夕方にTNCで再放送中のドラマ「お金がない」は、
最初の何回かだけビデオにとり、途中2回ぐらい
録り忘れてしまいました。
このドラマは過去に全話を見ましたが、久しぶりに
見てもやっぱり面白いです。
これはシンデレラストーリーといい、映画やドラマで
よく使われるストーリー展開です。
どん底の状態から始まり、徐々に出世をしていき、数々の
ピンチを迎えながらもハッピーエンドを迎える単純な展開
だけど、僕はこの展開が大好きです。
今はどん底のホリエモンも、一時期は時の人とし脚光を浴び、
少年らは熱望しました。あんなにホリエモンが支持さ
れた1理由とし、300万円で起業した会社が叩き上げで
急成長し(実際は企業買収で成長しました)、成功者の
代表格としてマスコミが扱ったから、多くの人が憧れたの
だと思います。普通の人には出来ないような
シンデレラストーリーを実際に行っていた人物だから
「凄い人」「偉い人」との錯覚が生じたのかもしれません。
ホリエモンは「お金で人の心が買える」と言っているが、
ドラマ「お金が無い」では「お金の為には捨てないといけ
ない物がある。お金により失う物もある」というセリフがあります。
ホリエモンはマネーゲームに狂い、お金至上主義で、
理性と、道徳心などを見失っていたのではないでしょうか。
ドラマ「お金がない」に話を戻します。マイケル・J・フォックス
主演の「摩天楼はバラ色に」の日本版みたいなストーリーですが、
日本人的なビジネスのやり方(商品力のPR+人の心に響く営業)
に多くのビジネスマンも共感でき、ドラマの前半大衆庶民派の砕けた
萩原が、出世をしていくうちに、冷酷で堅物の一流企業のエリートへ
と変貌を遂げていきます。この会社の同僚も含め一流企業の
ビジネスマンへの風刺もあり面白いです。
まだ萩原がビルメンテナンスで、会社の清掃やゴミ回収をして
いた頃は、一流企業のエリートは見下し、虫けらみたいな扱いを
していました。
僕も九州を代表するような大企業各社へのルート営業をやってい
た時期がありましたが、僕ら中小企業や、下受け企業は、低く見ら
れていました。僕の上司だった50歳ぐらいの営業部長が、大手
企業の30歳ぐらいの人に土下座をしても「あやまってすむ問題
じゃない。もう、おたくとの取引は終わり。変わりは後万といる。」
という言葉を聞いて以来、「変わりは他にもいる」という言葉が
大嫌いになりました。
僕が以前働いていた飲食店社長も成金でした。だから、従業員に
対しても、取引業者に対しても冷酷でした。口癖のように
「変わりはいくらでもいるから」とか言っているのを聞いたり、
言われたりする度に、はらわたが煮え繰り返るぐらい腹がたっ
ていました。
そんなエリート気質を茶化している意味でも「お金がない」は
痛快ドラマです。