岩手山麓景観形成重点地域を守ろう ★『イーハトーブ通信』

野生サクラソウ大群落を潰し岩手山麓の環境を破壊してきた旧町政。産廃問題に端を発した岩手山麓『誘致公害』の記録

薪ストーブ燃料には「化学物質は含んでいないこと」なのにボイラーは?

2008年03月21日 | 「しずくいし銀河の森」
一縷の灯火薪ストーブ燃料に「化学物質は含んでいないこと」と岩手県パンフに明記 
(写真は、雫石町が希少動植物生息地観光地と知っていながら誘致した大型工場建設中のようす。この奥に16m煙突が建つ。ここは岩手山麓田園景観形成区域。このアンバランスさをどのように処理するのかな?)                    
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●ちょっと速報:::雫石高校新卒業生就職率100%
  そのなかの、雫石町が(正確には町長が)誘致したこの工場は、林業就職人数は3名なのだそうです。(4名という情報もあります。)
(“若い人に人気がない”という巷の話は、本当だったんですねえ。
(ますます、誘致のメリット面で“あやしく”なりますね。)

産廃焼却炉施設計画の年に同じ町長が全面改訂した『工場等誘致条例』により、固定資産税は実質3年間町の収入には入らないし、土地はみせかけの不動産鑑定により超安値賃貸だし、水道料金収入も無断井戸掘削したためにずいぶんと減るだろうし、(でも、使わせないって言ってるので信用しましょう。)
多量の大型車輌の通行で町道補修は税金を使うし・・・
植林までのスパンを計画して「Co2ニュートラル」と言っているとは思えないし・・・
この会社のお膝元の村は林業では食っていけないと毎日新聞にでていたのに、雫石町まで来て大型工場を作るからには大きな甘いものがあるからなんでしょーねえ・・
(第3セクターの社長もしているのにどうして地元の村で貢献しないのかな??)

それでもって、自然景観と住んで良し訪れて良しの雫石町で、
ボイラーからの排水はお湯(40度未満)のまま沢に流すし、貯水槽を作ってお隣りの県営温水プールの配慮と同様に水温を下げてくれと要望書を出しても「流れていくうちに薄まるからダイジョーブ」と言って(企業ではなく自然環境を守るはずの条例を作ったばかりの役場“商工観光課担当者”回答)沢の生き物は死ぬだろうし、(バイカモ群落・底質に棲む川虫やカワセミという水辺の鳥など、イワナの遡上にも問題あり!!)
なのに、なのに!!・・・

 
誘致のメリットとは何だったのか。 代りに失おうとしているものの貴重さ、取り返せない宝の数々を、一体どれだけ挙げればいいのか・・。
いったい、誰のため?何のため?の誘致なんでしょう??
いまいちど、
“雇用100人も夢ではない”とか
“○○商社がバックについている”などと大風呂敷は広げずに、事実を挙げてもらいたい。ほんとうにそう思います。
一部の利益の為に、かけがえのない大切な宝を失おうとしている我が愛する町よ、どこへ行く?


☆閑話休題@@@@@@@@@@@@@@@

薪ストーブ燃料・ペレットに「化学物質は含んでいないこと」と岩手県パンフに明記    
2008年2月発行の、 『火のある暮らしを楽しむ』
        (副題:薪ストーブ・ペレットストーブ導入の手引き)
という一般家庭向けに岩手県が発行した18ページほどのパンフレットを読む機会がありました。
(県庁の県民室に出てるかな?)
(企画制作) 岩手県農林水産部林業振興課


暖房の基礎知識から、薪割りの仕方まで読みやすい絵入りのページの中に、

◆『薪について』①十分に乾燥していること。
        ②化学物質を含んでいないこと。

◆ペレットストーブのページには、
    「木質ペレットとは化学処理や接着剤など添加物が加わっていない
     木材を原料として・・」

と明記されています。

これまでは「ペレット原料は無垢材に限るとはしているが、きちんとした規制がないのが不安材料」としていたものが、一般家庭向けにはっきりと表現したことは、大きな意味があります。
しかし、法令や条例で定めているのではなく、あくまでも「指導」の域を出ていないところがミソ!

これで、化学物質含有の端材を、事業者の処理経費負担を暗に陽に逃げることはできなくなってくれればいいのですが。
大型ボイラーでは化学物質もイッショに燃やしても良いという「公の安全根拠」を、どう示すつもりでしょうか?
大防法規制値以内であれば、年間6.22トンもの接着剤を焚いてもいいというその理由は?

ボイラーは大気汚染防止法で規制されているが、ストーブは大防法の範疇外であるから、無垢材に限ると指導して来たのだ、というのが、これまでの県庁の答えでしたが。。


「接着剤付着木くずはボイラー燃料に認めない」ということは、国や県の動きを待たずして、町レベルで出来ることなのです。
川井林業との協定のなかに、環境対策のひとつとして明記し、事業者に守ってもらえばいいだけなのですから。
あとは、町がそうする気があるかないかだけ。



②「化学物質を含んでいないこと」の項目には次のように書かれています。

 <「薪ストーブでは、無垢の木しか使ってはいけない」ということです。
   家など建物を建築・解体した場合に端材・廃材が出ます。近頃では、無垢の木だけで家を建てることは珍しく、端材には集成材や合板等の割合が多くなっています。集成材や合板には、相当な量の接着剤が含まれ、塗装や薬剤注入されている部材もあります。これらを燃やした場合にはダイオキシンを含む有毒ガスが出るとともに、燃焼温度も無垢材に比べて高くなることがあり、ストーブを痛める原因にもなります。また、焼却灰にも有毒ガスが凝縮することが考えられます。>


①「十分に乾燥していること」には、次のように書かれています。
(薪ストーブを使っているご家庭の方、参考になりますよ♪)

  <十分に乾燥した薪とは、含水率(乾き具合)が概ね20%を下回っていることです。木材が自然状態で十二分に乾燥して安定した含水率(気乾含水率)は15%前後です。この状態に近づければよく燃える薪になります。含水率が25%を超えていると、燃やすときにジュウジュウと水が出ることになります。このような水分が十分抜けていない薪は、火着きが悪い上、特に煙突内部の結露の原因となります。煙突内の結露は、煤(すす)やタールの付着につながり、煙突掃除が頻繁に必要になるだけでなく、煙突火災の原因となりますので、非常に危険です。また、同じ体積の薪では、水分が多いほど発熱量が小さくなるので、体積で比較した場合には、水分が多い薪ほど熱量の面で損をすることになります。
伐採したばかりの生の木の含水率は木の種類や伐採する季節のよっても異なりますが、薪としてよく使われるコナラの場合、寒い時期に伐採した木の含水率は70~80%前後です。これを20%以下に乾燥するためには、太さ10~15cmの薪に割った場合には、1年半位必要といわれています。したがって、冬に伐採した木を春に割ったら、日当たりと風通しの良い場所で二夏乾燥させた後に焚くのが理想です。春に割った薪をその年の冬から焚くためには、細かく割るとか、ビニールハウスで温度をかけて乾燥するなどの工夫が必要となるでしょう。>


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