古典的な詐欺の手法「壷算」について先日N君
に教えていましたが、上手く説明出来なかった
ので、この場を借り簡単に説明します。
江戸時代末期の詐欺法なので、もちろん、こん
な馬鹿げた手法に騙される現代人はいませんが、
何の為にもならない小ネタとして読み流して
ください。
貨幣価値は分かりやすくする為に現代の貨幣で
説明します。
日用品を扱う店に行き、水瓶の値切り交渉から
始まります。
詐欺師「おい、この小さい水瓶はいくらだ?」
商人「へい、3万5000円になります。」
詐欺師「この一回り大きい水瓶はいくらだ?」
商人「へい、そちらは、こちらの2倍で7万円
です。」
詐欺師「この大きい水瓶は、小さい水瓶の2倍で
間違いないな?」
商人「?へい。間違いなく2倍の値段です。」
詐欺師「じゃあ、この小さい水瓶の方を貰おうか。」
商人「ありがとうございます。」
詐欺師「包みも何にもしなくていいし、おらが担い
で持って帰るから1万円引いてくれな
いか?」
商人「そこまでは引けませんが2500円
ぐらいまでなら何とか勉強させてもらいます」
詐欺師「キリが良く5000円負けにしないか?」
商人「困りましたね。今後もうちを贔屓してもらう
という事で5000円負けで妥協しましょう」
詐欺師「おう。ありがとよ。江戸中に宣伝してやらー」
と、35000円の壷を30000円で買った。でも、
ここまでは壷算でも詐欺でもなく、普通の値引き交渉
です。ここからです。
店を一旦出て、すぐに店に引き戻す。
商人「おや?何か忘れ物でしょうか?」
詐欺師「いや、やっぱり大きい水瓶の方がいいかと
思ってね。」
商人「左様でございますか。大きい方が利用価値は
ありますね。」
詐欺師「今、買った水瓶は戻していいか?」
商人「勿論でございます。水瓶は家に2つも要りま
せんから返品できます」
詐欺師「この大きい水瓶は、この小さい水瓶の2倍の値段
だな?」
商人「左様でございます。2倍の7万円です。」
詐欺師「おかしくないか?おらは、この小さい水瓶3万円
で買ったから、2倍は6万円だろ?」
商人「お客さん勘弁してください。6万5000円まで
下げますので・・・」
詐欺師「お前は何度も2倍、2倍て言っておきながら、
2倍以上の金をとるのか?嘘をつく商店だと
江戸中に言って回るぞ」
商人「しょうがないですね。私も商人として嘘つき
呼ばわりまでされたら、もう損してでも負け
ない訳にはいきません。6万円で結構です」
詐欺師「すまないね。このさっき買った3万円の
水瓶を返品したら3万円払い戻してくれ
るのか?」
商人「もちろんです。店を出て1,2歩で戻って
こられて価値が下がるはずもありません。」
詐欺師「じゃ、この3万円の価値がある水瓶と、
さっきおらが現金で払った3万円を合計
すると6万円だな。」
商人「へい。さようでございます」
詐欺師「この3万円の壷を返し、現金で払った3万
円を払い戻さなければ、お前んとこに6万
円払った計算になるな。だから、1万円値引
きで、6万円になったこの水瓶もらっていく
ぜ」
てな、滅茶苦茶な計算です。
何故、会話形式で説明したかというと、そっちの方が
分かりやすいからです。
に教えていましたが、上手く説明出来なかった
ので、この場を借り簡単に説明します。
江戸時代末期の詐欺法なので、もちろん、こん
な馬鹿げた手法に騙される現代人はいませんが、
何の為にもならない小ネタとして読み流して
ください。
貨幣価値は分かりやすくする為に現代の貨幣で
説明します。
日用品を扱う店に行き、水瓶の値切り交渉から
始まります。
詐欺師「おい、この小さい水瓶はいくらだ?」
商人「へい、3万5000円になります。」
詐欺師「この一回り大きい水瓶はいくらだ?」
商人「へい、そちらは、こちらの2倍で7万円
です。」
詐欺師「この大きい水瓶は、小さい水瓶の2倍で
間違いないな?」
商人「?へい。間違いなく2倍の値段です。」
詐欺師「じゃあ、この小さい水瓶の方を貰おうか。」
商人「ありがとうございます。」
詐欺師「包みも何にもしなくていいし、おらが担い
で持って帰るから1万円引いてくれな
いか?」
商人「そこまでは引けませんが2500円
ぐらいまでなら何とか勉強させてもらいます」
詐欺師「キリが良く5000円負けにしないか?」
商人「困りましたね。今後もうちを贔屓してもらう
という事で5000円負けで妥協しましょう」
詐欺師「おう。ありがとよ。江戸中に宣伝してやらー」
と、35000円の壷を30000円で買った。でも、
ここまでは壷算でも詐欺でもなく、普通の値引き交渉
です。ここからです。
店を一旦出て、すぐに店に引き戻す。
商人「おや?何か忘れ物でしょうか?」
詐欺師「いや、やっぱり大きい水瓶の方がいいかと
思ってね。」
商人「左様でございますか。大きい方が利用価値は
ありますね。」
詐欺師「今、買った水瓶は戻していいか?」
商人「勿論でございます。水瓶は家に2つも要りま
せんから返品できます」
詐欺師「この大きい水瓶は、この小さい水瓶の2倍の値段
だな?」
商人「左様でございます。2倍の7万円です。」
詐欺師「おかしくないか?おらは、この小さい水瓶3万円
で買ったから、2倍は6万円だろ?」
商人「お客さん勘弁してください。6万5000円まで
下げますので・・・」
詐欺師「お前は何度も2倍、2倍て言っておきながら、
2倍以上の金をとるのか?嘘をつく商店だと
江戸中に言って回るぞ」
商人「しょうがないですね。私も商人として嘘つき
呼ばわりまでされたら、もう損してでも負け
ない訳にはいきません。6万円で結構です」
詐欺師「すまないね。このさっき買った3万円の
水瓶を返品したら3万円払い戻してくれ
るのか?」
商人「もちろんです。店を出て1,2歩で戻って
こられて価値が下がるはずもありません。」
詐欺師「じゃ、この3万円の価値がある水瓶と、
さっきおらが現金で払った3万円を合計
すると6万円だな。」
商人「へい。さようでございます」
詐欺師「この3万円の壷を返し、現金で払った3万
円を払い戻さなければ、お前んとこに6万
円払った計算になるな。だから、1万円値引
きで、6万円になったこの水瓶もらっていく
ぜ」
てな、滅茶苦茶な計算です。
何故、会話形式で説明したかというと、そっちの方が
分かりやすいからです。
説明できませんでした。上方落語の有名な
ネタでもあるので「つぼ算」でぐぐって
みてください。軽いネタなので、しっかり
考えるほどの事でもありませんよ。