流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

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アニメ雑記 2019/4/27 を語る

2019-04-27 20:29:32 | ■アニメレビューとか
●バースデー・ワンダーランド
見てきました。
PVなども見てなくてどんな作品かもイメージせずに見たのは久しぶりで、
ちょっと新鮮な気分で見られました。

以下ネタバレ感想。


冒頭綺麗な花畑から始まって、
花の話なのかなとかぼんやり思っていたら違って、
少女が学校さぼることから始まって学校に行けるようになる話かなと思ったら違って、
裏切った友達と仲直りする話かなと思ったら違って、
最初に期待した物語からだいぶ離れたところに向かっていっていったような感はあったかな。
しかし仲間外れの現場を見たことが終盤繋がってこないのにはビックリしましたね。
憂鬱な平日の原因程度にしかなってない。
それぐらい日常的な風景、
としてるのかなと思うと現実厳しく描かれますね、みたいに思いますね。

母とのやり取りがまず印象的だったかな。
朝食用意したかと思ったらいきなりブランコ漕ぎ出して、
そういうモラトリアム感は少年少女が醸し出すものでは、
みたいに思ってたんですが、家と花畑の庭という異界の行き来が印象的で、
母に何させたいのかと狙いの読めない感はありましたね。
主人公の部屋のマットとかも、心には剣があるってことかな?
と思ったら終盤にただのお土産だとわかるのも、なるほどーと思いつつも外されてる感が。

おばさん?の雑貨屋なんか見ていて、しんちゃんの置物があるのはちょっと笑いました。
錬金術師と一緒に異世界に行ってからは主人公よりおばさん無双という感じで、
どちらかというと途中まで主役はおばさんだった気がするな。
店の中のやや長回しの芝居やスカートなどなびきなど作画的な面でも。
世界を見ているのはおばさんで、主人公はあくまで嫌々ついていっている、
周囲の都合で動いているという印象。
どうでもいい話ですが、
前のめりになる首輪はスクライドの世界の男たちは標準装備だろうなと思いました。

冒頭の母とおばさんたちと旅をする中で主人公が価値を見出すっていうのが、
大人が子供に見せる世界っていうのを意識されている感じがしたかな。
母が過去に異世界で行ったことを娘に追体験させているところとか、
おばさんたちとの旅で見た世界の美しさに感化されているようなところとか。

ただ相手となる王子がそういう導き手がおらず、世界の醜い部分しか見れない、
みたいになってるがやや引っかかる感じで。
賢者も王子の王としての資質は気にしても、心までは導かない違和感とか。
まあ賢いからといって誰かを導けるかと言えばそれは違うということなのかな。
冒頭の学校での友達とのやり取りとも繋がる部分かなぁとも思ったんですが、
どうもうまくリンクはしていないような印象。

音楽の力でシーンを繋いでる感もあり、
音楽に頼ったシーンが多くて気になったな。
こんな陰鬱な朝だけど、映画の始まりなので明るく!とか、
盛り上げたいシーンなのでこういう曲!みたいな印象がちょっと気になる感というか。

全部が終わって帰路にたったときに世界の美しさを知る、
っていうのは「カラフル」を思い出すような気がしたな。
個人的に原恵一作品で好きなのが「カラフル」で。
セリフで伝えているのが好きなんですよね。
それとは違って、絵で見せようとしているけども言いたいことは似ているように思えて。

ただ「オトナ帝国」とか思い出すと母と同じことを繰り返させる、
そういうノスタルジーの押し付けを親がしてしまっていいのだろうかという気分にさせられる。
コミュニケーションの形態の1つとしての位置づけなのかな。
賢者と王子、錬金術師とおばさんと主人公と、
それぞれの導き手との描かれていないコミュニケーションが最終的な問いなのかもなと思えたかな。

原恵一作品ってあまり見返していないので、
いい機会かなと思ったり。
ついでに未見のクレしん映画なんかも見たいところです。


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