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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

9.11アメリカ本土同時多発テロから23年-台湾海峡とウクライナに続く世界の混沌分岐点の原点

2024-09-11 07:00:37 | 国際・政治
■鎮魂9.11
 本日はアメリカと世界にとり鎮魂の祈りの日です。あの日から大きく転換すると共にあの日を起点に大きう運命のかわった最中での方々への鎮魂の願いも込めて。

 本日でアメリカ同時多発テロから23年となります。世界貿易センタービルはアメリカ映画などで幾度も描かれ、ニューヨークの象徴的な風景となると共に、昨今のCGを多用した映画では市街地の情景を省くところも多く、文化的に見れば、あの高層ビルがもうないのだ、と考えますと、時代を感じると共に、もう23年なのか、という驚きもあります。

 インド洋対テロ給油支援、海上自衛隊は先ず第一次は県として護衛艦くらま主体の補給艦部隊を、続いて護衛艦はるな主体の補給艦部隊を派遣、これにより日本の安全保障環境は本土決戦主義から国際公序維持へのステイクホルダーとして変革の端緒を歩み、危機管理を神学論争から現実主義へと転換させる入口に至りました。ただしかし、なのですが。

 中東からのアメリカ影響力を排除する事を狙い行われたテロ組織アルカイダにより行われた同時多発テロ、その後の情勢変化もあり中東からは米軍基地の多くが撤収した事でシリアにはロシア軍が展開し、ISILイスラミックステイトの武装勢力が拠点化、結果的にミクロ的問題とマクロ的問題を同一視したことは現代の中東と世界の混乱に拍車をかけました。

 アメリカはあの同時多発テロを契機としてテロとの戦いを宣言、有志連合を組みアフガニスタンとイラクのテロ勢力掃討に乗り出しました、社会主義革命を経て建国されたイラクとイスラム原理主義の関係をどう受け止めたのかが、当時のアメリカの政策決定には疑問符は残るのですが、戦車から耐爆車両へ、駆逐艦から沿海域戦闘艦へ、戦力転換が進んだ。

 テロとの戦いが20年にもわたり継続されると共に、アメリカと有志連合をくん国々の多くは軍事機構を対テロ任務へ転換させてゆき、2010年代に気付けば沿海域戦闘艦は十数年で近代化度合いも規模もけた違いに増強された中国海軍の駆逐艦に対抗出来ず、2020年代に気付けば対テロ用装備は戦車を中心としたロシアのウクライナ侵攻に打つ手なしという。

 世界の混沌たる状況、その転換点は間違いなく2001年9月11日のあの瞬間、世界貿易センタービルと国防総省に乗客もろともハイジャック機が体当たり加えたあの瞬間です。その影響は、アメリカのポテンシャルに影響するとともに、今日の台湾海峡や南シナ海の緊張とウクライナでの戦争に続いている、23年目の今日、改めて鎮魂の日としたいものです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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