野菜に関する怪情報を探る

テレビや書籍、ホームページなどから、野菜に関する記載について疑問に感じたことを綴るつもりです。

茶を飲んでお肌プルプル

2011-05-14 12:50:49 | Weblog
 TV番組でお肌プルプルになるお茶が紹介されました。玉露と煎茶を半分ずつ混ぜるそうで、煎茶に含まれるビタミンCがコラーゲンの生成等お肌のプルプルに効くと期待されるとのこと。なぜ、プルプルにはわざわざ玉露と煎茶のブレンドが必要なのか、理由が理解できません。確かに、煎茶にはグラム換算すればレモンより多くビタミンCが含まれるでしょう。ただし、煎茶の葉の話。お湯で出して飲むことを考えれば、他の野菜や果物と比べて多いといえるのかどうか?さらに玉露に含まれるビタミンCは煎茶よりも少ないです。わざわざ混ぜるとデメリットだけではないでしょうか。1.わざわざビタミンCの少ないものとブレンドすれば、単品でとるよりも摂取量は減るはずです。2.茶葉の中のビタミンCは葉が古くなると含量が低下します。煎茶単品であれば、1月で飲みきれるものを、煎茶と玉露の両方を開封すると、飲みきるまでに2月かかることになります。当然、香りも悪くなります。ブレンドするなら、たとえば豚肉のビタミンB1とニラのアリシンで、吸収のよいアリチアミンができるというような屁理屈を期待するのですが。(アリチアミンの話については、個人的には都市伝説だと考えていますが。)
 番組ではさらに、お茶には**や++が含まれ、**には==の効能、++には##の効能が期待されるような表現がされていました。量的に他の食材と比べてどうなのか(できれば、人でのエビデンスがあるか)という検証もしないで、成分名と期待される効能だけを並べたてるというのは、かつての健康番組(バライティー番組)と同じ流れにもどってしまったのでしょうか?
 番組では茶道の紹介がなされてました。抹茶の入れ方ひとつとっても、粒子はどうなのか、あわ立ちはどうなのか、結構深いサイエンスがあるものと想像します。先人の伝えた技術を改めて科学の目で解き明かすような企画を期待したいものです。
*追記:100g中のビタミンC含量:煎茶260mg、玉露110mg、浸出液中では、煎茶6mg、玉露19mg(玉露の方が葉に含まれるビタミンCは少ないが、濃くいれるために浸出液中の濃度は高くなっている。)、レモン100mg、トマト15mg(食品成分表より)。