難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

難聴の祖母の敬老の日の「断念」

2007年09月21日 22時14分59秒 | 生活
070920_0743~001.jpg070916_1918~001.jpg祖母が市から案内の来た「長寿を祝う会」に行かないと案内状をゴミ箱に捨ててしまった。

理由を聞くとまだ暑い日に入場に30分も長蛇の列に並ぶのは嫌だ、お祝いに飴をもらうがこの天気でべたべたに溶けてしまうのでもらってもしょうがない。
それに、行っても話が良く聞こえないから、前は友だちにも会えたから出かけていたが今年は止めた。

確かに会場の市民会館までバスを乗り継いで分もかかるし、苦労して行っても話が聞けないでは行きたくないのも仕方がない。

案内を見ると警察のサギに合わない話しとマジックショーなどだ。
話がゆっくりなら良いが、今のバラエティのタレントみたいに早口だと聞き取れないだろう。

市に要約筆記や磁気ループなどは要望していなかった。足元暗しだった。


ラビット 記



聴覚医学会学術講演会が名古屋で開催。

2007年09月21日 18時25分53秒 | 人工内耳
070915_1043~001.jpg070921_0834~001.jpg第52回日本聴覚医学会総会・学術講演会が来月初めの10月4日(木)・5日(金)に名古屋で開かれる。

聴覚医学会は、昭和26年難聴研究会として発足し、昭和31年にオージオロジー学会となって、活動していた。

研究の対象は「聴覚に関する構造(解剖・組織)と機能(生理)、難聴の病理と病態生理、難聴の予防と聴覚保護、難聴疾患の診断と治療および障害の解明、聴覚障害に対するリハビリテーション手段の開発と効果の評価、聴覚障害による社会的不利の解明と福祉への貢献まで」と幅広い(理事長小寺一興先生)。
http://www.audiology-japan.jp/gaiyou/aisatsu.html

今年は、人工内耳に関する演題が豊富だ。
http://plaza.umin.ac.jp/cjas52/program/index.html

その一例
141. 人工内耳症例の聴取能とQOLについての検討
鶴岡弘美, 臼井智子, 増田佐和子, 坂井田寛, 竹内万彦, 間島雄一, 服部

142. 小児人工内耳症例における術後5年以降の状況
西山信宏, 河野 淳, 萩原 晃, 小野智子, 片岡智子, 鈴木 衞
143. 人工内耳装用者の客観的評価と主観的評価
堀切一葉, 賀数康弘, 野口敦子, 松本 希, 岩一貴, 君付 隆, 小宗静

144. 人工内耳装用者における感度と聞き取りとの関係
賀数康弘, 野口敦子, 堀切一葉, 君付 隆, 小宗静男

発表者の中に、難聴者自身がいらっしゃるのかは分からないが、当事者もこうした研究に積極的に関わっても良いと思われる。

難聴対策のグランドデザイン作成には、こうした人々の連携が必要になる。

ラビット 記



介護への取り組みと難聴の取り組み

2007年09月21日 08時42分05秒 | 生活
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9月17日、NHKアーカイブスで介護問題に取り組む小村の高齢者による劇団の活動を見た。

何年間もの親の介護と格闘した人たち自身も高齢者だが、町の中に親の介護は個人で抱えこむのではなく、地域で支え合うことを訴えるために介護の実態を訴える劇を演じているのだ。

この活動で地域に介護老人の「老託所」を設置し、行政の補助も引き出している。夜から朝までの泊まりの預かりも試みている話だった。

介護問題の真摯な取り組みに胸を打たれたが、難聴問題はまだ点や線の活動でしかない。その線も交わることなく、ばらばらだ。


070917_0024~001.jpg070917_0025~002.jpg難聴問題を介護問題のように国あげてのプロジェクトにするにはどうしたらよいか。何しろ、高齢化とともに1千万人以上に増大している難聴問題に社会の対策が遅れている。さらに、音楽プレーヤーで聞く若い人たちが30代、40代となって社会で一番活動する時期に難聴になっていく。

難聴問対策のグランドデザインがまず必要だ。難聴に関わる問題がどのように広がり、どこで何が取り組まれているのか、横断的に調査することから始める必要がある。
沖縄県のように、耳鼻科医師がNPO法人を立ち上げ、行政と連携して、聞こえの相談会を行なって数千人の組織に発展させたところもあるが、国の施策としては、高齢者施策、障害者施策、教育行政、就労とみな分かれたままでいる。

ラビット 記