ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『82年生まれ、キム・ジヨン』『こころの旅』

2020-03-30 22:49:09 | 
 志村けんさんが亡くなる。背後に危険が迫る志村さんに「志村、後ろ、後ろ!」とテレビの前で叫んでいたが、今度は志村さんが私たちに「後ろ、後ろ」とコロナの危険性を知らせてくれているような気がする。

『82年生まれ、キム・ジヨン』チョ・ナムジュ 斎藤真理子訳 筑摩書房
 ある日突然、自分の母親や友人の人格が憑依したかのようなキム・ジヨン。誕生から学生時代、受験、就職、結婚、育児…彼女の人生を克明に振り返る中で、女性の人生に立ちはだかるものが浮かびあがる。女性が人生で出会う困難、差別を描き、絶大な共感から社会現象を巻き起こした話題作!
 この本を読んだ友達が「韓国って大変ねえ。いまだこんな差別があるのね」と感想を言っていて、私は驚いた。「えっ、こんなこと今の日本にもいっぱいあるやん!韓国も日本も同じやん」私は、この本の主人公に共感した。本を読んでルサンチマン爆発しそうだった。これは、日本の女性は皆経験していることだよ!まあ、少しはましになってきているけれども。

『こころの旅』 神谷美恵子 みすず書房 (神谷美恵子著作集3)
 生命の芽生えから人生の終章まで、ひとのこころの歩みを、その一歩一歩をたしかめるように、丁寧にたどっていく。人生への愛情と洞察にみちた静かな言葉の数々。
 PHP「いいことを引き寄せる人」で三田寛子さんが悩み多き十代の頃ボロボロになるまでよく読んだ本と書いてあったので興味を持った。が、私には手強かった。結構、読むのが大変だった。(頭の中身がばれてしまうが・・・)
 ライフステージごとに、様々な金言がちりばめられている。子育て期にこの本と出合いたかった。でも、これから病をえたとき、老年期には、この本は私の指針になるだろう。
「こころは、人の生を支え励ますものにもなれば、生命を毒し萎びさせるものになりうる。前者の場合にはこころによろこびが生まれ、後者では悲しみ、怒り、うらみなどを生じる」愛し愛され、あそび、美しいものに接し、学び、考え、生み出す。こうしたこころのよろこびを大切にしていきたいと思った。
 
コメント
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