流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

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劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~ を語る

2019-04-20 00:55:26 | ■京都アニメーション
原作既読。
ユーフォニアムシリーズ好きなので、リズの青い鳥を見返したり、
原作読み返しながら楽しみに待っていた一作でした。

以下ネタバレ感想。




初っ端に今まで匂わせていたけどあまりメインで描いていなかった秀一との絡みから始まって、
久美子×秀一派としてはニコニコできる開幕だったかなという感。

OPの「これが私の生きる道」が流れたときは懐かしさと選曲の意図を探ってしまう感じだったな。
石原作品の選曲だとあの作品意識してるのかな、みたいに思わせられることがあるので。
今作のサンフェスで立華高校が「ボレロ」をやっているのが印象的かな。
原作外伝の梓編で立華高校が描かれているので、
北宇治との対比先、主人公としての側面を持つ意味での選曲と、
デジモン的な意味なら、
美鈴のよくわからないキャラクターたちとのコミュニケーション取る側面を強調する意味で、
とかだったりするのかなと思ったので。
他のアニメで使われている曲だとやっぱ意識してしまいますね。

今回は久美子の察する力がだいぶ発揮されているのが気になったかな。
ちょっとした言葉の端の意味することに久美子が黙って反応することが多く、
部員とのやり取りの中で気になる見せ方だったかなと。

あと監督コンテだからかシリーズで印象的だった場所、セリフがリフレインされていて、
ダイジェスト的な作品がよりその側面を強めていた印象がしたな。
特に各話で印象的だった場所の見せ方は、これ全部監督の手柄になるんだなぁと、
監督ずるいなぁ~と思いながら見てしまったな。
先輩がマネージャーに転向するところで久美子の表情見せないのも、
石立回の夏紀と久美子のところ引用って感じで、
シナリオを進めていく中で久美子の感情が過去に喚起されていただろう、
という場面からの引用がやはり印象的で。
こういう視点を全体から持ってこれるのは監督ならではな印象ですね。

ラブ方面は結構攻めていて、
久美子と秀一があがた祭りデートしてるところはテンション上がりましたね。
互いに服もオシャレででグッとくる感じ。
久美子のヘアピン何の説明もないけど、ここで付けてるのもグッとくる。
痴話げんか具合も好きだし、
秀一が下級生とイチャイチャしてるのを見て麗奈が横槍を入れているのを含め、
久美子をめぐるラブ話は見ていて楽しかったです。

秀一との場面は橋が印象的だったかな。
鳥を見るカットから、次はシーンの間で飛んでいるシーン、
そして何気なく見せるカット内でよく見ると遠くで鳥が飛んでいて、
画面に埋もれるように見せているのが印象的だった。
大体鳥が飛んでいると関係性の描き方になっていきがちなので、
もっとさりげなく飛んでいるもの、飛翔しているものの象徴として描いているのかなとも。
「リズと青い鳥」で描かれる青い鳥とは全く異質なイメージのような感覚というかね。
鳥を使いたいけど、何かすぐわかる解釈で描きたくない、
という扱いのように感じられたな。
よく使っている飛行機、飛行機雲、蝶などが封印されていたので、
石原さんの思うところを見れたような気がして楽しかったなと。
2期の最終話の鳥も印象的だったのをちょっと思い出しときたい感じ。

場所の選定で特に気になったのが河沿いの思い出のベンチ。
姉が座っていた構図で今度は久美子が砕けた感じで座ってる。
そういえば今回久美子がだらけて座ってるような場面結構あるような?
そこで父と将来について語るの、父が姉への贖罪を兼ねてるような印象ですが、
ハルヒ消失でもオリジナルシーンで蝶などと絡めて語られていたのを思い出す感。
この若者への説教臭さも石原さんの味だよなと再確認。
大吉山でのやりとりもそうかな。
みかん飴をかじりあうのはグッとくる感。
同じものを食べ、共有する。

そういえば今回久美子は周囲をいさめる係だからか、
色んな相手とよくものを食べている印象。
相手からもらったり。
そうやって相手の心を受け入れるのも、察する力が発揮されてる感あったかな。

麗奈とのシーンはお揃いの色違いの水着だと思われるシーンとか、
原作での絡みをそぎ落としつつの描き方だったので、
やや消化不良感と未読者に伝わりにくい感あるのかなと。

演奏シーンは曲がリズと青い鳥なのでどうしてもみぞれ!って形になってしまうよなぁと。
希美とみぞれは画面にいても仄めかす程度で話にほぼ絡まないので、
そういうキャラが強調されるアンバランス感は流石に感じてしまった。
キャラの回りを360度回すカメラも、ザ・石原演出という感。

演奏シーンはハープが印象的だったな。
リズの特徴の1つで、それをパーカッション唯一の3年生がやっているのが印象的。
2年生の時の演奏で結構出ていたので、
やっぱパーカス勢は絵的にも映えるのでよく描かれているイメージ。
演奏は構えるシーンなどが随所に入っていて、
そういう動きを取り入れた演出が面白かったですね。
かっこよく仕上がっていてグッときました。
ハープもずっと弦越しのカットで印象的だったな。
同じようなアングルから攻めるような演出も印象的でしたね。

縦長のスマホで撮影したような、
部内記録的な画面が最終的にどう着地するのかなと思ったのですが、
タイトルの意味合いを回収するラストカットに繋がることで、
ストンと落ちた印象がしたかな。
あの終わり方なら続編も視野に入っていそうなので続編あることを願いたいところ。

この映画を見る前に下記のサイトを見ておくとキャラの名前と顔が一致するのでお勧め。
自分の推しが一瞬でも映るとキャーキャーできて凄く楽しいです。
■劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~ 新北宇治高校吹部紹介
http://www.kyotoanimation.co.jp/shop/kitaujisuibu/

原作にも出てるパーカスの順菜ちゃんは見るとテンション上がる。
パーカス堺さんも出番多いのでテンション上がる。
1年パーカスの心子、本編での演奏マジパネェって感じだったので2回目はそこを見たい。
3年美代子はもちろんハープかっこ良くてグッとくる。
パーカス勢はやはり全体的に出番多いですね。
一番お気にのホルンの海松、3年生でこれで最後なのにあまり出番なくて残念。
まあでもやはり一番好きなのは我らが黄前久美子。
ちょっと大きく描かれているのでインパクトもあり圧倒的存在感を放っているので、
一度覗いてみたら良いと思います。


今作は最初にパンフレット買ってスタッフを確認してからの鑑賞。
どなたがコンテ切られているかで見るポイントが変わるなと思ったので。
特に昨年の『リズと青い鳥』と連動している作品だったのと、
原作で話はある程度わかっているので、そこに向けてどう行くのか、
最終作とするならまた覚悟して見ないといけないと感じたのもあったかな。
コンテ石原さんってことでそこに引っ張られた鑑賞だったので、
2回目以降はその辺から解き放たれて見たい感じ。

色々書きましたがまた忘れてる感あるので、
また見に行ったら感想書きたいかな。

個人的に山田さん、三好さんにはコンテ切ってもらって久美子見せて欲しいと思ったので、
続編あればやっていただければなぁと思わずにはいられない感。
GWは余裕があればできるだけ見に行きたいところです。


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