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宇都宮駐屯地創立66周年記念行事(2016-04-03) EOS-7Dmark2撮影速報

2016-04-05 23:44:05 | 陸上自衛隊 駐屯地祭
■宇都宮駐屯地祭2016
 日曜日、栃木県の宇都宮駐屯地創設66周年記念行事へ行ってまいりました。

 89式小銃のバーチカルグリップ追加型を構える普通科隊員、フラッシュライト等も追加されておりレイルシステムを施しているのでしょうか。宇都宮駐屯地は栃木県宇都宮市にあって陸上自衛隊の精鋭、中央即応連隊と第12特科隊が駐屯しており、栃木県の防衛警備及び災害派遣に備えると共に中央即応連隊は日本全土への危機対応即応部隊として、更に全世界への国際人道任務や邦人救出を任務としています。

 宇都宮駐屯地、特科隊と普通科部隊の駐屯地です。駐屯地司令は第12特科隊長が務めますが、例年四月上旬は駒門駐屯地創設記念行事が行われており、この日も重なっていました。駒門駐屯地は第1戦車大隊に第1機甲教育隊と戦車部隊の駐屯地、という看板ですが宇都宮は普通科部隊の駐屯地、普通科職種はあらゆる地形と気象を克服し行動する、とされている通り、小銃を筆頭とした携帯火器を中心に様々な任務へ対応する、というもの。

 中央即応連隊の駐屯地である宇都宮駐屯地では、訓練展示に戦車が参加せず、徹頭徹尾普通科部隊の近接戦闘能力を展示するという、戦車は参加しないものの非常に見応えといいますか、普通科部隊の迫力を肌で感じる事が出来る行事と聞いていましたが、延々と89式小銃の一斉射撃を行いつつ攻撃前進、陸上戦闘の本質は土地の収奪にあり、戦車火砲航空機等を用いつつ最後はわが国土の一端を占有する敵勢力を陣地から引き摺りだし、銃口銃剣の強制力を以て敵に白旗を上げさせる、という実態を突き付ける展示となっていました。

 栃木県には宇都宮駐屯地から数kmの距離に北宇都宮駐屯地が所在し、航空部隊駐屯地として航空学校宇都宮校と第12ヘリコプター隊第1飛行隊が駐屯しています。宇都宮駐屯地祭にも、祝賀飛行としてヘリコプターの編隊飛行が行われたほか、訓練展示へもUH-60JA多用途ヘリコプターが参加しました。訓練展示では仮設敵が装甲トラックに重機関銃を装備する所謂テクニカルを投入、UH-60JAのドアガンと激しく戦闘を展開しています。

 輸送防護車、豪州製ブッシュマスター耐爆車両、陸上自衛隊が邦人救出用に導入し中央即応連隊へ導入した4両を集中配備した最新装備です、今回の宇都宮駐屯地祭ではこの車両が初公開されるとの考えられ、注目を集めていました。中央即応連隊は自衛隊の海外派遣などでの先遣隊を果たす部隊でもあり、例えば暴動時に犠牲を伴わず遅滞行動を強いる、南アフリカ製鉄条網急速展開車両等も過去に展示されたことでも知られる。

 中央即応連隊は併せて陸上自衛隊でも数少ない完全装甲化部隊となっています。今年度の宇都宮駐屯地祭では軽装甲機動車が正面に出されての展示となっていましたが、防弾型高機動車等様々な特殊装備を有します、また、隊員の大半が9mm拳銃の訓練を受けており、小銃を含め射撃を重視しているとの話に合致した展示を見せてくれました。他方、軽装甲機動車から01式軽対戦車誘導弾を抱えての観閲行進など、対戦車能力を有している点等も分かり、他の部隊とは異なる普通科部隊の様子を見る事が出来ました。

北大路機関:はるな くらま
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