野菜に関する怪情報を探る

テレビや書籍、ホームページなどから、野菜に関する記載について疑問に感じたことを綴るつもりです。

発掘あるある大事典第1巻

2007-12-08 13:10:46 | Weblog
 1997年12月10日、すなわち10年前に「発掘!あるある大事典」が出版されています。内容についても、よく調べて書かれております。まさにいまはやりの食育の教科書にぴったりの内容です。どうしてこんなにまじめな番組が、10年後には捏造にまで発展したのかと考えさせられます。
 最初の方は、やや専門的な本の記載を素人向けにやさしく説明するだけで番組も成立したと思われます。しかしながら、それなりに視聴率がとれてくればやめるわけにもいかず、また視聴者からはもっと新しくインパクトのある内容を期待されるため、素人である制作スタッフが、ちょっとした科学的知見に対して想像力で味付けして放送して受けをねらうようになったのかもしれません。捏造の背景には、新しもの好きで、フードファディズムのとりこになった視聴者がいるように思われます。
 ところで、その後の番組の暴走を予見させるような記述は「お茶」のページにありました。本の中で、緑茶はビタミンACEを含むと大々的に宣伝し、ビタミンCはレモンの4倍、ホウレンソウの3倍含まれると書かれています。ホウレンソウやレモンは生でそのまま食べることがありますが、お茶はお湯で入れて飲むものです。茶葉中のビタミンC量をレモンやホウレンソウと比較することは、無意味です。またビタミンAやEについては脂溶性の成分であるため、普通にお茶を飲んでも摂取できません。にもかかわらず、ビタミンAやEの効能を述べるのは完全に場違いです。