野菜に関する怪情報を探る

テレビや書籍、ホームページなどから、野菜に関する記載について疑問に感じたことを綴るつもりです。

タマネギのグルコキニン

2010-03-14 15:41:31 | Weblog
 先週、このブログに書いたような内容をお話させていただきました。時間の都合で、タマネギの話をとばしたのですが、グルコキニンについては、お話すべきであったかと反省!グルコキニンについてこのブログで紹介したのが去年の秋で、丁度同じころ、「激素庵Mini情報」というホームページでもまさに同じ内容のことが書かれていたようです。非常にわかりやすくまとめておられますので、興味ある方は検索してみてください。
 グルコキニンについては、本屋の一コーナーを独り占めできるくらい有名な先生が、タマネギに含まれるグルコキニンの血糖降下作用についてよく書いておられます。もし、そういう効果が学会などで認められているのなら、関連する論文が簡単にみつかるはずです。しかしながら、1920年代の論文以外は、mini情報に紹介されている2003年のブラジルの研究者の総説以外は認められません。
 そもそも、タマネギにグルコキニンというインスリン(すみません。私が学生の頃インシュリンと習ったので、前のブログはインシュリンになっています。物質は同じ。英語の綴りも同じですが、カタカナの当てはめ方が変わったようです。)様物質があるという研究は、タマネギ抽出物を動物に注射した結果に基づきます。タマネギにグルコキニンというインスリン様物質が存在することにも「?」がつきますし、仮にタマネギにグルコキニンが含まれていたとしても、それを食べると血糖が下がるという期待もできません。
 インスリンはポリペプチド(アミノ酸が長くつながったもの)です。消化管を通過して、それでも活性のある形で体内吸収されるとは考えがたいのですが。


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