岩手山麓景観形成重点地域を守ろう ★『イーハトーブ通信』

野生サクラソウ大群落を潰し岩手山麓の環境を破壊してきた旧町政。産廃問題に端を発した岩手山麓『誘致公害』の記録

5月24日、サクラソウなどの移植実行

2007年05月27日 | 世話人会発行「イーハトーブ通信」を読む
5月24日、雫石町と企業は移植を強行 

◎昨日(24日)、工場予定地(今はまだ町有地)の2本の沢沿いに多数生息したサクラソウと、トンボソウの一部(他の希少種の一部も)が、移植されてしまいました。 あまりに無残な移植の仕方でした。これが彼らのいう「保全対策」。


◎(原木置き場にいた企業担当者の話によれば)
移植に立ち会ったのは役場商工観光課長、NS環境、川井林業から3名の5名。

移植地は、2本の沢それぞれの伐採していない樹林のなかの下流部流域。
道路側の沢の下流部は日差しも暗く、水辺ではあるものの適地といえるか疑問

道路側の沢沿いなど特に、たくさん出ていた若い葉っぱの部分は、すっかり踏み潰され、“花が咲いていてインパクトがある株だけ移植”という状態です。

目視確認されていた概数のごく一部が移植された模様。
残りのまだ芽が出てきたばかりのものや花が開いていないものは、相当数潰されるかかく乱された状態。

地下で生きている根や、発芽している若葉は、潰されて無残な姿。
(絶滅危惧種保全は、種子や発芽状態のものも含めて責務があるとのことですが。)

◎当会の願いは、(22日付町長宛の申し入れ書) 
『せめて、ヒンジモ生育地周辺の保全区から西側の沢部分は保護区として町が管理する「希少植物保護地域」として残し、川井林業に賃貸せずに、町の学術的財産として残(遺す)してほしい』というものでしたが…。

詳細と経緯は追ってお知らせします。取り急ぎ。

参考:
岩手日報 <<生物の多様性保全 日本の「里山」モデルに
         中央環境審 「21世紀戦略」案>>
http://www.iwate-np.co.jp/newspack/cgi-bin/newspack_s.cgi?s_science_l+CN2007052501000328_1

 <(略)戦略は「里山」をキーワードにした生物多様性の保全などが柱。
   日本が2010年に誘致を表明している生物多様性条約の締結国会議に
   向け、健全で豊かな自然環境保全のため、日本人が自然を利用しながら
   共生してきた「里地里山」の考え方を生かした日本型モデルを世界に発信
   する「SATOYAMAイニシアチブ」の実施を提案した。(略)>

雫石町が率先して「里山保全」を目指してほしいと痛切に思います。

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2 コメント

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ひどい・・・・・・ (うさ)
2007-05-28 09:28:13
悲しくなります。新聞で工場用地と生態系(正確ではないですが)について投稿が載っていたのを読んで、もうちょっと自然に目を向ける雫石町さんかと思っていただけにひどすぎます。これだけ工事を急ぐにはわけがあるんでしょうね。いやな予感がします。
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工事を急ぐわけとは (発行人)
2007-05-31 20:52:00
そのわけとは、
担当課長が言うには、10月には工場操業開始しないと会社がつぶれる、とのこと。
多量の原木を買ってしまって置き場がない、といっては原木置き場を先行賃貸。
会社がつぶれるのは、見通しが甘いせいであって、雫石町の責任ではない、といえば、
いや、そうはいかない、と。

二年前、小岩井農場隣接地に産業廃棄物焼却炉が計画されたときも、「これが建たなければ会社は潰れる」と同じせりふをその企業重役は言いましたっけ。

産廃問題では、ある経験者からこういうアドバイスを受けました。
『りんご一個でもその企業からもらっていれば、背中からピストル突きつけられているようなものだ。言いなりになってしまう。』


うささん、どうぞ度々ご訪問ください。
ここを通りながら、重機でつぶされてゆく運命の気象植物たちの声なき声を聞いてやってください。
これからも宜しくお願いします。
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