井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

アイヌが「小さいイラクサ」と呼ぶムカゴイラクサ

2011年08月30日 | 日記
ムカゴイラクサはエゾイラクサより草丈が低いので、アイヌは「小さいイラクサ」と呼ぶ。



ムカゴイラクサです。イラクサ科ムカゴイラクサ属。
ムカゴイラクサ属はイラクサ属と共に刺毛をもつグループで、触れれば痛痒くなるのは一緒である。
イラクサのことを「蕁麻(じんま)」といい、アレルギー性発疹のことを「蕁麻疹」と呼ぶのもその辺からだという。



ムカゴイラクサのムカゴです。
イラクサ属の葉が対生であるのに対して、ムカゴイラクサ属の葉は互生である。
茎頂部に雌花序がつき、その下に雄花序がつくのはイラクサ属と同じだが、雌しべの柱頭の形は、イラクサ属が毛筆状であるのに対して、ムカゴイラクサ属では線状となる。
イラクサ属とムカゴイラクサ属の違いはいろいろあるが、一番はっきりした違いはムカゴのつく、つかないである。



ムカゴイラクサのムカゴとその断面です。
オニユリのムカゴは「球根」を小さくしたか形で、これを「鱗芽」という。ムカゴイラクサのムカゴは芋状で「肉芽」と呼ばれる。同じムカゴで働きも同じだが様子が少し違う。ヤマノイモのムカゴは、ムカゴイラクサ・タイプである。
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1 コメント

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ムカゴイラクサはどこに? (レオ父)
2012-10-04 01:27:57
お世話になっております。手稲さと川探検隊の鈴木でした。
「イラクサから繊維を取る」というのを、葛布を作っている仲間とやってみようと思っています。アカソやエゾイラクサは見つけたのですが、ムカゴイラクサもやってみたいと考えていますが、なかなか見つけられずにいます。
差し支えなければ、どの辺りに生えているかおしえていただけないでしょうか?
よろしくお願いします。
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