難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

介護福祉士とは・・ 直接的な支援を担う

2010年11月05日 21時09分12秒 | 社会福祉の学習
2007年12月に、社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する法律が公布され、介護福祉士の定義規定の見直しが行われた。

介護福祉士とは「第42条第1項の登録を受け、介護福祉士の名称を用いて、専門的資格及び技術をもって、身体上又は精神上の障害のあることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者をいう」となった。

利用者に対する介護と利用者と家族に対する介護に関する指導の二つがある。

この介護は、介護福祉法で提供されるサービス以外の支援も活動も含まれる。
アドボカシーの観点から社会や行政にも要望し、社会リハビリテーション、ソーシャル・アクションも行う。

ただ、これらの活動で生計が立てられないのが難点だ。
北欧では介護専門職はきちんと報酬が保障されているとか、日本経済建て直しのために、報酬のみなおし、社会的地位の向上を図る政策が必要だよ。管さん。


ラビット 記

社会福祉士と介護福祉士の違い なるほどお。

2010年10月31日 02時50分17秒 | 社会福祉の学習
社会福祉士と介護福祉士の違いについて、いろいろ説明しているサイトがあるが、これが分かりやすい。

間接的援助をするのが社会福祉士、直接的援助をするのが介護福祉士。
http://www.kaigo-hukushishi.net/08_shakai.html

難聴者の介護福祉士は何人かいる。
来年には集まりたい。


ラビット 記

「介護とは」 テキスト284p 難聴者専門介護職に

2010年10月30日 17時35分42秒 | 社会福祉の学習
「介護とは、高齢者及び障害者等で日常生活を営むのに支障がある人々が、自立した生活を営み、自己実現が図れるように、対人援助、身体的・社会的・文化的生活援助、生活環境の整備を専門的知識と技術を用いて行う包括的日常生活援助である。」(介護福祉士受験ワークブック2011、NHK学園)

ふーむ、包括的に支援する内容が社会福祉士とだいぶ違う。
難聴者専門に介護支援する職業になる可能性がある。
難聴者・中途失聴者対象の手話講習会の運営なども含まれるのではないか。難聴者協会の例会等に助言することも。


ラビット 記

介護福祉士国家試験の「配慮申請書」提出

2010年10月20日 12時58分04秒 | 社会福祉の学習

「身体に障害のある方等の受験上の配慮申請書」に「症状及び日常生活での状況等を出来るだけ詳しく記入して下さい(コミュニケーション手段や方法、身体の状況や筆記能力などをご記入下さい)」とある。

「重度の感音性難聴。右耳に補聴器、左耳に人工内耳を装用して音声でコミュニケーションする。聞き取れないときは筆談、要約筆記を利用する。」
と記入して、今日の昼休みに出した。簡易書留で420円もかかったぞ。

希望する配慮は以下の3つ。
・発言事項の文書による伝達
・座席を前方に指定
・補聴器の持参使用

視覚障害、肢体不自由、その他の病弱等にも配慮があり、試験時間の延長や別室(少人数)の設定、チェックによる回答等細かく要望できるようになっている。
大学の試験もこのぐらい対応して欲しい。


ラビット 記

介護福祉士受験書に要約筆記が。

2010年10月10日 19時29分49秒 | 社会福祉の学習
ガイダンスで、過去問を解いて弱点を発見すると良いと言われたので、帰路書店で何冊か見ていたら、「中途失聴者」という言葉が目に飛び込んできた。

あわててページを探すと聴覚障害者の介護の章で、「中途失聴者では、手話によるコミュニケーションは難しい」とあった。
「手話は、相当な訓練が必要で、中途失聴者が使いこなすのは困難なことがある。その場合は一度習熟している文字を用いたコミュニケーションである筆談や要約筆記を用いたほうが、正確なコミュニケーションがとりやすい。」
としごくまっとうなことが書いてあった(※)。

おまけにその下に「中途失聴者でも、簡単な読話はできるようになる」
隣のページには「高齢者の難聴は、感音性難聴が多く補聴器の効果は低い」
とあるので、迷わず購入した。

※「これだけ覚える介護福祉士重要項目」(成美堂出版)
P266


ラビット 記
この本の監修者は、浦和大学T教授だ。T教授が介護福祉士の取得を勧めてくれたのだ。

T教授なら、中途失聴者のことも要約筆記のことも知っている。
なーるほど。

最後のスクーリングで 難聴者の社会福祉学習

2010年10月10日 18時53分43秒 | 社会福祉の学習
スクーリングは、社会福祉実習演習の科目だ。
介護の現場のケースについて、「介護の専門職として利用者に対応する」意見交換する。

200人以上の講義で6人ずつのグループの意見交換が始まればワーンとなってしまう。手話通訳も聞きにくかっただろう。

「利用者の視点」、「共感」、「否定しない」、「自己決定」、「孤立感」、「身体機能不全による苛立ち」、「自尊心」などという言葉が飛び交う。

ある問題のある利用者が介護職員や他の利用者と上手く関係が築けないケースだったが職員だけでなく他の利用者の働きかけも必要というような意見をグループで述べたところ思いがけず評価をしてもらった。

講師が何人かの意見を求めていて、後一人という時グループの一人がこの人にと言ったので皆の前で話すことになった。講師が大丈夫ですかという。
終わってから何人か挨拶に来たりした。

専門用語が飛び交っても違和感なく話し合える。これはその言葉の意味を理解しているからだ。
社会福祉、対人援助などの専門職としての共通理解をしていることが意見交換のレベルを高めることを実感した。

要約筆記者が社会福祉、対人援助などについて学んでいなければ社会福祉の専門家との連携が薄くなる。


ラビット 記

老人と障害者の心理

2010年09月15日 19時17分23秒 | 社会福祉の学習
やっとテキストの第1章「老人と障害者の心理」のノートが終わる。
このあとが「医学一般」。次が「精神保健」と続く。

心理的問題の言葉を見た段階であって、それらの内容を論じたり、説明は難しい。
障害の受容などは体験的に理解しているが・・・。

ただ、社会福祉と高齢者・障害者への援助の考え方、政策を学ぶことで、難聴者運動の理論的支柱構築の参考になっている。


ラビット 記

難聴者の「自立」は何を指すのか。

2010年09月13日 19時51分07秒 | 社会福祉の学習
難聴者は、難聴という機能障害を持つ、そのことが日常生活の「活動」や人生の「参加」に影響しているのは分かる。

国際生活機能分類ICFモデルを取り入れたリハビリテーションの考え方が高齢者介護の分野で進んでいる。
上田敏氏、大川弥生氏の著書などからは、生活機能は「心身機能」、「活動」、「参加」の各レベルを包含したもので、「機能障害」、「活動の制約」、「参加の制約」がそれぞれのレベルの中にあるがそれは一部であって、個々人の日常生活、人生を明るく積極的なものとして見るものであることが強調されている。

難聴者等が手話を学ぶのは、手話で聴覚を「補償」しようという意味がある。これは「心身機能レベル」。
しかし、何故聴覚を補償しようとしたのか、家庭の中で、地域社会で、職場で失われたものを取り戻そうとしているからだろう。それは、言葉のコミュニケーションかもしれない、物事に対する積極性かもしれない。
それが手話を学ぶ本来の目的だろう。しかも一人一人違う。

「自立」というのは、自分を取り戻すことといえないか。
そのために自尊感情を高める。新たなコミュニケーション手段を獲得してコミュニケーション能力を高める。障害と権利について自覚する。
「自立」は目標ではなく、目的でもなく、「過程」だ。目標とは自分の人生の充実、QOLの向上だ。

以上、仮説としておく。
19:22の電車に乗って19:47に着くまでの間に記す。


ラビット 記

ICFは奥が深いなあ。 難聴者とICF(2)

2010年09月11日 21時24分15秒 | 社会福祉の学習
新幹線の中で、先日買った本を読んだ。

○介護保険サービスとリハビリテーション
ICFにたった自立支援の理念と技法
大川弥生 国立長寿医療センター研究所
生活機能賦活研究部部長著 ¥1,232

難聴者支援に役立てられないかと考えたのだ。
直接的には先週受けた介護技術講習会のテキストにICFモデルに基づいたリハビリテーション実施計画の重要性や策定方法を学んだからだ。

まだ整理していないがまず気が付いたことは、「難聴」という障害の生活機能の「心身機能」、「活動」、「参加」の各レベルの相関図を表そうとするのは間違いだと言うことだ。

ICFは機能障害という一部でも、各レベルの障害のマイナス面を取り上げるのではなく、生きている人の生きていることそのものを包括的にプラス面からとらえるものだと言うことだ。
具体的なある難聴者のICFモデルを考える必要があり、その中でその難聴者のめざす人生を目標とするのだ。
この目標があって各レベルの課題とか方策とかが出てくる。
個々でやっと本の内容と先週の講義が結びついた。

他にも、リハビリテーションの正しい定義や介護保険法にICFの考えが取り入れられたこと、各レベルの各専門的な働きかけの結果が相対的な効果となることなど、多くのことを学んだ。
きちんと学べば何かが得られるという見本だ。


ラビット 記

※東本願寺入り口

最近アマゾンで買った本 難聴者とICF

2010年09月11日 01時49分23秒 | 社会福祉の学習
○ICF(国際生活機能分類)の理解と活用 上田敏著 きょうされん発行 ¥700

○介護保険サービスとリハビリテーション
ICFにたった自立支援の理念と技法
大川弥生 国立長寿医療センター研究所
生活機能賦活研究部部長著 ¥1,232

○新しいリハビリテーション (講談社現代新書) 大川弥生著

○リハビリテーション(ブルーバックス) 上田敏著


ラビット 記

難聴者の介護のコミュニケーション技術習得。

2010年09月10日 00時30分34秒 | 社会福祉の学習
実は介護実技試験は再試験になってしまった。課題の介護が途中から全く頭にイメージできなかったのだ。

介護を行う際、利用者は失語症だったり、脳性麻痺だったりすると発語が難しいので、介護支援について許諾を取ったりの説明が重要になる。
利用者との信頼関係を築くためにも、日常的な声かけが重要なコミュニケーション技術の一部になる。

介護実技講習会で、講師がモデルで説明をしている。
「今12時ですがおトイレどうしましょうか。それではかけ布団を取らせていただきます。寒くはないでしょうか。右手で左の腕を持っておなかの上まで上げて下さい。右足で左足をすくい取って右の端まで移動して下さい。身体を右に向けて下さい。それから右肘を使って身体を起こして下さい。私が身体を起こします。足の位置を直して下さい。」

利用者に分かるように具体的に話している。
それを手話通訳は次のように通訳する。
「12時ですからトイレ行きますか。布団を取ります。寒さ大丈夫?右手で左手を持って下さい。右足を左足の下に入れて下さい。右に動かして下さい。右肘で起きて下さい。足を直して下さい。」

通訳としてはいつもはこれで通訳は事足りる。見て分かるからだ。
しかし、今回の現場は介護支援技術とコミュニケーション技術が同時に行われており、どういう言葉遣いをするかのコミュニケーション技術が分からないことに気づいた。

その後手話通訳に言葉遣いも分かるように通訳の表現を要望した。その後はその言葉をメモしたりしていた。

実技試験で介護の動作がイメージできなかったのはそれが記憶されていなかったからだ。
何故記憶できなかったのかを試験終了後考えてみたら、言葉の読みとりに注意するあまり動作が見えていなかったことに気づいた。
動作を見ているようで見えていなかったのだ。

再試験前に短時間説明を受け繰り返しやってみて、再試験ではパーフェクトでパスした。


ラビット 記

介護福祉士受験いろいろ セーフ。

2010年09月09日 18時49分03秒 | 社会福祉の学習
試験申し込み締め切りは10日消印有効。

7日に出張先の郵便局で差し出した。その日の朝撮った写真を受験票に貼り付けたが昼になって残りの写真を見ると台紙がシールになっているとある。そうとは知らず台紙に糊付けして写真を貼り付けたので写真が剥がれる心配がある。
もしやと思って聞くとその郵便局にまだあるという。事情を説明して写真を貼り直した。セーフ。

昨日受験対策講座の問題集上下と添削問題用紙が届いた。問題集は570ページもある。12月10日までに投函しないといけない。4ヶ月、あと120日。土日がないものとすると毎日6ページ以上確実にこなさないとならない。今日代金を振り込んだ。ふう。

ふと最後のスクーリングのあることを思い出して、日程を見ると10月の連休しかない。たまたま空いている。あわててスクーリング申込用紙を送った。間に合うと良いが。


ラビット 記

介護福祉士試験受験申し込み

2010年09月07日 09時10分09秒 | 社会福祉の学習
先週の介護技術講習会の修了証書で申込書類がそろった。
貼り付ける写真はサイズを確認して今朝撮り直した。

高校専攻科の修了見込み証書を見ると33単位だ。1単位6時間としても200時間。実習や実技を除いてだ。
医学から地域福祉論まで学んだが、多くのことを得たと思う。
学んだ内容は日々の難聴者運動に生かせるし、実践している。


福祉に関わる課題は社会の状況を反映して刻々と変化している。
高齢者、女性、児童、障害者も含めた住民皆を対象とする地域福祉は、多様化、複合化する中で縦割りでは解決できなくなっている。
また、自治体のサービスだけでなく住民の活動とが高いレベルで統合していなければ対応できなくなっている。

介護福祉士の仕事は社会福祉士とは違うが法律上も目的はほぼ同じだ。
情報・コミュニケーションの知識と難聴者運動の実践とを合わせて、新しい難聴者支援事業の展開を夢見ている。

10日消印有効までだが今日提出しよう。


ラビット 記

介護実技講習修了! 難聴者には難しい。

2010年09月05日 19時53分35秒 | 社会福祉の学習
8月21日から始まった講習も2週間間をあけて4日間の講習が修了した。

介護実技講習は本来現場経験のない人などが受講するのかと思っていたら、大多数が何らかの施設で就労している人たちだった。
現場の経験のないのは32人中自分だけだった。

講師陣によるデモを見て、受講生がチームで復習するが介護側、利用者側も1回ずつしか実習出来ない。他の二組の実習を見ているだけになる。

今回、実技の演習は手話通訳だった。
こうした実技の演習は手話の分かる難聴者であっても学習が困難と思われた。

講師が実演あるいは受講者の実技を説明している時は声と実技が同時進行だ。健聴者は見ながら聞くことが出来るが、難聴者は手話通訳を見ていると実技の細かい部分が見られない。

手話で会話するのは週に1回もない難聴者が一日8時間も手話通訳を注視するのは辛い。
テキストを見ているときは手話通訳者も通訳しないで視線が向けられた時に手を動かしていてくれたがそうなるとひたすら手話を見続けることになり、目が異常に疲れて瞼が下がってきたことも再三だった。

難聴者はやはり講師の声が耳にきちんと入るような情報保障をした上で手話通訳、要約筆記を使った方が良い。
声を聞いて理解できると記憶がかなり違う。


ラビット 記

困ったさん。 介護実技講習最終日

2010年09月05日 05時05分46秒 | 社会福祉の学習
明日、もう今日のことだが演習で使う介護計画を作成した。
把握している情報をアセスメント用紙にありのまま書き込むのだが、ICFの分類に沿って記入するのがポイントだ。

健康状態、心身機能・身体構造、活動(コミュケーション、移動、食事、更衣、排泄、入浴、整容、その他)、参加、環境因子、個人因子と項目が分かれている。
それぞれ情報収集と情報分析に分けて書き込む。

これを元に、介護の課題、介護目標、介護内容を作っていくと介護計画が出来る。

これを書き込みながら、協会の困ったさんの顔が浮かぶ。
どうして困ったさんになってしまったのか、何か求めていることがあるのでそうなったに違いない、どうしたらよいか、プラス面を見て伸ばすというエンパワメントの考えを元に対処方法を考えようと決めた。

いまは試験対策が先だ。


ラビット 記