最近書かれたHPに「サヤエンドウのグルタミン酸はトマトの6倍」と書かれているのを見て驚きました。グルタミン酸を豊富に含むサヤエンドウはうま味が強いと解説されています。
サヤエンドウというと結構マイナーな野菜でもあり、アミノ酸分析のデータはみたことがありません。(どなたか分析値を持っておられればぜひ教えてください。)この解説記事には必須アミノ酸のリジンを含むことも書かれています。確かにサヤエンドウを紹介したホームページの多くには、サヤエンドウの「豆」にリジンが含まれるとされます。野菜園芸技術97年4月号には、日本食品アミノ酸成分表のデータをもとに、リジンについて他の野菜よりも1桁多く含むと言及されています。ただし、食品アミノ酸組成表に出ているのは、エンドウ(全粒)となっており、サヤではなく、マメの分析値です。分析表では水分が13%となっており、90%以上水分を含む普通の野菜と比べれば、マメにおいて各成分が1桁くらい多くて当然です。それではエンドウ豆のリジンが他の豆と比べて多いかといえば、5訂食品成分表によれば、大豆より少なく、インゲン豆やソラ豆なみといったところで、豆類としては際だって多いとはいえません。
5訂食品成分表によれば、エンドウ豆のグルタミン酸の含量は3400mg(大豆は6600mg)です。同じ表のトマトでは260mgとなっており、単純比較すればトマトの13倍になります。(アレッ、6倍にならない!)ただし、成分表に書かれているデータは、タンパク質を分解して得られるアミノ酸も含まれます。グルタミン酸は「うま味」成分ではありますが、タンパク質を構成しておれば、口の中で溶け出すことはなく、うま味は感じません。従って、食品成分表の値を比較しても、「うま味が強い」という記述はできません。うま味が強いというためには、タンパク質を構成しない遊離のグルタミン酸について、データを得る必要があります。
グルタミン酸は6倍というデータは、サヤエンドウで実際に測定した遊離グルタミン酸の含量は、トマトの遊離グルタミン酸の含量の6倍であったという意味だと解釈されます。上記食品成分表のエンドウ豆のグルタミン酸3400mgを、トマトのグルタミン酸260mgで割って、13倍を出し、サヤエンドウには豆だけでなくサヤもあるので、それをエイヤーと2で割って「6」倍という計算ではないものと信じます。
サヤエンドウというと結構マイナーな野菜でもあり、アミノ酸分析のデータはみたことがありません。(どなたか分析値を持っておられればぜひ教えてください。)この解説記事には必須アミノ酸のリジンを含むことも書かれています。確かにサヤエンドウを紹介したホームページの多くには、サヤエンドウの「豆」にリジンが含まれるとされます。野菜園芸技術97年4月号には、日本食品アミノ酸成分表のデータをもとに、リジンについて他の野菜よりも1桁多く含むと言及されています。ただし、食品アミノ酸組成表に出ているのは、エンドウ(全粒)となっており、サヤではなく、マメの分析値です。分析表では水分が13%となっており、90%以上水分を含む普通の野菜と比べれば、マメにおいて各成分が1桁くらい多くて当然です。それではエンドウ豆のリジンが他の豆と比べて多いかといえば、5訂食品成分表によれば、大豆より少なく、インゲン豆やソラ豆なみといったところで、豆類としては際だって多いとはいえません。
5訂食品成分表によれば、エンドウ豆のグルタミン酸の含量は3400mg(大豆は6600mg)です。同じ表のトマトでは260mgとなっており、単純比較すればトマトの13倍になります。(アレッ、6倍にならない!)ただし、成分表に書かれているデータは、タンパク質を分解して得られるアミノ酸も含まれます。グルタミン酸は「うま味」成分ではありますが、タンパク質を構成しておれば、口の中で溶け出すことはなく、うま味は感じません。従って、食品成分表の値を比較しても、「うま味が強い」という記述はできません。うま味が強いというためには、タンパク質を構成しない遊離のグルタミン酸について、データを得る必要があります。
グルタミン酸は6倍というデータは、サヤエンドウで実際に測定した遊離グルタミン酸の含量は、トマトの遊離グルタミン酸の含量の6倍であったという意味だと解釈されます。上記食品成分表のエンドウ豆のグルタミン酸3400mgを、トマトのグルタミン酸260mgで割って、13倍を出し、サヤエンドウには豆だけでなくサヤもあるので、それをエイヤーと2で割って「6」倍という計算ではないものと信じます。