岩手山麓景観形成重点地域を守ろう ★『イーハトーブ通信』

野生サクラソウ大群落を潰し岩手山麓の環境を破壊してきた旧町政。産廃問題に端を発した岩手山麓『誘致公害』の記録

物事の道理

2006年08月28日 | 世話人会発行「イーハトーブ通信」を読む
会社には会社の企業理念があり、
お店には店のポリシーがあります。
町の運営も同じではないでしょうか。
建前と本音が違っていると、必ずほころびが生じます。
町のリーダーであるはずの町長の最大の仕事は、
町民の健康で安全な暮らしを守ること。
企業誘致はいけないことではありませんが、
町の最大の資産である自然と調和するものでなければなりません。
その作業を怠れば、後世に悔いをのこすことになるでしょう。
そのための検証を、なによりも先に行うことが肝要のはずです。

町のリーダーとしてのセンスと資質が問われています。

「イーハトーブ雫石を守る会」は、
次のような要望質問書を町に出していました。

  ~~~~~~~~~~~~~~~~~~

     <<要  望  書>> 
   2006年7月20日(回答期限8月20日)
(町有地への「LVL工場」建設計画に関する情報入手と提供について)
  LVL=単板積層材(いわゆるベニヤ板の厚いもの2.4cm位)


雫石町長 中屋敷 十 殿

 当会は、昨年行った小岩井農場隣接地産業廃棄物溶融炉建設反対の
署名活動以来、周辺の町有地利活用についても大きな関心を寄せて参りました。

この度の工場誘致に関して、就労者を含めた周辺住民の生活上の安全策と生態系への負荷軽減策、及びアセス判定内容との整合性等、景観影響に関して、
前交渉段階で把握し点検する必要を強く感じております。

当会では、町内における安定した雇用の確保と林業の活性化は重要な施策と捉えておりますが、計画の決定以前に、生活および自然環境保全上から計画内容の整合性を確認し、問題あれば事前に是正させることが、真の雇用確保及び林業活性化の面からも重要なことと考えています。

町有地へ工場を建設するという計画を検討するに当たっては、根本的な前提として考慮しなければならないことがあります。

近隣に化学物質過敏症家族も居住し、長山街道、ペンションアベニュー等の観光施設への影響、地場産農産物の農業用水への影響、国の名勝指定地を結ぶ景観上の問題など、多岐に亘る問題の懸念を取り除くことが、必要不可欠です。

付きましては、第1段階として下記の項目について、雫石町として建設計画事業
者に対し回答を求め、情報提供していただきたく、ここに要望致します。

以下、11項目の質問項目
排煙・排水・化学物質の放散・光害・低周波等公害・トラック通行量・排出産業廃棄物・昨年県知事から示された環境アセスメント判定内容との整合性など※

※排煙の問題・希少動植物への影響・観光地帯・宮沢賢治風景の名勝地指定などによる地域一帯の影響性

10月町長選挙・対立候補予定者出る

2006年08月12日 | 世話人会発行「イーハトーブ通信」を読む
皆様  (2006.8.10) 臨時号です。

今朝の岩手日報に、雫石町長選挙に現職町長のほかに立候補者が出る
というニュースが出ました。
電話、、、FAX、直接訪ねて下さったかた・・・皆さん、気にしてくださっていて
ありがとうございました。

イーハトーブ通信は北海道から関東地方までの方々が受信していますので、
概要を新聞から概略を記載します。(岩手日報ウェブには掲載されておらず)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 深谷政光氏(ふかやまさみつ)(62歳)

 元雫石スキー場支配人
 早大卒・花巻南高(現東高)教諭を経て、72年に旧国土計画入社
 1979年雫石スキー場支配人となり、93年の世界アルペンスキー大会の
 運営・98年新潟県妙高杉の原スキー場支配人~06年 秋田県男鹿水族館
 社長(退任届け済み)。岩手県八幡平市松尾出身

 「観光に20年携わった経験を生かして町を活気づけたい。こどもから
 高齢者まで一人一人に・スポーツを奨励し、健康で豊かな町づくりを目指す。
 情報開示を徹底し、住民の目線で行政サービスを提供したい。」と語る。

 今後、各地でミニ集会などを開いて草の根選挙を展開。
 政党への支援要請は行わないが、町内の民主党系勢力の支援を受けると
 みられる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(以下、私見)

対抗馬が出なく、現職無投票再選になることは実によろしくない、と
胃が痛くなる思いでしたので、まずは「選挙」になることは良かったと。。

通信受信者のなかでも、捉え方はさまざまおありかと思いますが、
当守る会は政治団体ではありませんので、会としては動くことはありません。
私たちの会は、どなたが首長になろうと、環境、安全面で住民の声に答えない町政に対しては、その時々で是々非々で望むだけのこと。
20日までの町からのLVL工場の安全対策基礎データ開示の要望書に対する回答を待って、一度世話人会を月内に開きたいと思っております。
この回答が、またもや抽象的で県が許認可云々・・といった回答であるなら、
町、岩手県と企業に対して、        
「町民の知る権利を拒否して進める企業誘致」に対する行動を起こさざるを得ないでしょう。
       
この秋の我が町の町長選挙では、この町の自然環境をどう守ってゆこうとしているのか、首長のセンスと能力とが試されるでしょう。
そして、町民の民度も。
ではでは皆様、元気に残暑を乗り切りましょうね。

LVL合板工場の町有地への誘致は、過程のどこで町民が知ることができるのですか?

2006年08月08日 | 世話人会発行「イーハトーブ通信」を読む
この切実な訴え(質問)に、真摯に応えるのが、
自治体首長(町長)の役目です。

<傍聴拒否に対する質問の回答について化学物質過敏症家族町民からの<<再質問>>

雫石町役場 経営推進課 御中

 先日は、わざわざこちらまで足を運んでいただき、また「雫石町環境保全等用地土地利用計画策定委員会」の傍聴を拒否された件についての私の質問に8月1日付で回答をいただきましたが、不明な点が多々ありましたので、改めて質問いたします。

 私が質問したのは以下の4点でした。
1. 同委員会を非公開とする決定権はどこにあるのですか。
2. 当日、同委員会の傍聴希望者を退室させることを指示または決定を行った
  責任者はどなたですか。
3.そもそも公開で行われる委員会を非公開と伝え退室させたのはなぜですか。
4.同委員会の設置要綱では原則公開となっていると聞いていますが、
  非公開としなければならないような理由が何かあったのですか。

 頂いた回答は質問の項目ごとに整理されていませんが、
質問1の回答は、公開・非公開の決定権は委員会にある。
質問2の回答は.退席を指示した責任者は経営推進課課長である。
と理解しました。
 しかし、それ以外のことについては分りませんでした。また、今回の回答を読んでさらに出てきた疑問も含め、以下の7点についてお答え願います。


Q1:7月26日の「雫石町環境保全等用地土地利用計画策定委員会」を非公開にするという方向について、経営推進課長は町長から同意(指示・黙認を含む)を得ていたのですか。
得ていたのか得ていなかったのか明確にお答えください。

Q2:非公開と出来る場合というのは、「非開示情報が明らかになる場合」と「正当
な理由がある場合」とのことですが、「非開示情報」に当たるものは具体的にどのような場合なのか、それを定めている法令等があればその条文を提示してください。
 また、「正当な理由」とは、どのような場合をさすのか、具体的な事例を挙げて説明してください。そして、今回の委員会で審議された内容のどの部分がそれに当たり、公開することでどんな問題が生じると判断したのか教えて下さい。(これは、実際には公開で審議されている事ですし、判断した時点での認識、即ち事実を聞いているのですから、明確にお答えください)。

Q3「当日は開発行為の事前協議の内容が含まれていた」とありますが、
事前協議とは、誰と誰の間の協議ですか。またその目的・協議の対象となる事柄を教えて下さい。事前協議の終了によって何が確定するのですか。

Q4「県に対して本申請をする前段階であり」とありますが、誰が県に対して、何を
本申請するのですか。

Q5「まだ内容が伴わない」とありますが、内容とはどのような事項をさしているの
か、「内容が伴わない」とはどういう状態で、それがどうなれば「内容が伴った」という事になるのですか。

Q6「事前協議の段階で内容が伴わない」状態で、どのような情報・資料をもとに、
工場建設予定地の13haを同委員会の審議の対象から外すことを同委員会で検討したのですか。これは、父が傍聴できれば知ることの出来た情報ですので、その情報・資料そのものをお示し下さい。

Q7今回の合板工場の場合、最終的に誘致が決定されるまでのプロセス(どのような手続きが必要なのか)と工場建設の許可が下りるまでのプロセスをフローチャートで、分りやすく説明してください。
その際、現在その過程のどこまで進んでいるのか、その過程のどこで私たち住民が計画の内容を知り、またそれに対して意見を表明できるのか、明記して下さい。

 質問は以上です。
★回答は、各項目別に明確に文書で、8月11日(金)までに(お盆前に)お願しま
す。
 
 先日、足を運んでいただきました時にも話しましたが、課長さんもご存知のよう
に、私たちはここでしか生きていく事が出来ません。
今でも、南風で道路から車の排気ガスが家屋に流入してくれば、この暑い夏でさえ、窓を閉めきらなければ暮らせない状態です。十分な検討もなく合板工場が建設され、子どもたちが普通に呼吸できる空気までなくしてしまってからでは遅いのです。
これは生存権に関わる問題です。
ですから、どのような工場が誘致されよとしているのか知りたいと思うのは当然で、環境保全や安全の面で問題があれば、意見を述べる機会がなければ困るし、町民の健康や安全を預かる行政として、私たちの不安に誠実に耳を傾け対応して欲しいのです。
主旨をご理解いただき、誠意ある回答を望みます。
           
        以上  (8月7日付雫石町役場あて送信メール)

我が町の「情報公開度」・町民の安全は守れるか

2006年08月08日 | 世話人会発行「イーハトーブ通信」を読む
銀河の森「地域環境保全等用地利活用委員会」   
工場用地は13ヘクタール!それは「会社が選んだ」と、町長の釈明??
環境アセス判定内容との整合性などは重要だが、という意見もありましたが、
結果としては
おしなべて委員は「林業工場さんせい」。または、触れずじまい。
環境への影響度合いがはっきりしないうちは賛成も反対もいえないと言ったのは私1名でした。決め方の道理も間違っているのに!です。どなたもそこに異議を唱える委員はいない。。。これが現実です。


◎最初に委員長が(打ち合わせの上で)この委員会を公開とするか非公開とするか、なんて提起があったので、私はびっくり!
要は、企業誘致の開発行為なので?詳しいことを言いたくても新聞社取材で流されては困る・・・という意味だったよう。

委員会要綱にも原則公開と書いてあるし、非公開はレッドデータ記載など
所在がわかることが審議される場合を除いては公開があたりまえ、と発言して、
(ほかの委員は非公開の意味がよくわからずにだれもなにもいわなかったので)、
それから待機していた取材記者1名が入室。

そうしたら、新聞記者だけでなく、CS患者家族のおじいちゃんが傍聴に来ていたのだということが家に帰ってからのメール連絡でわかりました。
なんと経営推進課長が「非公開だから出てください」と言って帰したんだそうです。(待機していてくださいとも言わずに、です。)

傍聴者希望者に謝るように、私は経営推進課長にはびっちりと抗議しました。
拒否された本人の娘さんのメールです。


 ◎先程、経営推進課の高橋課長さんが父に謝罪にきました。
「待っていただくようお話すればよかったのに、大変不快な思いをさせて、
失礼致しました」と。
父を退室させたのは?「私(課長)の判断だった」とのこと。
非公開にする理由はなに?
「企業とは事前協議の段階だったので・・・」とか何とか。
「県とも相談しながら・・・」??? 「許認可権は県にあるので・・・」
口頭で言われてもよくわからないので、いずれ文書で回答はいただく事に。

私から課長さんに言ったのは、

 私たちは化学物質過敏症の患者で、ここでしか暮らせない。
新聞報道によれば、町長さんはとても良い企業だから誘致したいと言って
いるようだが、私たちには規模もどんな化学物質を使うのかも何も情報が無い。
それで、少しでも知りたいと思って傍聴に行ったのに、追い返されては困る。
 私の知っている化学物質過敏症の患者さんで宮古に実家がある方がいるが、そこにはAベニヤという工場があり、そこからの排気ガスなどで空気の汚染
がひどく、実家に帰れないという話を聞いた。
そういう話が聞こえる一方で、今回の工場についての情報は何も聞こえて
こない。
工場予定地からここは600メートルくらいしか離れていない。
工場が建ってしまってから、排気ガスが流れてきて、やっぱり駄目だったでは私たちは生きていけない。
町と争いたいわけではない。
分らないから不安なので、イーハトーブ雫石を守る会から質問もでていると
思うが、キチンと答えて欲しい。必要な情報を住民に知らせて欲しい。

 これに加えて父からは、

沢上流の工場からの排水で河川が汚染され、下流の住民の中に「以前のように沢の水が使えなくなってしまった」という声がある。
工場からの被害がいつどんな形で現れるか分らない
(食品工場でさえこれですから、まして合板工場ではもっと慎重に検討されるべき)。
 だいたい、こんな感じで話しました。

==========================
経営推進課長からの謝罪回答ファックス
                          
先日は、委員会の傍聴に来られた際、私の不手際で退室をお願いいたしましたことにつきまして、深くお詫び申し上げます。
昨日、岡田様宅を訪問させていただき、当日の状況をご報告しながらお詫び申し上げましたが、ご質問にお答えいたします。
 雫石環境保全等用地土地利用計画策定委員会は、「非開示情報が明らかになる場合、その他正当な理由がある場合を除き公開とする」ことが定められておりますが、
●当日は開発行為の事前協議内容が含まれていたことから、今後、県に対して本申請する前の段階であり、まだ内容が伴わない状況でありました。
 
そのため、委員会の冒頭で「公開、非公開」の決定をしていただきましたが、私が、委員会の決定の前であるにも関わらず「しばらくお待ちください」の言葉もないまま退室をお願いしたことは、誠に不手際であり、岡田様には大変不快な思いをさせてしまいましたことに、重ねてお詫び申し上げます。
 今後、このようなことの無いよう心がけますので、よろしくお願い申し上げ、回答とさせていただきます。  (8月1日経営推進課長 )

====================================
(8月7日)Kさんから経営推進課あてのメール

先日、足を運んでいただきました時にも話しましたが、
課長さんもご存知のように、私たちはここでしか生きていく事が出来ません。
今でも、南風で道路から車の排気ガスが家屋に流入してくれば、
この暑い夏でさえ、窓を閉めきらなければ暮らせない状態です。
十分な検討もなく合板工場が建設され、子どもたちが普通に呼吸できる
空気までなくしてしまってからでは遅いのです。
これは生存権に関わる問題です。
ですから、どのような工場が誘致されよとしているのか知りたいと思うのは当然で、環境保全や安全の面で問題があれば、意見を述べる機会がなければ困るし、町民の健康や安全を預かる行政として、私たちの不安に誠実に耳を傾け対応して欲しいということです。
主旨をご理解いただき、誠意ある回答を望みます。

(質問内容は次号にて)
===============================

■「環境基本条例策定検討委員会」
結論として、町が提案しているような「単なる理念条例」ではなく、
「国や県条例だけではなく、町の独自の基準(業種、数値、協定、独自の環境影響評価(アセス)等)を定めることを、明記する条例にするべき」
ということになりました。
委員は全員が同意見でした。

また、再度(9月)委員会を開き、町長に出席してもらって、この町の環境を
どのような姿勢で守っていこうとしているのか、話を聴いてみることになりました。
9月議会上程という、あまりにも短絡的即席看板倒れ条例はひとまずですが回避された格好です。
この日の傍聴者は守る会メンバー3名。
昨日と同様に町側から、公開か、非公開とするか、を冒頭で提案、審議。
なんかへん・・・(>_<) ますますへん・・・(>_<)  変です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■雫石町の「情報公開」「情報の共有、提供」の度合い
 
 前に開示請求して、部分非開示となり、不服申し立てをしていた、
九十九沢最終処分場へ産廃を運んでくる予定の業者の住所、企業名は、
去る7月20日、正式に結果が出ました。
・県の開示と同様に、トン数だけは開示するが、業者名と住所は
 開示しないことが妥当である。。。。というものでした。
・「県で公開している以上の公開はできない」が理由。
・ばかばかしい審議内容でした。
 (弁護士・医師・岩手大助教授、県立大教授・NPO政策21理事長)
  みなさん、”あたまがいい”ということはどういうことかを
  さまざまな面で考えさせてくれました。)

  遠山の金さんがいればなあ・・・  ヾ(。。*)ノ    Sumire