おぐち自給農園、2反百姓の日記

-都市の貧困と農村の貧しさをつなぐ、「生き方」としての有機農業を目指して-

新しい研究会の事務局を引き受ける。

2011年02月08日 18時34分04秒 | 有機農業
 非常に内容の濃い南会津での研究会から戻りました。1泊2日で、1日目は南会津町における有機農業の取り組みと広がりについての研究会。化学物質過敏症の方の行動から、それを町長が受け入れ、そして今、衣食住、町丸ごとオーガニック化が進んでいます。

 当事者の方々の話が聞けましたが、町長や栄養士さん、そして化学物質過敏症を背負いながら居場所を求め、南会津に移住し、あらかい健康キャンプ村(化学物質過敏症の方々の避難地)の長をつとめている方、それを支える有機農家さん、みな力強い方々ばかりで、圧倒されました。

 今回初めて化学物質過敏症の話を聞き、その現状に愕然としてしまいましたが、誰でも症状を発症する可能性は十分にあること、それへの理解がほとんど進んでいないこと、有害物質まみれの社会であること、など改めて安心な暮らしとは何ぞやと考えさせられました。僕も視野が狭かったなぁと反省です。有吉佐和子さんが書いた『複合汚染』はもう古典とも言える本ですが、古くて新しい問題提起をしている本だと改めて実感。

 1日目の夜から2日目にかけて、有機農業技術原論第1回研究会。僕は記録係として読んでいただき、有機農業運動をつくって、今も第1線で活動している諸先輩方の、しかもとにかくレベルの高い議論。自然科学系ではないのですが、話もわかりやすく、大方理解ができました。

 とくに明峰哲夫先生の問題提起は実に明快で、感動すらしました。ぜひ『有機農業の技術と考え方』を読んでください。明峰先生の本も読み返そう。

 この研究会の事務局を引き受けることになり、こんな若造のぺーぺーですが、微力ながらお役にたてればと思っています。北海道、興農ファームの本田さんからも激励をいただき、本当うれしい限りです。僕にとっても良い経験になりそうです。