北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G7X撮影速報】岐阜基地航空祭2018,X-2特別公開とF-4EJ改特別塗装機(2018-11-18)

2018-11-20 20:03:58 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■岐阜航空祭,観客14万5000名
 日曜日に岐阜基地航空祭2018へ行って参りました、活況の様子をPowershotG7X2にて撮影写真による速報です。

 岐阜基地航空祭2018、日曜日に挙行されました。来場者は14万5000名とのことで、地方都市に匹敵する人数が岐阜基地を訪れた事となります。天候は晴れのちうす雲、今年度の航空祭は北側会場での脚立禁止が徹底され、地上展示機前は歩行区画が設けられました。

 第302飛行隊のファントム特別塗装機が茨城県百里基地から飛来し、来年度末のF-35戦闘機機種改編前の優美を飾る。昨年度の岐阜航空祭主役となった濃緑迷彩ファントムと並び展示されていました。X-2実験機と共に航空祭の主役を構成していた、という印象ですね。

 地上展示航空機は例年撮影するのに一苦労、という実情があった為に歩行区画設置は僥倖とも思えたのですが、その幅2m程度と狭く、歩行エリアに長蛇の列が形成され結局通年よりも地上展示航空機撮影に時間を要するという、若干アイデア倒れとなったのは残念です。

 北側会場の地上展示航空機歩行エリア開放は1100時からと遅く、結局は主要な午前中飛行展示を撮影の時間帯には航空機前に歩行区画と定点撮影位置と三重にポールが林立し、撮影しにくくなっただけ、という若干無理な工夫が真逆の成果を生む昨今の日本型な結果に。

 飛行開発実験団本部が置かれる北側会場、飛行場としての岐阜基地を象徴する場所が航空機格納庫と共に管制塔と各種航空機が並ぶ滑走路の北側にあたります。地上展示航空機は基本的にこちら側に並びますので、毎年滑走路の北側で撮影するか南側で撮影するか悩む。

 滑走路を最前列から撮影、滑走路の北側は太陽に向かって航空機を撮影する事となりますので逆光となるのですが、しかし離陸する航空機と地上展示航空機を一枚の写真御構図に収める事が出来、成程航空祭的な写真の構図としてはこちらの方が臨場感があるのですね。

 第二補給処、実は岐阜基地の最重要機能は飛行開発実験団ではなく滑走路南側に位置する倉庫群です。岐阜基地司令も第二補給処長が職務に当っていますし、岐阜基地正門はそもそも南側にあります。そして飛行展示を眺めますと滑走路上を飛ぶ為、ここは順光となる。

 愛宕山から撮影する方も近年多い、という事を知らされました。なんと嵐山から見えるのか、伊吹山の方が見えやすいのではないか、と思っていましたらば岐阜基地の北側にも愛宕山があるとの事、東京の愛宕山とも違う。基地北側の愛宕山には愛宕神社はありません。

 愛宕山からは完全に逆光となりますが、晴天の日には岐阜基地は勿論、一部飛行展示を俯瞰風景に収める他、35km離れた名古屋駅中心部の名駅摩天楼という高層ビル群を背景にブルーインパルスの飛行展示等を、年度毎の飛行展示方向によっては、構図とできるという。

 三井山、岐阜基地南西に位置する小高い山の頂から撮影する方も居るとの事で、十年以上前に幾度か登頂しましたが、ここ十年間で山頂部分への登山道整備や山頂休憩施設の整備が進み、離陸の航空機を基地隣接マンションを背景に不思議な構図で撮影できるとのこと。

 基地外周道路、今年の岐阜基地は歩行専用区画設置と共に基地外周道路の一部が歩行通行禁止となり、一説には新装備開発への秘密保全の為という話ですが、南北交通がシャトルバス専用となりました。誘導路付近には立ち入れるのですが、南に行きたい当方には響く。

 北側地上展示航空機を早々に撮影しまして、百里302飛行隊特別塗装機をもう少し低い位置から撮影、とか、もう少しXASM-3撮影、と後ろ髪をひかれつつ、しかしシャトルバスに人が集まり、詰まりすぎる前に移動しなければ、という事で早々移動しました次第です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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新防衛大綱とF-35B&EA-18G【24】JSMミサイルの長射程とSH-60K哨戒ヘリコプター

2018-11-19 20:15:12 | 先端軍事テクノロジー
■長射程化する艦対艦戦闘
 SH-60J/K哨戒ヘリコプターは潜水艦を制圧すると共に護衛艦のミサイル戦におけるセンサーとしての任務を担いますが、長射程化する艦対艦戦闘への対応という課題が。

 F-35B戦闘機をセンサーノードとして運用する、この発想は現在SH-60J/K哨戒ヘリコプターが実施しているセンサーノード任務の代替を目指すものです。F-35Bは護衛案むらさめ型、たかなみ型、あきづき型、あさひ型、といった従来の護衛艦からは運用がほぼ不可能、緊急時着艦する程度しか出来ませんが、全通飛行甲板型護衛艦ならば話は違います。

 EO-DAS/AAQ-37電子光学分散開口はF-35の機体各所に設置されている電子光学センサー複合情報を包括し機体全体に電子の眼を配置した器材で、昼夜問わない超長距離の水上目標や航空目標を電波を出さず識別追尾が可能、EOTS/AAQ-40電子光学目標指示システムは従来レーダーに依存した長距離索敵を光学情報のみで展開可能で、レーダー波を出さない。

 JSM空対地ミサイルは射程350km、現在はF-15JやF-35A戦闘機の空対地ミサイルとして導入が開始される段階ですが、将来的には護衛艦へMk.41垂直発射装置から投射される艦対艦ミサイルとしてその派生型が採用される可能性があります。海上自衛隊は現在、ハープーン艦対艦ミサイルと国産のSSM-1艦対艦ミサイル及びその改良型を運用中です。

 ハープーン及びSSM-1は射程が150km前後で、1980年代の導入当初でこそ、当時は対水上攻撃の主流が艦砲でしたので、その長射程は大きな能力向上となりましたが、あれから間もなく40年、現在は世界規模での艦対艦ミサイル体系の射程延伸時代にあり、ハープーンの射程は、誘導装置等に改良が加えられたとはいえ、当時程の優位性を有していません。

 SH-60J/K哨戒ヘリコプターは、そのハープーン誘導用に当時からその高い能力を発揮しています。基本的に母艦から200km以遠の哨戒が可能という高性能を有しており、勿論、シチルシステムのようなソ連版ターターシステムに当る広域防空艦、その改良型が普及しますとSH-60での哨戒は必ずしも安全とは言い切れませんでしたが、充分有用といえました。

 350kmのJSMがハープーンの後継に採用された場合、護衛艦から400km以遠の目標を標定する事となるのですが、SH-60J/K哨戒ヘリコプターの航続距離から考えた場合、400kmという距離は、目標の大まかな方向などが得られていたとしても少々厳しいかもしれません。元々200km以遠での哨戒任務を念頭としている訳ですから、倍増は単純ではないもの。

 SM-6艦対空ミサイル、射程370kmの艦対空ミサイルですが、21世紀も2020年代が間近になり艦対空ミサイルの射程は年々延伸しており、SM-6は米豪に続き海上自衛隊も導入、この種のミサイルに該当する周辺国の装備も同様に射程が延伸しています。敵広域防空艦のミサイル射程外からSH-60が目標情報を標定伝送する事は、将来も可能なのでしょうか。

 P-1哨戒機、陸上の航空基地から運用し長大な航続距離を有する国産哨戒機は、データリンクにて結べばセンサーノードとして運用可能でしょう。P-1哨戒機のHPS-106は超長距離捜索が可能というXバンド帯方式のアクティブフェーズドアレイレーダーであり、広範囲索敵モードに加え限定地域への超長距離精密捜索モードが備えられているともいわれます。

 HPS-106の超長距離索敵能力は水上目標に威力が期待できる一方、P-1哨戒機は陸上基地から運用されるという能力上の限界があり長大なシーレーン全域に展開が難しい。更にステルス性を有さない為に中国海軍航空母艦艦載機を想定したならばSu-30級の第4.5世代戦闘機等の経空脅威下での運用への限界があります。F-35Bならばこの制約はありません。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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【G7X撮影速報】桂駐屯地創設64周年記念行事.京都市の自衛隊駐屯地祭(2018-11-11)

2018-11-18 20:07:28 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■中部方面後方支援隊の訓練展示
 後方支援は戦闘支援、訓練展示では重機関銃の空包射撃が迫力ある展示となりました。

 桂駐屯地創設64周年記念行事訓練展示、その状況はかなり工夫されたものでした。第一線へ修理完了の戦車と予備部品などを輸送する中部方面後方支援隊が敵の待伏せを受けたとの想定です。護衛の1/2tトラックが重機関銃を射撃し撃退する、しかし負傷者が、という。

 PowershotG7Xmark2というコンパクト機種で撮影した写真、SDカードをそのままPCに差し込む即応性がありますが性能では主力機種EOS-7Dmark2よりも数段抑えられていますので撮影写真を比較しますと、訓練展示の写真ではその性能差が如実に表れていますね。

 後方支援部隊とは欧米ではその実態を示していないとしてcombat supportの呼称が一般化しており、自衛隊も将来的には戦闘支援部隊として前方戦闘支援と全般戦闘支援へ区分する必要があるかもしれません。しかし、その前に必要があるのは私の撮影位置転換でした。

 中部方面後方支援隊の車列は当方知人友人一行の前を素通りした後に待伏せを受けており、早い話が当方の撮影位置は訓練展示を真後ろから、大型トラックにより何も見えない位置から撮影する構図となっていた。これでは撮影位置を転換しなければ、何も撮影できない。

 不発弾処理隊の展示も訓練展示に巧く盛り込まれていまして、折角の展示ですので正面から撮影したい、が勝手知ったる京都市内、脚立を持ってきていません。それでも何も見えないよりは手持ちの器材の工夫だ、と全力で撮影位置を反対側、阪急側へと疾走してゆく。

 前方戦闘支援という実態を示すように、不発弾処理の最中に武装勢力が妨害を試みる、一方で先ほどの待伏せ攻撃の負傷者救護、本当に工夫が凝らされており、後方支援隊は戦闘をしない、という一般論の先入観を一掃する、この展示内容は例年とはまた違うとのこと。

 撮影位置の陣地変換が無事終了しまして、この記事の一枚目の位置へ。成程、観閲行進の撮影位置とは文字通りJR側から阪急側へ転換したのですけれども、正解でした。元々の撮影位置では、輸送車両の車体、特に戦車輸送車により殆ど視界を遮られていたでしょう。

 桂駐屯地祭、装備品展示と共に非常に驚かされたのは方面総監部の伊丹駐屯地に匹敵するほどの模擬店の並びでした。陸上自衛隊駐屯地祭でここまでの模擬店が並ぶのはなかなかりません。そして日本酒試飲300円に生ビールも移動販売車が、これは嬉しいではないか。

 篠峰、九頭龍、越後の桜、日本酒試飲はこの三種類でして、折角京都市内の駐屯地祭なのだからとお目当ての銘柄が無いのは少々残念でしたが、辛口を、ということでお願いしますと越後の桜を頂きました。駐屯地祭で日本酒、祝賀会食以外ではちょっと貴重ですよね。

 M-24対人狙撃銃を筆頭に様々な装備品、福知山駐屯地などから参加した車両などが並んでいます。対人狙撃銃の迷彩塗装は自分で行うとか、狙撃用三脚という初見の装備品と共に狙撃に関するお話などを色々と聞けまして、混雑しすぎない駐屯地の醍醐味を深々味わう。

 74式戦車エンジンの作動展示、武器科部隊ならではの、といいますか戦車のエンジンを資料館などではなく装備品展示で単体にて並べまして、しかも作動させるというのもなかなか聞きません。エンジン音は成程聞きなれた印象でもあるのですが、むき出しエンジンだ。

 74式戦車はエンジン単体の他に戦車輸送車上での展示です。中部方面輸送隊が桂に駐屯している為ですが、方面輸送隊の戦車輸送車、やはり将来の方面隊戦車全廃後は廃止されるのか、装甲車両輸送用に中型セミトレーラ補完用に維持されるのでしょうか気になります。

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【7D特報】岐阜基地航空祭2018予行,異機種大編隊予行は着陸態勢へ(2018-11-07)

2018-11-17 20:16:23 | 詳報 陸海空自衛隊関連行事
■明日は岐阜航空祭本番
 岐阜基地は日本最古の飛行場です。そしてその岐阜では明日航空祭本番が行われる。

 飛行機の草創期は墜落と不時着が基本の時代、地元住民の反対がなかったのかは気になるところですが、各務原以外のお話で住宅街の広がる前の時代には物珍しい飛行機を間近にみることができるようになり、地域活性化につながるならば、と非常に歓迎されたという。

 砲兵隊の訓練場の跡地利用ですので確実に落下してくる砲弾よりは航空機の方が事故の確率は低かったのでしょうね。不時着、と言っても当時の不時着は横転や主翼全損等、現在でいえば大事故扱いのものが日常的に発生していたという事で、凄い時代だったもようだ。

 自衛隊基地となった岐阜基地、川崎重工岐阜工場も輸送機に哨戒機と輸送ヘリコプターに掃海輸送ヘリコプター、多数の航空機を製造し、練習機の定期整備にもあたっています。この関係から様々な機種、岐阜基地に配備されていない航空機も定期整備に飛来する。

 川崎寿行岐阜工場関係の航空機、これも見上げていますと航空祭ではみることの出来ない機種なども少なくなく、興味深いものです。EC-1電子訓練支援機の定期整備、E-767早期警戒管制機の定期整備、これも川重が執り行っていますので、これが飛んでくると驚く。

 滑走路エンド付近からの撮影、しかし航空祭予行に限っていいますと、若干飛行展示が遠い。かなり遠いといってもいいのかも、編隊飛行は文字通り頭上を飛行してゆくのですが、飛行展示そのものは会場から見えやすいように実施、滑走路エンド付近は当然圏外です。

 すると、遠いのは仕方ないのですが。もちろん利点は多々ありまして、真上の飛行展示を見上げられること。編隊飛行は真上を飛行、滑走路エンドが滑走路延長線上にありますので当然といえば当然なのですが、航空祭では滑走路に立ち入れません、編隊が真上を飛ぶ。

 編隊を見上げるにはここか、反対側の滑走路エンドのみ、つまりここでしか撮れない画角となる、当たり前といえば当たり前だ。そしてこの撮影位置は名鉄各務原線二十軒駅から徒歩10分程という好立地にありますので、車以外で撮影に進出するには便利なのですね。

 それでも機動飛行は2kmほど先にて展開されていますので、もう少し撮影場所を考えておけばよかったのだなあ、という場合に移動する先は航空宇宙博物館でしょうか。今か132年前のWeblog開始草創期、撮影適地を探して徒歩にて、基地周辺を一周したものでした。

 かかみがはら航空宇宙博物館、先日リニューアル工事を完了しまして岐阜から生まれた戦闘機飛燕が鹿児島県知覧から里帰りし、展示されています。この場所とその付近は、航空祭予行の期間中には、飛行展示を非常に良い撮影条件にて見上げることが出来るのです。

 戦闘機の轟音とともに、捻り、つまり飛行していた場合でも機動飛行で急旋回しなければみることのできない航空機の上面を撮影することが出来る立地でもあります。青空を背景に旋回する勇壮な航空機の撮影を試みるのならば、撮影適地、やはり博物館ここでしょう。

 捻り、撮影しますと航空祭と航空祭予行の醍醐味といいますか、日常写真では見ることが出来ない情景、というものに仕上げることができまして、お勧めです。この撮影位置は編隊を崩して着陸に入る航空機、コンバットピッチの隊形を撮影する事も出来たりしますね。

 多機種による異機種大編隊、岐阜基地航空祭最大の醍醐味は異機種大編隊でしょう。ひところと比較したらば機種の数は寂しくはなってしまいましたがそれでも。航空祭当日に北側会場から異機種大編隊を見上げますと、逆光ですごく残念な思いをすることとなります。

 物理法則といいますか、航空機を撮影するならば偏光フィルターや露光プラス補正という工夫でも逆光写真は順光にはかないません。逆光ですと青空でも灰色にしか写りません、ですから予行に順光の撮影位置から美しく仕上げる、という保険のあるのかもしれない。

 南側会場から航空祭当日に撮影しますと、真上の飛行展示、という構図になってしまいますのでレンズによる圧縮効果というものではなく、頭上一杯で写真では、画面いっぱいに広がっている、これも良いには良いのですが、言い方によっては間延びしている、とも。

 航空宇宙博物館周辺から予行を、別に本番にここから撮影しても良いのですが、撮影しますと、良い具合に距離がありますのでレンズの圧縮効果で密集した編隊写真と仕上げることが出来ます。どのくらい素晴らしい写真なのかといいますと、航空雑誌に載る程ですね。

 本番はどのような構図で撮影しようか、と思案しつつ、本番で冒険するには先ずは保険から、なんて考え方はどうでしょう。つまり予行の内に撮影しておけば、本番に失敗した場合でも多少は保険になる、との構図です。先にその写真を紹介している訳なのですが、ね。

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平成三〇年度十一月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2018.11.17-11.18)

2018-11-16 20:02:38 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 饗庭野演習場での迫撃砲弾場外落下には驚かされましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか、今週末の行事紹介です。

 岐阜基地航空祭2018、日曜日に開催されます。飛行開発実験団と第2補給処が展開する岐阜基地は将来技術開発の城塞であると共に航空兵站の一大根拠地です。天気予報が土曜日月曜日雨天なのが少し。今年は自衛隊がこっそりドラゴンを飼っていたという大人気アニメひそねとまそたん舞台が岐阜基地であるとの事で特別塗装機が多めに飛行するとのこと。

 飛行開発実験団、最大の目玉は異機種大編隊です。岐阜基地は各務原市街地に隣接し、名鉄とJRの駅から近く大変に混雑します。本年はブルーインパルスを正午あたりに飛行展示を実施し、最後に異機種大編隊飛行するという混雑するもの。一方、今年は基地外周道路の撮影が制限されるとの情報があり、撮影場所には少々工夫が必要となるかもしれません。

 福知山駐屯地創立68周年記念行事、京都府を警備隊区とする精鋭第7普通科連隊の駐屯地です。戦車や装甲車の参加が意外と多い。福知山城下町の市内にて、市中パレードが11月17日土曜日に福知山市内広小路通にて1355時より挙行されます。そして18日の日曜日に0900時より駐屯地一般開放が行われ、土曜日日曜日の二日間が自衛隊行事で盛り上がる。

 京都府の福知山駐屯地ですが、京都市からは少々遠い位置にあります、京都駅から特急きのさき号にて終点福知山駅まで。市中パレードは京都府唯一のもの、海上自衛隊も参加します。第7普通科連隊は第3師団隷下の普通科連隊ですが、今秋発生した第3師団隷下の第37普通科連隊の迫撃砲場外着弾事故は、本日朝の時点で行事などへ影響はないようです。

 対馬駐屯地創立38周年記念行事、長崎県対馬駐屯地において実施されます。レンジャー隊員の比率が高く、やまねこ軍団との愛称で知られる陸上自衛隊でも有数の精鋭部隊として知られ、別府の第41普通科連隊第4中隊対馬派遣隊が拡大改編されたもので、本部管理中隊と普通科中隊を基幹としています。狭小駐屯地という事で市中パレード等も行われます。

 山口駐屯地創設63周年記念行事、第13旅団隷下の第17普通科連隊が駐屯しています。冷戦後に山陰地方の舞台は大きく削減されましたが、県内には海兵隊岩国基地と海上自衛隊、航空自衛隊基地があり、要衝関門海峡と朝鮮半島を対岸とする日本海沿岸に位置し、九州での大規模災害では中部方面隊からの隣接方面隊支援として最初に投入される部隊の一つ。

 さて撮影の話題。74式戦車は撮れるうちに撮っておいた方が良い、これはその通りなのですが、実は他にも減っているものはおおい。ジープの愛称で知られる旧型73式小型トラックなどはもう見るのも僅かとなりました、航空自衛隊の基地警備用等にまだ一定の数が残っていますが、本土では駐屯地に一台あれば人が群がるようなもの、昔はそれこそ普通に大群でいました。

 3t半トラックの旧型、所謂73式大型トラックも順次新型に置き換わりまして、キャビン部分が新型と旧型で大きく外見が変化しています。この73式大型トラックは陸上自衛隊が米軍供与トラックとその延長線上の車両体系から国産輸送車両と普通科部隊機動車輌へ大きく転換した歴史的な車両ですので、改良型があるとはいえ、置き換わるのは実に感慨深い。

 64式小銃と62式機関銃を搭載した旧型73式小型トラックに旧迷彩は一時代の訓練展示模擬戦仮設敵の一つの定番でもあったのですが、気付けば過去の話に、仮設敵にも軽装甲機動車が普及するほどです。74式戦車は撮れるうちに撮っておいた方が良い、そして1970年代から装備された各種装備も完全に置き換わる前に、しっかり記録しておきたいですね。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭


・11月18日岐阜基地航空祭2018…http://www.mod.go.jp/asdf/gifu/
・11月17日-18日福知山駐屯地創立68周年記念行…http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/3d/fukuti_7i/fukuti.htm
・11月18日山口駐屯地創設63周年記念行事…http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/13b/yamaguti/index.html
・11月18日対馬駐屯地創立38周年記念行事…http://www.mod.go.jp/gsdf/wae/4d/tusima/index.html

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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滋賀-迫撃砲弾が演習場外国道に落下!軽自動車破損,81mm迫撃砲弾が饗庭野演習場外逸脱

2018-11-15 20:18:32 | 防衛・安全保障
■砲弾北1km逸脱,原因は何か?
 滋賀県湖北の饗庭野演習場で迫撃砲の事故が発生しました。稀にある場外落下ですが、国道に着弾する危険な状況です。

 千僧駐屯地祭での模擬展示の様子。死傷者が出なかった事は幸いでしたが、昨日14日1330時頃、滋賀県饗庭野演習場において訓練中の信太山駐屯地第37普通科連隊、中隊の迫撃砲小隊が運用する81mm迫撃砲から発射された砲弾の内一発が大きく弾道を逸脱し、演習場に隣接する国道303号線に着弾、この衝撃でアスファルトが飛散し、軽自動車ガラス等が損傷しました。一歩間違えれば、と。

 饗庭野演習場は滋賀県北部の山間部に位置する中部方面隊最大の演習場です。そして中部方面隊には大演習場は無く、中演習場はここ饗庭野と岡山県の日本原演習場のみ、大演習場での射撃訓練が必要な場合は、静岡県の東富士演習場や北海道大演習場等へ転地します。この饗庭野演習場に隣接し、福井小浜と滋賀湖北を経て京都を結ぶのが国道303号線です。

 高島市役所から饗庭野演習場は2kmの距離、とNHKでは報道されていますが、実際には饗庭野演習場は今津駐屯地に隣接、JR湖西線近江今津駅から徒歩15分の距離にあります。凄く近いように見えますが演習場の境界線が近いだけであり、射撃場はさらに奥にあり、戦車射撃場や小火器戦闘射撃場などは、この入口から奥へ自動車で20分以上奥に入った所に離隔して在る。

 81mmは手前、奥に連隊の重迫撃砲中隊が運用する120mm重迫撃砲。国道303号線は鯖街道の一つ、若狭湾の海産物を古くから琵琶湖の水運等と共に京都へ運んだ経路であり、若狭湾は海釣りの楽園である事から、特にチヌの一大策源地、この短絡経路に当る国道303号線は夜明け前から釣り客向けの店舗が営業していたりする個人的にも重要な経路です。山間部を縦貫する道路で将来的には、北陸新幹線敦賀大阪経路となる。

 演習場と民有地ですが、例えば新東名高速を走行していますと富士山近くで東富士演習場を眺める事が出来ます。この道路をよく利用される方ならば、白燐弾等の着弾の様子、地面近くに細長く白煙が急に雲の如く形成される瞬間をご覧になる事でしょう。しかし、実弾が逸脱したならば大事故であり、再発防止へ原因を徹底して究明しなくてはなりません。

 L-16迫撃砲は軽いので分解して運べる、奥に二門持ち歩いていますね。普通科連隊隷下の普通科中隊、その迫撃砲小隊に4門が装備されており、近接戦闘を担う小銃小隊等を中隊が火力支援するための迫撃砲です。イギリスロイヤルオーディナンス社が設計したL-16迫撃砲を1992年に64式迫撃砲後継として採用した陸上自衛隊は名古屋の豊和工業において本砲をライセンス生産、全国の普通科部隊へ配備しました。

 81mm迫撃砲弾は長径20m短径15mの範囲内に有効弾片を散布します。NHK等では10m以内に破片を飛ばすと解説していましたが、そんなに生易しいものではなく有効弾片とは殺傷範囲を示し、一般的な軽榴弾であれば重量3.2kgの砲弾を200m/sで投射、着弾時危険範囲は50m以内、安全を考えれば70mの離隔距離があっても伏せている必要があります。

 迫撃砲とは小型火砲で、射撃反動を底板を通じ地面に吸収させる事で構造を軽量化させたものです。弾道が極端な放物線を描いて飛翔する為、木立や市街地に壕の中といった錯綜地形から投射可能です。その分、重い弾を発射する事は出来ず、また構造が簡略化されている為、射程も榴弾砲ほど長くはありません。しかし軽量である為、第一線に携行できる。

 射撃の瞬間で砲弾が見えます。L-16迫撃砲は前述の通りイギリス製ですが軽量且つ高い信頼性から世界40か国で採用されている傑作迫撃砲で、重量38kgと軽量である上、砲身と砲架に砲底板を分割し、普通科隊員3名で人力搬送する事が可能です。射程は5400mあり、毎分最大80発、持続射撃でも毎分20発の砲弾を発射可能です。普通科中隊は150名から200名、これを支援します。

 富士総合火力演習における射撃の様子、周りに二人安全要員が見える。実弾射撃の安全管理について。長径20m短径15mの範囲内に有効弾片を散布するため、安全管理は非常に徹底しています。駐屯地祭等の訓練展示では簡略されていますが、射撃訓練では砲身を井桁状の安全竿で囲み、着弾地外へ砲身が向かないよう徹底されており、射撃統制員と弾着観測の下で弾着が着弾地から大きく逸脱しないよう統制されています。

 実弾、岩屋防衛大臣は昨日の事故に際しての記者会見で、訓練弾か実弾か、という回答が二転三転していましたが、正確には訓練弾は実弾です。そして訓練弾の他に発射動作の演練に用いる擬製弾が配備されています。擬製弾は形状と重量が実弾と同じ、駐屯地祭等での装備品展示に並ぶものです。大臣は訓練弾と擬製弾を言い違えたのではないでしょうか、ただ、軽自動車と着弾点の距離の正確な数字が出ている訳ではありませんので、なんともいえません。

 訓練弾、発射するが爆発しない弾薬です。これは当方の推測で、その根拠はNHK報道により着弾痕の映像が示されていた為でした。長径20m短径15mの範囲内に有効弾片を散布、81mm迫撃砲弾が舗装道路に着弾しますと、弾薬メーカーパンフレットでは鈴蘭の花のような抉欠痕が広範囲に広がる様子が示されています、映像の事故着弾痕は此れより小さい。

 事故は、演習場東側の発射地点から西に2.5kmから3km離れた目標地点に弾着させる計画、しかし事故では1km程度北に偏向し演習場隣接の国道付近を直撃したという。当初報道で推測したのは装薬の量を間違えて3km飛ばす予定が最大射程の5kmに近い距離を飛翔した、というものですが、報道発表を見る限りは、偏向したのみで飛び過ぎた事故ではない。

 120mm重迫撃砲射撃の瞬間の反動の様子、考えるにこれが影響したのではないかと。警察から連絡があるまで迫撃砲弾の発射訓練を続けていたという。この間は30分ほどとのことでした。この報道を知るまで、当方は射撃時の反動で底床と副底板が沈下した事で方針が瞬間的に偏向し、迫撃砲の再装填中止が間に合わなかったのではないか、という推測を行いました。迫撃砲は手動で装填、射撃速度は非常に早く偏向察知が間に合わない事も。

 警察からの連絡まで気付かなかったという事で、砲底板の射撃反動による沈下という可能性は無くなりました。沈下したならば一発だけの偏向では済みません、次発以降も影響する。監的壕から着弾を確認していない中での射撃持続ですが、榴弾や白燐弾以外の炸裂しない訓練弾の観測は難しく、しかし、射撃による沈下が原因ならば一見してわかります。

 交差射撃か同時弾着射撃による弾道交差に伴う偶発的な空中での砲弾接触、有り得ない話ではありますが可能性の一つとして複数の迫撃砲が同時弾着射撃、つまり単一目標へ集中射撃を行った際に迫撃砲弾同士が空中で接触し、訓練弾同士である為に爆発する事無く、片方が演習場外に落下した。ただ映画ではありませんので弾薬同士の弾道接触はあるのか。

 弾薬の不良、1970年代には64式迫撃砲では弾薬の信管不良により争点と発射時の反動で瞬間的に砲身内でさく裂し、迫撃砲ごと周辺の隊員が殉職する悲惨な事故が発生しています。今回は弾道の逸脱事故ではありましたが、迫撃砲弾には野砲の砲弾と異なり安定翼が装着されています。榴弾砲の半分以下と初速が遅い為ですが、変形し逸脱した可能性、と。

 砲の老朽化、今回の事故は第3師団第37普通科連隊で発生しました。第3師団は1995年防衛大綱改正により政経中枢師団へ改編され、L-16迫撃砲の装備は全国的に早いものでした。早くから装備した事で既に老朽化が始まり、迫撃砲の結合が反動による瞬間的な偏差を生み、一発だけという事ですので、瞬間的偏向があった、こうした可能性も考えられる。ともあれ、死傷者が出なかったのは不幸中の幸いでした、早い原因究明を望みたいですね。

 再発防止策について。もっとも考えられるのは対迫レーダーによる弾道確認です。迫撃砲弾を追尾するレーダーで特科連隊に一基配備、饗庭野に近い配備部隊は姫路と豊川です。肉眼で迫撃砲弾を追尾する事は限界がありますので、レーダーによる弾道逸脱を早期検知する事が一つの施策となり得る。もう一つは、白燐弾の初弾における使用の徹底、これは白燐の白い弾道が肉眼で確認できますので弾道逸脱の徴候を検知する事に寄与しましょう。

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【7D特報】岐阜基地航空祭2018予行,飛行開発実験団の異機種大編隊予行(2018-11-07)

2018-11-14 20:05:59 | 詳報 陸海空自衛隊関連行事
■空に咲く異機種大編隊予行9機
 岐阜名物異機種大編隊の様子を紹介しましょう。先週の予行では異機種大編隊は9機編隊でしたが、本番は11機編隊とのこと。

 C-1輸送機を筆頭にF-15戦闘機とF-4EJ戦闘機にF-4EJ改戦闘機やF-2戦闘機とT-4練習機、編隊を組みます。十年と少し前まではこの大編隊にT-2練習機が加わっていた、そのさらに数年前はT-33練習機が加わっていた、当方飛んでいるT-33を数回しか見た事ない。

 さらに少し遡るとF-2がまだFSXとよばれていた、その前に遡るとFSXの機影はないが代わりにF-104戦闘機が、と。異機種大編隊はその時代の航空自衛隊の顔を示す機種で構成されていまして、この異機種大編隊はいつ頃から始まったのか、ちょっと関心事の一つ。

 機種だけが多いならば、なるほど例えば、那覇基地へいけばE-2CやP-3CとF-15にT-4の編隊も見上げられますし、少し前の百里基地はF-15にF-4EJとRF-4の編隊を見上げることが出来ましたが、なにか岐阜基地の異機種大編隊とは違うような気がするのですよね。

 岐阜の異機種大編隊は、なってしまった混成部隊とは違い、実験部隊である飛行開発実験団の異機種大編隊は、これが航空自衛隊の航空防衛にあてる主力です、という現れともいう。もっとも、機種だけならば陸上自衛隊のヘリコプター大編隊の方が圧倒的でも、ある。

 異機種大編隊は何度かに編隊を組み直して飛来します。考え方によっては一回くらい撮影に失敗しても、更に好機はあるさ、ともいえますし、この編隊はこの瞬間だけであり次の編隊は形が全く違うのだ、と、まじめ撮影する理由ともなる。肩に力が入る瞬間ですね。

 航空宇宙博物館からもう少し東によった撮影位置にて今回の大編隊を狙います。撮影しているのは広場ではなく路上というか歩道というか農道、農道なので、田圃に影響を及ぼさないよう、アスファルト舗装からでないように撮影します。締め出されないようにと、ね。

 このあたり、自動車で踏み荒らすようなことをしないよう、公共交通機関の利用に留意したいもの。航空宇宙博物館駐車場は博物館見学の人に迷惑となりますが、それならばどうやってこの位置まで自動車にて展開の場合は移動するのか、駅は何処も凄く遠い、となる。

 パーク&ライド、これが答えではないでしょうか。基地の北側にはJR高山線と名鉄各務原線が運行されています。そして駅前にはコイン駐車場などが多数整備されているのです、ここ、航空祭当日は満車祭ですが、予行の日であればそれほど駐車場も混雑していない。

 博物館までは最寄りの各務原市役所前駅から徒歩65分、ゆっくり目に歩いても80分ほど。遠いわい、と思われた方、実はタウンバスが運行されています。本数も多くは無いのですが、航空宇宙博物館は各務原市が全国の誇る観光資源の箱もの、だからこそ路線はある。

 タウンバス、ローカル路線バス人情ふれあい旅、という人気番組がありまして、現在はその続編、ローカル路線バス人情ふれあい旅Z,放映されているところですが、各務原市内タウンバスは毎時一本と京都市営バス205系統よりも遥かに少ないのですが、重宝し役立つ。

 ローカル路線バス人情ふれあい旅、では日本全国を俯瞰しますと毎時一本ではなく毎日二本とか三本という厳しい路線が多々あるのです、すると、毎時一本、特に戦闘機という絶好の撮影適地では、この本数があれば寧ろ時間を区切って撮影する際に重宝する訳ですね。

 航空祭当日にも、ローカル路線バス人情ふれあい旅並に活用したいところなのですが、ローカル路線バス人情ふれあい旅本編でもあるような留意事項が、タウンバスですので日曜祝日のダイヤは間引かれて運行されています。つまり航空祭当日は、要確認、ということ。

 名鉄各務原市役所前駅と名鉄新那加駅へタウンバスは川島線と稲羽線で結んでいます、航空宇宙博物館からは共に所要時間30分弱、休日の運行本数は毎時一本から二本なのですが、平日では全ての路線で駅に向けへ発車する本数が三本という時間帯もありまして便利です。

 平日運行本数は23本、休日の運行本数は13本で航空宇宙博物館から駅を結んでいます。航空博物館バスターミナルは屋根もありますし、自販機があり、博物館施設は有料施設ですがミュージアムショップやカフェテリアは自由に入る事が出来、此処で土産物を買える。

 木曽川と並行して岐阜基地滑走路がありまして、しかし、岐阜基地の北側にJRと名鉄線が運行されているものの、岐阜基地南側の木曽川との間の地域には鉄道線は無く、国道もありませんので、少々静かな地域となっています。しかし、タウンバスで移動は何とか、と。

 今年の岐阜基地航空祭は誘導路付近基地外周道路が立ち入り禁止に、毎年穴場的な撮影ポイントとして有名で、私も十年ほど前に二度ほど撮影しました誘導路付近の撮影位置なのですが、立ち入れない、という事ですので、思い切ってこの博物館付近の位置での本番撮影も選択肢でしょう。

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中部方面隊総合戦闘射撃,滋賀県湖北饗庭野演習場にて実施(中部方面隊近江富士総合火力演習)

2018-11-13 20:10:45 | 防衛・安全保障
■京都地本が募集対象者へ公開
 中部方面隊版富士総合火力演習、近江富士と親しまれる湖南の三上山に因み近江富士総合火力演習というべき展示演習が湖北で実施されたようです。

 中部方面隊陸上自衛隊総合戦闘射撃が本日、滋賀県の饗庭野演習場にて実施されました。特筆すべきは、中部方面隊陸上自衛隊総合戦闘射撃見学として京都地方協力本部より高校生から自衛官任官志願年齢へ広報活動として見学会が挙行、事前応募制一般公開された事でしょう。陸上自衛隊総合戦闘射撃が一般公開される事は、今回が初めてではありません。

 中部方面隊総合戦闘射撃一般公開は京都市東本願寺にて受付を行い、送迎車にて今津駐屯地へ移動、1330時から1630時まで戦闘射撃見学を行い、その後1830時に東本願寺前で解散、という日程でした。京都地方協力本部HPには写真はイメージであるとしつつ、FH-70榴弾砲の射撃の様子と、74式戦車の東富士演習場での実弾射撃の情景が添付されています。

 富士総合火力演習として自衛隊の実弾射撃は毎年夏に一般公開が行われています。この富士総合火力演習は陸上自衛隊HP等で広く一般公募が行われており、陸上幕僚長が視察する最大規模の公開実弾演習として有名ではあります。見学者は三万人、学校予行や総合予行等を含めれば十万人規模の見学者が訪れる。しかし、総合戦闘射撃訓練は少々、異なる。

 東北方面隊総合戦闘射撃訓練として2000年に王城寺演習場において一般公開され、北部方面隊も1985年には5000名の招待客を招いての北部方面隊総合展示演習を実施しています。東北方面隊総合戦闘射撃訓練は2000年と2001年に2002年まで一般公開が行われたとの事ですが、残念ながらそれ以降は行われていません、部隊側負担が大きかったのでしょう。

 北部方面隊総合展示演習は第7師団の機甲師団改編から四年後の1985年に実施、74式戦車の大規模な参加と共に特筆すべきは64式対戦車誘導弾20発の同時発射、当時高まる極東ソ連軍の軍事圧力への対抗として、その能力を誇示したという部分もありました。64式対戦車誘導弾は当時旧式化していましたが、20発同時発射の公開は過去にも後にも、無い。

 北海道大演習場を舞台として実施されました北部方面隊総合展示演習、しかし受け入れ部隊の負担も非常に大きかったといいます。北海道大演習場の射撃場は富士総合火力演習が実施される東不意演習場畑岡地区のような舗装道路から乗り入れる事が出来る場所ではなく、演習場の奥に所在する為、バス100台と多用途ヘリコプター20機が動員されました。

 師団総合戦闘射撃、としまして総合戦闘射撃訓練は毎年実施されています。そもそも総合戦闘射撃訓練とは戦車火力に特科火力と普通科火力等を同一射撃場において同時に射撃を行い、射程や弾道特性と目的の多種多様な火力を当時に集中する訓練であり、戦車射撃場や自由射撃場等で別々に行われている射撃訓練を統合した年次訓練というものなのですね。

 北部方面隊総合展示演習、東北方面隊総合戦闘射撃訓練、中部方面隊総合戦闘射撃、一般公開が行われていないだけで実施は毎年、それでは何故広報効果の大きい行事を毎年一般公開しないのでしょうか、その理由は恐らく前述した受け入れ部隊の負担です。まず、演習場を取材する場合でも射撃場の立ち入りには安全上、実物の鉄帽を着用する必要がある。

 富士総合火力演習は、畑岡地区の計算されつくした射撃場の配置の上での見学区画の設置があります。中部方面隊総合戦闘射撃は演習場内の恐らく観光バスの通行が難しい戦車道や中央道等を経て射撃場へ至ります。また、統裁部が展開する高台はありますが、それ程多くの人数は収容できません。移動も見学も演習場は元々想定していないという訳ですね。

 中部方面隊総合戦闘射撃一般公開は定員10名、勿論演習場を受け入れる高島市や地元協力会の見学等演習場に関する理解増進を目的としたもう少しの人数を受け入れているとは思われますが、部隊負担を考えた場合、演習場内へは3t半トラックか高機動車による移動が必要となりますし、鉄帽準備や安全員配置等を考えますと、この規模となるのかもしれません。

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【G7X撮影速報】桂駐屯地創設64周年記念行事,京都市の自衛隊駐屯地祭(2018-11-11)

2018-11-12 20:08:19 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■中部方面後方支援隊本部
 日曜日は快晴の秋空が広がり、その青空に映える自衛隊部隊行事の様子を紹介しましょう。

 桂駐屯地創設64周年記念行事へ行って参りました。桂駐屯地といいますと、JR東海道本線と阪急京都本線が駐屯地隣を走行している関係から、正確に統計を取った訳ではありませんが全国的に最も多くの人々が見ている陸上自衛隊駐屯地の一つ、ではないでしょうか。

 京都はいよいよ冬の装いへ桜の葉は色づき椛も緑黄の兆しを徐々に醸し出す時機を見計らうこの頃、まだまだ喧騒と雑踏は紅葉の季節の始まりの入り口に在る程度なのですが、昨今の観光客増大へ穴場的な散策路を探す今日この頃に、敢えて人の集まる所へ行きました。

 阪急洛西口駅とJR桂川駅からシャトルバス運行、実は桂駐屯地は駅から見える程の距離なのですが、正門は意外と遠い。私事ながら前日の豊川駐屯地祭よりもGODZILLA-星を喰う者、鑑賞を優先し今後の怪獣映画について語りつつ痛飲し二日酔い当方にはバスは有難い。

 ポプラ並木が広がる桂駐屯地は、一見壮大な大自然が広がる北海道の駐屯地という印象を受けますが、ここはポプラ並木の他に桜並木も有名であり、広大な駐屯地敷地がある理由は此処が中部方面後方支援隊の置かれる後方支援部隊の駐屯地、という理由があります。

 中部方面後方支援隊本部の置かれる桂駐屯地は、戦車や火砲と各種車両の整備を行う中部方面隊武器科部隊の総本山、というべき駐屯地であり、また京都市では唯一の陸上自衛隊駐屯地となっています。京都から大阪へ行く新快速が自衛隊トラックを視る場所が、ここ。

 桂駐屯地祭は74式戦車が105mm空包射撃の発砲焔を閃させつつ重機関銃を連射する96式装輪装甲車が突入し、下車した普通科隊員を乗車戦闘のままの軽装甲機動車と共に敵妨害を排除しつつFH-70榴弾砲の最終弾落下とともに突入、という様な派手さはありません。

 しかし、戦闘時の野戦修理や補給物資の輸送と護衛、不発弾処理等の様々な後方支援部隊任務を一つの行事と戦闘訓練展示へ収めてありまして、桂ではないとみる事が出来ない、という行事の展開があります。そして重機関銃の射撃を筆頭に、意外と訓練展示も賑やか。

 後方支援部隊の施設が大きくなるのは、現代戦闘が膨大な消耗戦である事を如実に示しています。例えば現代戦闘における重要な装備として戦車を挙げてみましょう。戦車は一昼夜走らせるだけでも膨大な燃料を消費すると共に整備支援と消耗部品を必要とする訳です。

 戦車は直接照準における最高度の即応性と共に陸上装備としての最大級の防御力を兼ね備え、加えて最高度の戦術機動力を有する装備です。この為に戦車有無は現代戦闘に大きな要素を加えるものですが、その装備を確実に動かすためには、後方支援が必要ということ。

 三菱重工業京都發動機製作所、桂駐屯地は戦前に建設され戦時中の重要施設の一つ、三菱のエンジン工場の後身となっています。この為、1942年には敷地内に広大な工場施設用建築物が造成され、現在の建築基準法では建設不可能という規模の施設が維持されています。

 中部方面後方支援隊の編成は、第107全般支援大隊、第104施設直接支援大隊、第306普通科直接支援中隊、第307普通科直接支援中隊、第301特科直接支援隊、第302高射直接支援中隊、第302通信直接支援隊、第101補給大隊、第303弾薬中隊中部方面輸送隊など。

 桂駐屯地祭は過去には装備品紹介を実施するものの観閲行進を行わなかった年度や、行動展示として車両回収などを訓練展示に代えて実施した年度もありましたが、久々の駐屯地祭では観閲行進から訓練展示まで一通り実施、駐屯地の広報重視の姿勢が垣間見えました。

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【7D特報】岐阜基地航空祭2018予行,F-15J機動飛行と第一次編隊飛行(2018-11-07)

2018-11-11 20:17:46 | 詳報 陸海空自衛隊関連行事
■岐阜航空祭11月18日挙行!
 岐阜基地航空祭は11月18日に実施されます。しかし、今週と来週いっぱい、事前予行が行われる。

 岐阜基地航空祭予行を撮影して参りました。予行、通常であれば航空祭開催週間に執り行われるのですが総合予行ではなく大編隊の部分予行であり、7日と航空祭本番よりもかなり前に挙行されています。平成三〇年度航空祭、平成時代最後の航空祭という事で特別です。

 異機種大編隊その予行、展開する事と決意したのは数日前の明野航空祭が悪天候により飛行中止となりまして、悪天候の予報がでた時点で相馬原駐屯地等の経験方展開を見合わせており実際飛ばず、こうした消化不良気味の解消、という意味もあったかもしれません。

 予行、航空祭本番と同じプログラム、というわけにはいきませんが、部分部分の飛行展示を行います。そして快晴の日に行われる予行写真は本番が曇天であったりしますと、一際と輝いて見えるというもの。本番悪天候に備える保険、といったらばいい過ぎでしょうか。

 日曜日はどうしても休むことは出来ない業種の方々などは、本番にゆうきゅう消化するのではなく予行にすべてをかけている、という撮影もできるものでして、実際、快晴の日に照準を絞って撮影していますと、航空祭本番とは遜色ない写真を仕上げる事も出来るという。

 航空祭の様子は日曜特集にて岐阜基地航空祭を特集し完結したところですが、ご覧になれば分かるとおり、撮影位置をどうするか、という難渋が大半を占めています。岐阜基地航空祭は滑走路の南北が会場、北側会場がメインですが南側会場の方が撮影条件が良好だ。

 地上展示機などは貴重な国産ステルス実験機に開発中の超音速対艦ミサイルなどが並ぶとともに特別塗装機も輝いている、が飛行展示は滑走路の北側のメイン会場では逆光となる。南側会場は順光だけれども地上展示航空機は保存展示航空機のみ、岐阜基地でこれは痛い。

 岐阜基地でなければ見れない航空機もありますが、飛んでいる飛行展示も岐阜ならではの物。滑走路を挟む北側と南側を撮影するにはどのように時間帯で移動するのか、と迷うところです。しかし予行は基地へ入れない分、順光の撮影位置だけを確保しておけばよい。

 航空宇宙博物館付近からの撮影と滑走路エンド付近からの撮影、当たり前ですが事前訓練にあたる予行は一般公開されていません、基地正門付近をみますと招待者向けの公開も行っていなかったようですね。今年は総合予行の関係者公開も無いというお話を聞きました。

 予行なのだから撮影条件だけを考えてよい場所に展開しよう、基地に入れないのだから撮影位置の選択肢は限られている。こうした理由から撮影するならば順光の撮影位置から、という観点から滑走路エンド付近と航空宇宙博物館周辺からの撮影ということとしました。

 各務原空の公園、滑走路エンド付近という撮影位置は少しだけ高台となっていまして、その昔は原っぱといいますか一種の牧草地でした、手洗いが遠いのは難渋しましたが、開けていて頭上を航空機が行く。十年ほど前から造成を開始し、現在は公園となっています。

 公園整備後は撮影しやすくなった。近くに自販機と少し離れた場所にコンビニなどもありまして、もう少し歩いてゆきますとスーパー銭湯なんてものもあったりする。さすがに露天風呂から撮影、という事は出来ませんが、総じていえるのは便利になった、ということ。

 飛行開発実験団の展開する岐阜基地、第2補給処という航空自衛隊兵站の一大拠点とともに第4高射群本部という実戦部隊も展開している基地施設ですが、航空部隊は飛行開発実験団のみです。ここの日常撮影は、滑走路エンド付近が主流というか定番となっています。

 F-15戦闘機を筆頭に様々な装備開発と評価試験をおこなう岐阜基地、日常的に様々な戦闘機や練習機を撮影することが出来る立地です。戦闘機部隊ではなく実験部隊が展開しているのみですので、実弾を搭載した緊急発進、というものはおこなわれませんが、しかし。

 緊急発進は行われないものの、新開発の試験弾を搭載した航空機などをみることもできます。日常撮影というものは、岐阜基地以外でも小松や那覇に新田原や千歳、様々な基地にてみることが出来るのですけれども、岐阜基地はその中でも特殊といえるかもしれません。

 各務原飛行場は日本最初の飛行場として陸軍により建設されました。航空機草創期、日本最初の航空機飛行はアンリファルマン機を代々木の陸軍演習場にて飛行させたのがはじまりですが、航空機を分解して現地で組み立ててから燃料を補給し離着陸するというもの。

 代々木での飛行は成功していますが、航空機の飛行実験から航空部隊へと体系化する際にいつまでも演習場を間借りしていたのでは始まりません。そこで航空部隊の拠点整備へと、各務原の砲兵演習場を飛行場へ転用することで日本最初の飛行場が完成したのでした。

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