北大路機関

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新砕氷艦しらせ就役(AGB-5003 SHIRASE) 舞鶴から横須賀へ出航

2009-05-20 23:03:36 | 先端軍事テクノロジー

◆しらせ、自衛艦旗授与

 本日、海上自衛隊の新砕氷艦しらせ、が自衛艦旗の授与をうけ、自衛艦として就役した。その様子を舞鶴にて撮影することができたので、速報というかたちでお伝えしたい

Img_2700  新砕氷艦しらせ。満載排水量22000㌧と、海上自衛隊有数の大型艦は、ユニバーサル造船舞鶴工場にて本日1200時、海上自衛隊に引き渡された。旧しらせ、と同じく1.5㍍の連続破氷能力を有し、堅固な氷塊に遭遇することを想定し、艦首付近に補助散水装置を搭載していることが特筆され、ファンネルも一本から二本へと改められたのが外見上の大きな特色だ。

Img_2212_1  式典とは直接関係なかったようだが、MCH-101掃海輸送ヘリコプターが舞鶴航空基地を拠点として飛行訓練を実施していた。このMCH-101の輸送型であるCH-101が、新しらせ、の搭載機として2機、運用される。アグスタウエストランドによる設計の機体を川崎重工がライセンス生産した機体だ。

Img_2630  元ヘリコプター搭載護衛艦はるな、の隣を横須賀に向けて出港する、しらせ。公試の時とは異なり、自衛艦旗を掲げての威風堂々の出航だ。30000馬力のディーゼルエンジンが力強く砕氷艦を前へ推し進める、最高速力は19ノット。砕氷艦特有の、氷を砕くべく屈折した艦首のラインに注目。

Img_2543  上空には二機の報道ヘリが旋回を続けていた。イージス艦による弾道ミサイル防衛対処、海上自衛隊固定翼哨戒機部隊のソマリア沖海賊対策事案への派遣など、海上自衛隊が注目されるニュースが増えている。しらせ就役も、その一つだ。しらせ、には南極観測支援に加え、大規模災害時での病院船や、緊急人道支援任務に際しての輸送能力も期待される。

Img_2670  元ヘリコプター搭載護衛艦はるな。いまにも動き出しそうなこの様子。除籍されたとはいえ、力強い艦容は些かも衰えず、舞鶴の門扉を護るように、その姿は健在だ。最後になりましたが、現地で、御世話になりました 様、ありがとうございました。車両など乗せていただき本当に良い写真を撮ることができました。

HARUNA

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コメント (5)
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