Memorandums

知覚・認知心理学の研究と教育をめぐる凡庸な日々の覚書

反復測定ANOVA 自由度の調整と結果の記述

2009-09-02 | Education for 院生以上
乱塊法で同一被験者に繰り返し測定を行った場合,球面性の仮定が成立しないならば、分散分析では自由度を調整することがある。その際結果の記述では、F値と調整「前」の自由度,自由度調整後に得られたp値,ε をこの順序で記載すればよいだろう(入戸野,2004,p.278)。
記述に際しては
The Huynh-Feldt ε correction was used to evaluate F ratios for repeated measures involving more than one degree of freedom.
などと書いておけばよい(同)。

なお、自由度の調整は調整前のdfに、球面性からの逸脱の程度を表わす係数ε(イプシロン)をかけたものである。したがって、εとdfがあれば、調整後のdfは求められる。

反復測定の分散分析については、以下なども参照。

http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/spss/tokidoki2.html#30

References
入戸野 宏. (2004). 心理生理学データの分散分析. 生理心理学と精神生理学 22, 275-290.
http://home.hiroshima-u.ac.jp/nittono/ANOVA_JSPP2004.pdf
被験者内計画の分散分析と多重比較および効果量について、詳しい解説が含まれている。統計を利用する研究者の立場で書かれており、雑誌に投稿する際の注意点にもふれている。
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