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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

京都 伏見稲荷大社 稲荷神社総本山散策

2006-10-23 10:20:00 | 写真

■お稲荷さん探訪

 京都市伏見区、京都駅より南にやや向かったところに日本に四万ある稲荷神社の総本山である伏見稲荷大社がある。

Img_0286  いよいよ十月も下旬となり、例えば初詣と共に京都観光を考えられている方も居られるかも知れないし、また私事ながら年賀状用の写真撮影も兼ねて伏見稲荷に展開した。京都を観光した事がない方も、正月の時期は京都市内のホテルは多くが満室となるが、新快速で京都市まで一駅という滋賀県大津市や、同じく一駅で京都駅まで到達する高槻市であれば予約には比較的余裕があり、またリーズナブルなものから高級御節料理を含んだ豪華なものまで、取り揃えられており、思い出に残る正月を過ごす事が出来よう。

Img_0138  一方で、小生が撮影に展開した十月二十一日は、JRの新快速が直流交流工事完了に伴い、今までの長浜までから、日本海の敦賀まで延長された記念すべき日であり、敦賀と姫路が新快速にて結ばれた日でもある。これを機会に、日帰り小旅行として京都を訪れる方も増えるであろうし、そういった点も踏まえ、今回の特集となった。他方、出来れば名古屋から京都までの直通列車を、夕刻だけではなく早朝、昼間にも増発してもらいたいが、これは難しいであろうか。

Img_0226  伏見稲荷大社は、五穀豊穣、商売繁盛の神様として有名であるが、また千本もの奉納された鳥居が回廊をなす、千本鳥居が余りにも有名であり、時代劇や日本文化紹介、そして最近ではARIAというアニメーションで、この伏見稲荷を模した架空の神社がでている(“魔法先生ネギま”にもそれっぽいのが出たようだが、小生は詳しくないのでShin氏に聞いてみよう)。正月には250万以上もの参拝客が訪れ、西日本最大の初詣が為される神社としても知られている。

Img_0136  伏見稲荷大社へは、JR京都駅より奈良線を稲荷駅にて下車、また関西からは私鉄にて京阪電鉄伏見稲荷駅より夫々二分から五分で行く事が出来、特に上質な特急料金不要特急を運行している京阪電鉄の利用をお勧めしたい。一方、数は限られているものの駐車場があり、小生が展開したような人の訪れる数が少ない時期であれば自動車にて参拝する事も出来る。写真は本殿から参道を望遠にて望んだ写真であるが自動車の往来が見える。望遠レンズの圧縮効果が端的に出ている写真である。

Img_0229  本殿の前には御狐様が参拝者を迎える。口に銜えているのは鍵で、もう一方の御狐様は珠を銜えている。この境内のみならず、千本鳥居のある稲荷山全てが神域ということだが、駐車場には“神域でのイヌの散歩にはマナーを守ってください”という旨、通常であれば立入禁止と書かれるものであろうが、さすが総本山、寛大である。しかしさすがに愛犬同伴でお稲荷さんに向かう人もいるわけがなく、これは盲導犬同伴であっても参拝できるという意味であろう。

Img_0238  伏見稲荷大社は、先に述べた事例以外にもホームページを開くなど先進的であり、京都観光とともに訪れる海外からの観光客も多い。写真は神楽が行われるところで、ここは神楽を行っている際には撮影禁止となる為、ひと段落した後に撮影した。神楽において奏でられる音楽は、日本人や日本文化に理解がある人が京都と聞いて思い浮かべる音楽そのものである。この社殿は、他の社殿が明るい朱色となっているのに対し落ち着いた色であるがどういった謂れがあるのだろうか、浅学な小生の知るところではなく、誰か御教授いただければ幸いである。

Img_0233  本殿を撮影する。小生が到着したのは1500時を廻る頃であった為、そろそろ翳り始めた太陽が空の色をほんのりと染めている。早朝であれば後光が差す写真が撮影可能であり、特に山の頂からの景色は絶景であろう。

 伏見稲荷大社は、宇迦之御魂大神(うかのみたまおおきみ)を祭神として祀り、佐田彦大神、大宮能売大神、田中大神を四大神として祀っている。

Img_0243  本殿より230㍍ほど、階段があるので普通の方で五分ほど進むと奥宮があり、ここよりいよいよ千本鳥居である。鳥居は個人や企業からの寄進であり、鳥居の後ろ側には個人名や企業名が書かれている。デジタル一眼レフを二つ(広角と望遠)ももっていると、写真に詳しい人に見えるのだろうか、シャッターを押してくださいと頼まれる事もあり、ここでは久しぶりにフィルム式一眼レフを操作する事が出来た。ちなみに、二つある通路、上下線が決まっているのではないが、みなが行く方に行くというのがなんとも日本人的である。小生は空いている方に進んだ。

Img_0252  数分で鳥居の向こうが見えてきたがこれはまだまだ入り口付近。稲荷山の御山巡りは4kmで、普通の人ならば二時間(小生のような若者ならば一時間強)という。辻ごとに昔ながらのお茶屋さんがあり、自販機もおいてあるが、缶ジュース一本が150円である。それよりは珈琲一杯400円ではあるが、座敷にてゆっくりと楽しむ方が情緒に溢れている。

 伏見稲荷大社の起源は平安京に先立つ711年、伊侶具奉公(はたのきみのいろく)が伊奈利山三ヶ峰(現在の稲荷山)に稲荷神を祀ったことが起源という。

Img_0254  千本鳥居はまだまだ続くが、実に一万もの鳥居があるという。寄進された鳥居は、10年から20年で朽ちてしまい、新しいものと取り替えられる。また、補修でペンキぬりたてのものがあり、少々注意が必要である。

 大社の本殿は、応仁の乱により焼失したものが1499年に再建されたもので、重要文化財指定を受けている。この後1871年に官幣大社の指定を受け、今日の伏見稲荷大社となった。

Img_0271 開けたところに出ると急な階段が続く。隣には社というか祠というか、そういったものが並んでいる。この中に一つだけ狛犬が置かれていたが、深い謂れのあるものか、はたまた不信者の不心得にて置かれたものか、小生の浅学を自戒しなければならない、この狛犬についてもご存知のかたがいらしたら、御教授いただければ幸いである。何となれ専門は軍備管理と安全保障、如何に裾野分野を広げようとも、京都文化に博学といえる知識を持ち合わせることは如何ともし難く、読者諸兄の博識に頼りたいところである。他方、京都を観光される方には、狛犬を探すのも一興であろう。

Img_0273  根上り松という松を越え、階段を登ったところで、こだま池という池に出た。時間の関係もあり、ここにて参拝を終えることとした。

 さて、伏見稲荷大社となった経緯は前述したが、官幣大社としての時代は、第二次世界大戦の日本敗戦により転換の時期を迎えることとなり、戦後はいわゆる神社本庁とは独立した宗教法人として今日の「伏見稲荷大社」となっており、1300年近い歴史と共に京都を見守っている。

Img_0279  こだま池のところには茶屋があり、また自販機も、お手洗いもある。

 また、社の中では蝋燭が煌々と光を湛え、お稲荷さんを照らしている。この伏見稲荷大社は、全国四万ものお稲荷さんの総本山といわれるだけあり、そこここにお稲荷さんが祀られ、個々に御利益があるという。更に足を進めれば、市街を一望できる場所があるということだが、時間となれば致し方ない。

Img_0281  お稲荷さんとはいえ、中々参道や鳥居のなかで狐と出会うことは少ないが、小生が展開した際には、鳥居の間からネコさんが現れた。夫婦か、親子か、お友達か、こればかりは何となれ判らないが、山も奥へ進んだところでネコと会うとは、もしかしたらば他にもキツネや、若しかしたらタヌキも出てくるのではないかと思わせるところである。このネコさん達、人に慣れているのか小生の足元を通り過ぎ、そのまま鳥居の奥に消えていった。

Img_0287  実に一万本もの鳥居が並ぶ千本鳥居であるが、この鳥居の寄進という文化は江戸時代より始まったとの事で、天下の台所大阪と朝廷の都である京都からの寄進が多かったのだろうが、今日では北海道から沖縄までの名前が書かれていた。次回は、眺望良好なところまでの登頂を目指そうと心に決め、帰路に着いた。

 HARUNA

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