元ラーメン屋店主のツイート集

ラーメン屋を10年経営し、今は閉店し、介護士をしています。

博多ラーメンの麺

2006年08月24日 | ラーメン総合研究所
近年は、練り込み麺(小麦粉以外の物を配合した麺。
代表格は唐辛子麺、海草麺、ホーレンソー麺、かつお麺)
ランダム麺(麺が不揃いで独特の触感を生む)
融合麺(2種類以上の異なる麺を混ぜ1杯のラーメンを
作る)などの新鋭麺も出てきて、タイピーエンみたいな
春雨や、中華風ラーミェンのように手延べ麺、刀しょう
麺、猫耳麺などなど様々な種類があります。

今回はスタンダードなラーメン用中華麺について書きます。

小麦粉には、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉などの
種類がありますが、単品だったりブレンドしたり各店各様
の麺を作っています。中華麺に適しているのは、グルテン
含有量が多い強力粉、準強力粉です。グルテンとは
小麦粉のタンパク質から作られる成分で、多いほど粘り
が出てコシの強い麺になります。

小麦粉の産地も重要ですが、特注麺の場合は製麺会社も
1店舗の為だけに小麦粉の仕入は難しいです。オーストラリア産
中国産、国産などから好みの粉を特注するのが一般的です。

切り歯や圧延などの細かい事は以前も書いたので、今回は
食べなれている博多麺(博多ラーメンの細麺ストレート)について
書いてみます。

博多麺は強力粉100%が一般的です。そして水分が少ない
低加水麺が主流です。茹であがりが早くザックリした粉風味の
触感がありますが伸びやすいのが弱点です。

かんすいに関しても関東と博多は違います。

かんすいに関しても以前詳しく書きましたので、今回は簡単に
説明すると、天然かんすいの需要は低く、化学かんすいが主流
です。天然かんすいに近いアルカリ性水溶液を化学的に作った
重合りん酸塩です。主成分の割合について書きますと、
関東麺は炭酸ナトリウム60%、炭酸カリウム40%で、
博多麺は炭酸ナトリウム90%、炭酸カリウム10%です。
かんすいを溶かしこんだ水溶液は5度ぐらいの低温にして
おきます。

防腐効果を出すためにアルコールを入れます。

そして小麦粉の1%の割合で食塩を加えます。
食塩は伊豆大島、沖縄、能登半島、土佐、フランス・ゲランド
中国福建省、キリバス共和国クリスマス、中国江蘇省産のが
望ましいです。塩の質によって麺のコシも変わってきます。

博多麺は、小麦粉、かんすい、水、食塩、アルコール、以上の
材料で作られます。卵や着色料は使いません。

出来あがった麺には、でんぷんを打ち粉とし使います。


そして博多麺は通常でも糸3本分の白身が残るカタメンに
茹で上げます。バリカタ、生、ハリガネ、粉おとし、だと
5秒弱の茹で時間で麺表面がぬめる程度というのも珍しく
ないです。

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