ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

吉例顔見世興行 夜の部

2015-12-06 14:56:02 | 歌舞伎
吉例顔見世興行 平成27年11月30日~12月26日 南座
昨日、顔見世の夜の部に行ってきました。

●信州川中島合戦 輝虎配膳
 長尾輝虎(上杉謙信)は、山本勘助を軍師に迎えたいと思い、勘助の妹の唐衣の夫である直江山城守に命じて勘助の母越路と妻お勝を館に迎えた。しかし、勘助は既に武田信玄に仕える身である。越路は息子に義を貫かせるため、あえて輝虎が備える膳を足蹴にするなど無礼を働く。怒った輝虎は刀を手にかけるが、お勝が琴を手に不自由な口で無礼を詫びて危機を逃れるのであった。
 越路を演じる片岡秀太郎さんが、貫禄を見せ、圧巻です。お勝の中村時蔵さんは、琴を実際に弾きながら、不自由な口で必死に言うところが、すばらしいです。

●口上
 幕の向こうから笑い声や役者さんに話しかける「お待たせしました」の声がします。
そして、幕が引かれるとなんと豪華なこと。仁左衛門さん、橋之助さん、愛之助さん、海老蔵さんとスターがズラリ。
 海老蔵さんが「今日(12/5)は勘三郎さんの命日」と言われ、勘三郎さんがいらっしゃったら、さぞお喜びだったという話をされ、亡くなってもう3年もたつのかと思いました。片岡我當さんが、お体が大変そうでしたが、お祝いということで列座されていました。
 それにしても、鴈治郎さんのおうちは幸せなこと。お父さんの藤十郎さん、子どもの壱太郎さん、弟の扇雀さんと皆さんがご健康でご活躍ですもの。

●土屋主税
 俳諧師其角の家に弟子の赤穂浪士大高源吾が別れの挨拶にくる。源吾が西国の大名へ仕官するというのを聞き、居合わせた落合其月は、主君の敵討ちを忘れたと罵倒する。
土屋主税は、其角より大高源吾の話を聞き、源吾の句から討ち入りの暗示を読み解く。折から、土屋邸の隣家吉良邸より刀を交える音がする。やがて、討ち入りを果たした源吾が現われ、事の次第を語る。
 源吾を演じる仁左衛門さんは、本当に登場するだけで場が華やかになります。下駄の先に雪がつき、傘を閉じると雪がばさりと落ちる、この登場シーンがなんと絵になることでしょう。
 土屋主税の鴈治郎さんの演技には、ウルッとしてしまいました。

●勧進帳
 加賀の安宅の関では、富樫左衛門らが義経を捕らえようと警護している。そこへ強力に身をやつした義経と山伏姿の弁慶一行がやってくる。東大寺の建立のための勧進を行う山伏と名乗るが、通過は許されない。弁慶は、富樫の求めに応じ、巻物を勧進帳と言って読み、富樫の質問にも弁舌さわやかに答える。富樫は疑念を解き、通行を許可するが・・・。
 富樫の太刀持ちの市川福之助くんという子役がかわいいです。刀をずっと捧げもっている手が疲れてきたのか時間と共に少し下がるのもご愛嬌です。
 弁慶の海老蔵さんの目力はすごいです。とにかく、迫力があります。
 愛之助さんの富樫は、爽やかです。
 義経役の壱太郎さん。笠からのぞく顔は、色っぽく、はかなげです。でも、小顔でかつらと合わないからでしょうか。額にかつらの筋が見えているのが気になって、残念でした。

 お友達が用意してくれた祇園MIKUNIの洋食弁当も美味しく(マッシュポテトとハンバーグが絶品でした。小菓子が美味しくてビックリしました)、いいお芝居を見て、幸せな一日でありました。

コメント (2)
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