北大路機関

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エアーメモリアルかのや鹿屋航空基地祭2014 PowerShotG-12撮影速報

2014-04-28 23:31:36 | 海上自衛隊 催事

◆世界最強哨戒機部隊目指す鹿屋の精鋭

 日曜日、鹿児島県鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地へ行ってまいりました。

Kimg_4709 鹿屋航空基地、第1航空群と第211教育航空隊、第72航空隊、第1航空修理隊、等が展開する航空基地です。そして同時に、旧帝国海軍が鹿屋海軍航空隊を置く飛行場として1936年に創設された伝統ある航空基地で、沖縄戦においては第五航空艦隊の根拠地とし、特攻作戦を含む一大航空拠点として死闘を繰り広げました。

Kimg_4725  エアーメモリアルかのや2014、海上自衛隊鹿屋航空基地祭は、海上自衛隊航空部隊基地の航空祭として特に有名な行事ですが、当方は残念ながら地理的な遠さもあり、なかなか足を運ぶことが出来ませんでした。しかし、本年、練習ヘリコプターの転換の進展などを機に、展開することとしました次第です。

Kimg_4710 P-3C哨戒機と共に開会式のテープカット。鹿屋航空基地祭、海上自衛隊の航空祭ということで展開しましたが、基地司令と鹿屋市長とが立ち会う開会式から始まり、航空自衛隊の航空祭が航空機の展示を見せるという点に特化しているのに対し、式典から始まる航空祭というのは一種新鮮でした。

Kimg_4707  鹿屋航空基地、国旗掲揚の様子、開門時間が0700時と非常に早かったのですが、0800時には国旗掲揚が行われ、整列し敬礼で日章旗の掲揚を迎えました。小月教育航空群の学生と教官も整列し開会式へ敬礼、続いて学生によるライフルドリルが展示、さあ、航空基地祭の始まりだ。

Kimg_4747 第1航空群、鹿屋基地の主力部隊です。隷下に第1航空隊と第1整備補給隊に鹿屋航空基地隊を置き、第1航空隊は第11飛行隊と第12飛行隊を以て編成されています。第1航空隊と第7航空隊を第1航空隊としたうえで第11飛行隊と第12飛行隊のP-3C哨戒機20機体制へ再編したもの。

Kimg_4736  驚いたのは鹿屋航空基地、遠いのか開門から二時間を経てもブルーインパルスの周りが最前列に隙間があり、この撮影位置から撮影したのは開門三時間後、しかし両脇4mは無人でした、ブルーインパルス飛行展示の際には来場者が5万4000名程度まで増えたとのことですが、ここまで余裕がある航空祭というのは珍しいかも。

Kimg_4829 P-3C哨戒機は、云わずと知れた世界有数の対潜哨戒機です。数年前は世界最高の対潜哨戒機、と表現できたのですが、近年は川崎P-1哨戒機と米海軍P-8哨戒機の誕生で、最強の座を譲ったかたちです。他方、音響と電子情報に磁気情報をコンピュータで分析複合し部隊間情報共有を以て潜水艦を筆頭とする脅威を制圧し制海権を押える筆頭装備であることは変わりありません。

Kimg_4814 鹿屋のP-3Cは機動飛行が凄い、しかも編隊で機動飛行を行います。航空自衛隊のF-15戦闘機の機動飛行などは幾度も見ますが、聞いていたにしろ四発の大型哨戒機が編隊で機動飛行する、目の当たりにしますと、その迫力というのは、規格外といいますか、ただもう、凄い。

Kimg_4849 世界最強の哨戒機部隊を目指す、という鹿屋航空基地第1航空群ですが、機動飛行の気合いの入り方と、前日から聞く評判からの印象の地元の方々の支えといいますか、部隊愛を地元から感じるところを見ますと、最強部隊の練成を目指す気概というものが肌から感じられたこと、気のせいではないでしょう。

Kimg_4905 南西諸島への脅威が叫ばれる昨今ですが、最前線の那覇航空基地を後ろから鹿屋航空基地が全力で支えている、こうした事実が我が国とその周辺地域の平和と秩序への軍事力をもっての脅威が実力に訴えさせない、大きな抑止力となっているのだろう、私見ですが足を運んで感じたこと。

Kimg_4930 TH-135練習ヘリコプター。北大路機関では様々な防衛装備品を紹介してきましたが、一度も見たことが無い装備が幾つかありました、航空機の筆頭としてTH-135,初めて観ました。ユーロコプターEC-135-T2+の軍用型で、2009年より導入が開始されました。これで新しい北大路機関の最新装備写真がひとつ。

Kimg_4932 OH-6DA練習ヘリコプター、北大路機関では様々な防衛装備品を紹介してきましたが、一度も見たことが無い装備が幾つかありましたという先ほどの言葉をもう一度。アメリカ製MD-500Eです。元々OH-6Dを練習ヘリコプターとして運用していましたが、川崎重工でのライセンス生産が終了したためMDヘリコプターズ社製のものを輸入し装備化しました。

Kimg_4943 P-1哨戒機、精悍な国産機が明日の洋上防衛任務を担う。厚木航空基地の第51航空隊より外来機として参加しました。年度内に実任務部隊へ配備が開始されます。P-1哨戒機は何度も北大路機関では最新装備として紹介してきましたが、地上展示機としてP-1哨戒機と紹介するのは、今回が初めて。

Kimg_4946 P-3C哨戒機は対潜哨戒機として配備開始されましたが、哨戒機と改称されたのは、これ、ハープーン空対艦ミサイルを搭載し敵水上戦闘艦の排除に当たることが可能です。日米共同訓練での対空母演習では米海軍を相手に腕を磨いています、相応に戦果を挙げていますので何処かの国の空母が不測の事態を引き起こせば、航空と洋上と海中から日本のミサイル飽和攻撃が来る。

Kimg_4954 み、見かけた自衛隊最新装備、か、と一瞬驚いたのがこれ、ついに25mm機関砲搭載の装輪装甲戦闘車誕生か、と寸秒驚いたもの、いまどき25mmなんて、と思われるかもしれませんが数年前より実戦配備開始されたフランスのVBCI装輪装甲戦闘車も25mmだし、普通科部隊の一個中隊に軽装甲機動車に続き配備開始となった14式装輪装甲戦闘車、等ではなく第8戦車大隊の96式装輪装甲車と第8偵察隊の87式偵察警戒車が並んだもの。

Kimg_4958 エアーメモリアルかのや鹿屋航空基地祭2014は、ブルーインパルス飛行展示、P-3C機動飛行、第3対戦車ヘリコプター隊AH-64D戦闘ヘリコプター機動飛行、UH-60J救難ヘリコプター救難飛行展示、C-1飛行展示等が行われました。今年度、ブルーインパルスに三名の鹿屋市出身者が着任し、その激励の意味も加え鹿屋航空基地にてブルーインパルスの飛行展示が実現した、という話を聞きました。なるほど。

Kimg_4969 第1航空群司令部庁舎、建て替えが始まっていますが、この庁舎、1936年に建設された戦前の建物で、悲壮な特攻作戦の指揮から今日の防衛任務あで、様々な時代の流れを見てきました。公官庁の建物ということで、保存などは無理なのでしょうが、先の大戦の生き証人というべき建物の一つが建て替えられるのは、少しさびしいですね。

Kimg_4970 旧海軍の生き証人、二式大艇、東京臨海副都心は船の科学館から移転し鹿屋航空基地で展示されているもの。平日でも見学することが出来まして、初めて観ました当方はただただ、その巨大さに圧倒されました。新鮮な様々な出来事に素直に感動しつつ、撮影行程を完了しました次第です。

北大路機関:はるな

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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