井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

枝垂れる樹木いろいろ

2011年08月31日 | 日記
樹木の枝は本来上向きに伸びる。真上でなくても、とにかく上を志向するものだが、多くの枝を下垂させる樹木がある。「枝垂れ(しだれ)○○」と呼ばれる。



シダレヤナギです。ヤナギ科ヤナギ属。
古くから街路樹・庭園樹として使われ、「ヤナギ」といえば「シダレヤナギ」をさすと言われるぐらいである。
枝垂れるのは「風への抵抗性」というか、強風の被害を避ける意味あいがあるという。「柳に風」というアレである。
シダレヤナギの葉は、葉柄が捩じれてすべての葉の表面が外側にむく。



シダレザクラです。バラ科サクラ属。
シダレヤナギは独立した種であるが、シダレザクラはエドヒガンの1品種であるという。1品種ではあるが、園芸的には更に細かく品種が作られている。品種改良に際、「枝垂れ」の性質は「劣性遺伝」であるため、「枝垂れ」種の誕生は少ない。
通常の樹木は、枝を機械的に支持する組織を持つものだが、そういう組織の発達が弱いものが枝垂れになるという。



シダレカツラです。カツラ科カツラ属。
枝垂れ種のトップはシダレヤナギで、2番手がシダレザクラ。他に枝垂れる樹木として、「北海道・樹木図鑑」にはカツラ、カンバ、カラマツなどが挙げられている。
「枝垂れ」を愛でる傾向もあって、シダレカツラやシダレカンバなどが公園などに植えられる。
シダレカツラで有名なのは、岩手県・竜源寺のもので、観光資源にもなっている。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アイヌが「小さいイラクサ」... | トップ | イネ科の変わり者ケチジミザサ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事