東京・神田に上陸

2016年夏、名古屋メシの代表格「台湾ラーメン」が、満を持して東京に上陸した。名古屋は今池の中国台湾料理店「味仙」で70年代に生まれたオリジナルメニューで、台湾の小皿料理「台仔麺」を激辛にアレンジした一杯。「台湾ラーメンは、実は台湾には無い」というのは有名な話。

今も創業者・郭明優氏とその兄弟が、今池本店をはじめ愛知県下で10店舗ほどを展開。台湾ラーメン通はすでに「どの兄弟の店の味が旨い」というレベルにまで達している定番食である。味仙の盛況ぶりを見た他店も便乗したため、名古屋で激辛麺と言えば台湾ラーメンとなった。

神田店は駅北口徒歩3分の好立地。兄弟の末っ子で三男の郭政良氏が切り盛りする。台湾ラーメンは鶏ガラスープで、麺の上にたっぷりの唐辛子、台湾ミンチ、ニラというのがお約束。ベースが「台仔麺」ということもあり、一般的なラーメンに比べ麺量が少なく丼も小ぶりである。だが、小さい丼にして放つインパクトはなかなか。

スープは期待を一切裏切らずに辛い。だが、辛さばかりを追求するのではなく、スープの旨味との調和をはかるのが「味仙」流。鶏ガラやミンチの旨味もしっかり感じられ、それでいて脂が重すぎない仕上がりだ。むせるほど辛いのに、スープを掬うレンゲが止まらない。

なお、ミンチには多量のニンニクが使われているので、気になる方は「ニンニク無し」をオーダーするようオススメしたい。また神田店には、さすがに激辛仕様の「イタリアン」は無かったが、辛さ控えめの「アメリカン」は用意されている。入門編には丁度よい。

そして、この台湾ラーメンは、間違っても勢いよく啜ってはいけない。喉奥の彼方に唐辛子が入りこんでしまったら最後、涙そうそうである。落ち着いて、汗を拭き拭き、ゆっくり味わうべし。食後にはなぜか体内がキレイになった気になるから不思議。うむ、やはり今年も辛い麺は正義だった。

<店舗データ>

【店名】 郭政良 味仙(かくまさよし・みせん)東京神田店
【住所】 東京都千代田区神田鍛冶町3-3-21
【最寄】 JR山手線「神田駅」徒歩3分

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