野菜に関する怪情報を探る

テレビや書籍、ホームページなどから、野菜に関する記載について疑問に感じたことを綴るつもりです。

下呂のトマト丼

2011-03-13 12:55:10 | Weblog
原発事故の早期収束、震災からの1日も早い復旧をお祈りします。

軽い話題です。
数年前のこと、ローカルテレビ局から「下呂にトマト丼というものがある。牛丼の具にトマトを用いたものであるが、地元の高糖度トマトを使っている。」と紹介された上で、コメントを求められました。その場で、食ったこともないものについて、なんと回答したか忘れましたが、「牛丼に高糖度トマトとはふざけている。高い食材を使えばおいしいものではなく、具材なら調理用のトマトを使った方が無用な甘味も抑えられよいはず」と思い込んでおりました。時間があったので、片道5時間、ローカル線にゆられて、トマト丼を食べに行ってみました。
下呂名物トマト丼と聞いていたので、下呂駅前にいけば、トマト丼マップでも簡単に入手できるだろうと気楽に考えておりました。ところが、駅前から温泉街にかけて、飛騨牛の看板はあっても、トマト丼を売っている気配はありません。温泉街の小さなレストランで、やっとトマト丼と対面できました。
ものを見ることもなく、「トマト丼に高糖度トマトとは野菜を知らない素人の発想」と信じていたことの誤りに気づきました。飛騨牛を使った高級牛丼のうえに、丸いトマトを薄切りしたスライスがのっていました。実に美しい。この薄切りを普通のトマトでやろうとすると、ゼリーから汁が落ちるわ、やわらかすぎて歯ごたえがないわで、丼にはあいません。お勧めのはずだった調理用トマトを生でスライスすると、色は赤くて毒々しく、ぱさぱさしていてやはり牛丼にはあいません。高糖度トマトを使うことで、実がかたく、そのため薄切りが可能です。さらにしっかりした味の飛騨牛に負けることなく、トマトの新鮮な風味をかもし出していました。
さすがに料理人の目は鋭いものと感心した次第です。こうした地元の食材をうまくアレンジしたB級(?)グルメが全国で食べられるようになれば、旅は観るだけでなく、舌で味わう楽しみがさらに増すでしょう。全国にはおもしろい野菜が残っているので、うまく使って季節限定の地域グルメをアピールしてもらいたいものです。

牛乳と粉末茶の相性

2011-03-10 21:52:20 | Weblog
あるテレビ番組で、茶の健康成分であるカテキンの体内吸収を牛乳が促進すると紹介されてました。巷には健康食品であふれていますが、本当に効力があるのか科学的に実証するのは、食事を制限し、何度も血液を採取するなど、大変な努力を要することの一端を紹介する意味ではよい番組だったかと思います。
さっそく、手元にあった粉末茶(当然カテキンは入っています)を牛乳で割って飲んでみました。ポパイのほうれん草のような効果があった??実は、あとで咳き込んで大変でした。粉末茶は、茶葉を粉にしただけのものであり、湯に溶けるものではありませせん。牛乳に溶かそうとしても、ダマになって、浮いたりコップの壁面に残りました。多分、ダマの一部がのどに残り、時間とともに、ダマが砕けて茶の粉が気道に入ったのだと想像しています。科学の世界では、再現性が大事です。もう一度、同じ条件でやっても再現できるか、咳き込むか実験すべきですが、さすがに試しておりません。
茶は健康によいとされ、牛乳も良質な栄養源です。さらに、牛乳が茶成分の吸収を促進するとなると、まさに鬼に金棒。ところが、中途半端なアイデアで、粉末茶を牛乳に溶かして飲むのは、マイナスにしかならないと考えています。健康によい食材とそれを活かすものを同時にとるというレシピも考えられているようですが、料理というのは多成分系であり、さらにそれぞれの食材は物理的に形をもつものですから、机上で考えて期待されるようにはいかないのではないか考えます。